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「YouTuber版めちゃイケ」実現も? フジがコムドットをゴリ押す深い意味とは?

「YouTuber版めちゃイケ」実現も? フジがコムドットをゴリ押す深い意味とは?の画像1
コムドット とれたてフジテレビ より

 フジテレビの“YouTuber推し”が、いよいよ本格化しそうだ。

 同局は4月18日、「フジテレビ系ゴールデンウィークアンバサダー」に5人組YouTuberグループ・コムドットを起用したと発表。コムドットは4月29日~5月7日に放送される同局人気番組に続々と出演するそうで、同5日には、朝の『めざましテレビ』から夕方の『Live News イット!』まで電波ジャックをするほか、午後11時より冠番組『コムドットって何?』70分SPを全国ネットで放送するという。

 さらに、同1~4日には、メンバーが“テレビ”について語る特別番組『コムドットのテレビって何?』を毎夜放送するほか、4月30日からは、コムドットがテレビに影響を受けた当時の秘蔵映像をTVer限定で配信するという。

 このアンバサダー就任に伴い、リーダーのやまとは「テレビに出始めたばかりの僕たちに、このような大きな仕事をいただけたこと、とても光栄に思います」「視聴者の皆さんのおかげで大役を任せてもらうことができました。これからもみんなと一緒に大きな夢をかなえ続けたい」などとコメントしている。

 フジといえば、昨年4月にバラエティ番組『突然ですが占ってもいいですか?』のゲストとして、当時、地上波の出演経験がなかったコムドットを起用。同9月には、6回限定の地上波初冠番組『コムドットって何?』を関東ローカルの深夜帯でスタートさせた。

 このように、コムドットを段階的にテレビ界に引っ張っているフジだが、その裏側について、昨年オリエンタルラジオ・中田敦彦のYouTubeチャンネルに出演したやまとは、「(番組プロデューサーから)実際に何組かYouTuberを担当したことがあるけど、“世間の反応が厳しい”っていう壁があるから、コムドットとそれを越えたい(と言われた)」と明かしていた。この発言からも、同局が“YouTuberのテレビタレント化”を本気で目指している様子がうかがえる。

 なお、フジの伝統的な“スター発掘番組”といえば、『新しい波』シリーズや『とぶくすりZ』といった、いわゆる『めちゃ×2イケてるッ!』を終着点とした深夜番組が代表的だが、これらは『コムドットって何?』を手がける鈴木おさむ氏が携わってきた番組だ。

 現在、『新しい波』の流れを汲むお笑い番組『新しいカギ』が、かつて『めちゃ×2イケてるッ!』が放送されていた毎週土曜午後8時台で放送中だが、世帯平均視聴率3%台(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と低調の回も目立ち、長らく苦戦が続いているように見える。

 また、『新しいカギ』は番組公式YouTubeにも力を入れているが、再生数は1~3万台程度の動画も多く、伸び悩みが続いている。

 最近では、格闘技イベント『BreakingDown』を模したコント動画『ものまねBreakingDownのオーディション』シリーズがバズっているようだが、朝倉未来のYouTubeチャンネルの人気企画に便乗していることから、むしろ“テレビの負け”が際立っているようにも見える。

 そんな“お笑い不景気”真っ只中ゆえに、フジがスター発掘の対象を若手芸人からYouTuberにシフトしてもなんら不思議ではないだろう。もし、コムドットのテレビタレント化が成功した場合、ほかのYouTuberを次々とテレビに引っ張り上げていく可能性もありそうだ。

 前出の中田との動画では、「ゴールデンで冠番組が欲しい」と語っていたやまと。コムドットの冠番組のみならず、『新しいカギ』の後継番組として、複数のYouTuberが出演する“YouTuber版めちゃイケ”が放送される日も近いかもしれない。

 

 

仲宗根由紀子(エンタメ系ライター)

芸能誌の編集を経て、現在は国内・国外ドラマレビューを中心に執筆するライター。人気俳優のインタビュー経験多数。

なかそねゆきこ

最終更新:2023/04/22 11:00
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