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『ペンディングトレイン』新展開! “殺傷事件”犯人の参戦でサバイバル激化へ?

『ペンディングトレイン』新展開! “殺傷事件”犯人の参戦でサバイバル激化へ?の画像
Paravi配信ページより

 山田裕貴主演のTBS系金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』の第3話が5月5日に放送された。電車の一部車両が車両ごと荒廃した世界にワープし、乗客たちが極限下を懸命に生きる姿を描くヒューマンエンターテインメントとなる本作。第3話では乗客たちが生き残りのために一致団結し始めたが、一方でラスト20秒で起こった事件によって物語は新たな展開へと発車する予感を抱かせた。

 見知らぬ場所に車両ごとワープし、戸惑う乗客たち。2023年の春から、30年後の未来に飛ばされた可能性も浮上し、絶望する者も現れるが、消防士の白浜優斗(赤楚衛二)がリーダー役を買って出、全員で生き残ろうと奔走する。第2話では森の奥に水源を見つけ、ひとまず命の危機から脱したが、今度は食料問題が持ち上がる。

 そこで優斗は全員で協力して食料を探しに行くことを提案するが、年配の乗客たちは「よかった、若い人がいてくれて」と他人事のように語る。その態度に美容師の萱島直哉(山田裕貴)は「あのさぁ、甘えんじゃないよ。自分で食べるもんぐらい自分で見つけろ、な? いつも誰かが何とかしてくれると思うなよ」と怒りをぶつけ、優斗に頼りきりの他の乗客たちにも「動かない、役に立たない、食べられない。そういうやつから死んでいくぞ? それが嫌なら……動け。働け!」と説教する。

 直哉のこの一言がきっかけで乗客の意識にも変化が。多くの乗客が協力してこの世界で生き延びることを目指そうとし始めた。大学院生・加藤祥大(井之脇海)は、植物学の知識をいかして頼りになる存在になりつつあり、他の乗客たちも自分たちなりに貢献しようと動き始め、車内の空気は少しずつ和らいでゆく。

 一方、第2話でも飲料の入ったカートを独り占めにしようとした田中弥一(杉本哲太)はこの連帯から外れていく。怪しい人影を発見した田中は、直哉の商売道具であるシザーケースを勝手に持ち出す。見失ったと言って車両に戻ってくるが、当然、直哉は激怒。以前の行動もあって直哉は車両から出ていくよう言い、優斗の制止も聞かず、田中は車両を降り、ひとり離れたところを拠点とする。

 しかし、田中に対する直哉の疑念は深まるばかり。乗客たちが食べられる植物を見つけ、全員で食事をするシーンでは、料理に使ってないはずのムクノキの実がなぜか混入。畑野紗枝(上白石萌歌)がムクノキと間違って有毒のイヌホウズキを食べて倒れた場面を田中が見ていたことを思い出し、直哉は田中が食事に毒を混入しようとして誤って無害なムクノキを入れたのではと疑う。

 また、寺崎佳代子(松雪泰子)は家族と会えない状況に絶望し、ひとり孤立し始め、生きる気力を失いかけていた。ここで生き残るために頑張る理由がないと嘆く佳代子に、立花弘子(大西礼芳)や加藤らが元の世界での情けない話を自ら披露して佳代子を笑わせ、励ます。そして心臓を患い、去年大手術から生還したばかりという丸山喜代(外海多伽子)が「でも目を覚めたら、動いてた。頑張る理由、それだけよ。心臓が動いてるから」と優しく語り掛ける。佳代子は食事に食らいつき、生き残ることを決意する。

 直哉と優斗の関係にも変化が生まれつつあった。真逆の2人は、「バディ」となりそうでなかなかならず、見ている側としてももどかしかったが、全員を助けるというヒーロー的な優斗に対し、直哉はずっと手厳しかったが、少しずつ優斗に心の内を明かしていく。

 直哉から弟の話を聞いた優斗は、「大事なものなんだろ?」と足に怪我を負いながらも、田中が森の中に置いてきた直哉のシザーケースを見つけ出してきた。優斗は大事に使い込まれたハサミを見て、「弟さんのために働いて、そうやって暮らしてきたんだなって」と探してきた理由を語るが、しかし直哉は素直に感謝できず、「人のことを全部わかったみたいに言うな」「言ってて気持ちいいか? いい人アピールのために人のこと利用すんじゃねえ」と反発する。だが、意外にも「そうなのかもしれないな」と認めた優斗は、「誰だって、どんな人でも必ずいいところはあって、みんなで協力して何とかこの状況を乗り越えて、いつか前いた場所に戻れる。そう思わないと、ふんばれない。俺は弱いから」と自分の弱さをさらけ出し、「事情もよく知らないで、勝手なこと言ってごめん」と謝罪する。その優斗のまっすぐな思いに直哉は、父親代わりとして大事に育ててきた弟がグレてしまったことに対するやりきれない想いをぶちまけ始め、優斗から「自分を責めるな」「やるだけやってきて、立派だよ」と語り掛けられると、直哉は「ほんとお前好きじゃないわ」と言いながら、ついに優斗の前で涙を流すのだった。

 ぶつかり続けてきた直哉と優斗の距離も縮まり、乗客の団結も深まるなか、森の南側に川があるかもしれない可能性があるとして、直哉、優斗、加藤は探索に向かう。初めて鳥が飛んでいるところを発見し、新たな食糧源への期待が高まる3人。しかしここで異変が起こる。先行していた加藤が突然叫び声を上げたあと、何者かが去っていく様子が。慌てて加藤のもとに駆け付けると、そこには腹から血を流す加藤の姿があったのだった――。

 “見知らぬ森でのサバイバル”はなんとか乗り切れそうな目が見えてきたところに起こった、この事件。2023年の警察では、「北千住駅前で起こった殺傷事件」の犯人と特徴がよく似た男が遭難した車両に乗っていた可能性が高いという気になるセリフが。加藤を負傷させた人物がこの男であるならば、今度は“危険人物に狙われるサバイバル”へと物語は急転していきそうだ。SNS上では「来週まで待てない!」「加藤君、生きて!!」と”ペンディング(宙ぶらりん)”された視聴者の叫びが響いた。

 今回はトンネルの中で謎の物質が発光するシーンもあった。第2話ラストには、ワープする前の電車の中で優斗の目のまえで消失したものと思しきペットボトルのフタが空から降ってきて、その空にはオーロラが広がっているというシーンもあった。この世界は、どこかで2023年とつながっているというころだろうか。次回予告には、今まで乗客にはいなかったはずの子どもが森にいる姿も。ストーリーが大きく動き出しそうな第4話は今夜22時放送だ。

■番組情報
金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と
TBS系毎週金曜22時~
出演:山田裕貴、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘、片岡凜、池田優斗、宮崎秋人、大西礼芳、村田秀亮(とろサーモン)、金澤美穂、志田彩良、白石隼也、濱津隆之、坪倉由幸(我が家)、山口紗弥加、前田公輝、杉本哲太、松雪泰子 ほか
脚本:金子ありさ
音楽:大間々昂
主題歌:Official髭男dism「TATTOO」(ポニーキャニオン/IRORI Records)
プロデューサー:宮﨑真佐子、丸山いづみ
演出:田中健太、岡本伸吾、加藤尚樹、井村太一、濱野大輝
製作:TBSスパークル、TBS
公式サイト:tbs.co.jp/p_train823_tbs

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2023/05/12 12:00
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