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城下尊之の「フラッと芸能解説」

小倉優子、大学入学で狙うはコメンテーターか政府民間議員か

小倉優子、大学入学で狙うはコメンテーターか政府民間議員かの画像1
小倉優子

 ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!

――番組の企画で大学受験した小倉優子が、第一志望の早稲田大学は不合格だったものの、この春、白百合女子大学人間総合学部に入学しました。3人の息子を育てるシングルマザーということで、子どもたちのお迎えを母親に頼むなど勉強と子育てと仕事の両立に苦労しているようです。そんなに苦労するなら、「進学は子どもが大きくなってからでもいいのでは⋯⋯」という声もあります。

城下 小倉さんはデビュー時は「こりん星」、その後、20代では株やFXをやっているマネー知識が豊富なタレント、結婚・出産後は料理上手なママとしてレシピ本を出版するなど、売り方をいろいろと変えてきました。今度は大学に入って勉強することで、ほかのママタレと差別化して新たな活路を見出そうとしているのでしょう。

――ゆうこりんが投資キャラとは知らなかった! それにしてもいくらキャラのためとはいえ仕事をしながら勉強するなんて、すごいですね。

城下 そうですね。でも、二足、三足のわらじでがんばっている芸能人は結構いるんですよ。

 パパタレとして知られる、2男3女のパパ・つるの剛士さんはこの春、東京未来大こども心理学部3年に編入しました。つるのさんは2022年3月に短大を卒業し、幼稚園教諭二種免許を取得、同年12月には保育士試験に合格しています。

 また、医師でタレントの西川史子さんは、2021年に脳内出血で大手術を受け、リハビリを経て医師の仕事に復帰しながら、聖マリアンナ医科大学大学院リハビリテーション科の大学院生になりました。

 この3月にはTBSアナウンサーの出水麻衣さんが早稲田大学大学院経営管理研究科を卒業し、MBA(経営学修士)を取得。恵俊彰さんも早稲田大学大学院スポーツ科学研究科を修了しました。

――へえ、大学や大学院に入って学ぶ芸能人は結構多いんですね。

城下 これは今に始まったことではなく、昔から芸能人の学び直しはよくあったんですよ。

 吉永小百合さんは高校在学中にデビューし、多忙のため中退しましたが、その後、早稲田大学第二文学部に入学して卒業しました。

 元フジテレビアナウンサーの菊間千乃さんは、2005年にロースクールに入学し、2007年フジテレビを退社。2010年に司法試験に合格して弁護士となりました。フジテレビはアナウンサーがタレント的に扱われてしまうというところもあって、方針転換したいという思いがあったのかもしれません。

 新しい知識やスキルを習得することを意味する「リスキリング」という言葉が2022年の流行語大賞にノミネートされていましたが、芸能人の間ではずいぶん前からリスキリングはよくある話だったということですね。

――どうして学ぼうと思うのでしょうか。

城下 学ぶことで仕事にいい影響があるからです。「大学卒業」あるいは「大学院修了」というステイタスがあればイメージもよく、話題にもなる。浮き沈みが激しい芸能界で生き抜くひとつの手段になります。情報番組のコメンテーターやクイズ番組などのオファーがあるかもしれませんし、芸能以外の仕事につながるかもしれない。

 実際、菊池桃子さんは2012年に法政大学大学院修了後、戸板女子短期大学客員教授に就任したり、政府による「一億総活躍国民会議」の民間議員を務めたりと、仕事の幅を広げました。

 もともとタレントは人前に出て話すことは得意。そこに専門的な知識を身につければさらに発信力が出る。若いころは寝る暇もないほど忙しくてもある程度、ポジションが確立すると時間的にも経済的にも余裕が出るので進学をめざすわけです。

――確かに、小倉優子もすっかり勉強キャラとなりました。学歴や資格も芸のうちということですね!

城下尊之(芸能リポーター)

立教大学在学時から、サンケイ新聞でアルバイトを行っていた経緯から、卒業後、サンケイスポーツへ入社。スポーツ紙文化部記者となった初日で見習い経験もないうちに、他に大きな事件があったため、「(故)林家三平さん、大病から復帰!」という大事な現場を任された。退社後は、TBS『奥様8時半です』のデスク担当として勤務し、その後、芸能リポーターに転身し、現在に至る。独自に身につけてきた取材能力、ブレーンの作り方等から、芸能界の裏話を交えた、楽しい味付けで話す。

【プロフィールページ】

しろしたたかゆき

最終更新:2023/05/02 11:00
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