お笑いファン必見の若手芸人育成番組『深夜のハチミツ』から目が離せない
#お笑い #馬鹿よ貴方は 新道竜巳
お笑い芸人といえば明るく楽しくテレビで笑いを取って、営業やCMで高額なお金をもらってチヤホヤされて羨ましいなと思っている人も少なくない。しかし、テレビに映っているのはほんの一部でしかなく、現場は地獄のように笑いが起こらず、スタッフが眉間にしわを寄せながらの環境でじたばたする事もある。結果、編集でその笑いのないシーンは全て無くなり、テレビでは面白い状態になって放送されていることも多々ある。
そんな中、フジテレビ系列で新しい若手芸人番組「深夜のハチミツ」が4月9日から始まった。今までテレビどころか舞台にもそこまで上がった経験のない若手芸人が毎回ストイックに笑いを取るこの番組から目が離せない。この番組の怖いところは毎月メンバーが入れ替わるところにある。レギュラーが決まったと思って浮かれていると、次の月にはもう出られなくなっている。
MCも毎月替わり、4月は千鳥のお二人、5月はハライチのお二人。4月から出演しているメンバーは、足腰げんき教室、生ファラオ、はるかぜに告ぐ、アケガラス、マリーマリー、9番街レトロ、ミスター大冒険、ソマオ・ミートボール、また4月で卒業になるメンバーもいて、毎回レギュラーに残る事に命をかけなければならない。
面白くないから卒業ではなく、番組的なちょっとした差ではあると思う。そのちょっとした差を生み出すために、寝られない夜もあるだろう。毎回この番組は大喜利の要素がかなり高く、ロケ先などでもハッキリと笑いを取る演出があり若手芸人を追い込んでいく。この人選が素晴らしく、放送外はどのようになっているかまでは分からないが、かなり面白い。スタジオでもオチが決まっていない中、動き出す若手芸人、そして助け合い、なんとか笑いに到着するそのヒリヒリ感に、最近のテレビでは無かった見応えを感じる。
特に目立っている芸人を紹介しよう。2021年結成の女性コンビ「足腰げんき教室」が体当たりで現場をかき回す。当人も気が気ではないとは思うが、頭より先に体が動いている感じは、命を捨てて敵地に乗り込んでいく鉄砲玉のようでもある。それがすごく見ごたえあって楽しめる。
そして、M-1グランプリ2022で準々決勝まで勝ち進んだ2014年結成の「生ファラオ」はキャリアもある分、地肩も強い。無茶ぶりに対しても軽快に笑いを取っていく。
そして、2019年結成の男女コンビ「マリーマリー」も男顔負けの前への出方で爪痕を残す。この3組は毎回なにをやるのか楽しみにしている自分がいる。そこにはもはや憧れもある。自分ではその現場に立たされた時にそこまで出来ない可能性が十分ある。
そして芸歴がない分、安定感のない新しい現場の笑いを作ってくれている。気遣い抜きで千鳥ですらも面白いと太鼓判を押すシーンもある。芸人は根が暗い人が多いので、人見知りなど発動すると、この番組は卒業になってしまう可能性もある。なので、この番組で残り続ける得意不得意は面白さ以外の面でもあるとは思う。
MCに可愛がられ、瞬発力があり、前に出るのだが、かかりすぎて周りに迷惑をかけずに笑いをとる。このスキルがもうこのメンバーは出来ているようにも見える。ここから将来のスターは必ず登場するのではないのか。番組の企画も面白いし人選も面白い。今後期待しかないこの番組を今のうちに見ておいたほうがいい。お笑いファンは必見の芸人育成番組です。来週も楽しみで仕方がない。
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