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麒麟・川島明と有吉弘行、テレビに出過ぎ? 売れっ子にばかりオファーが集中する背景

麒麟・川島明と有吉弘行、テレビに出過ぎ? 売れっ子にばかりオファーが集中する背景の画像1
『ラヴィット』(TBS系)公式サイトより

 現在、テレビ業界一の人気者が有吉弘行。昨年には全曜日・全局(NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京)で冠番組を持つ偉業を達成したが、麒麟の川島明が有吉を猛追し、二強体制が出来上がりつつある。

「川島は3月まで、朝の帯番組『ラヴィット』(TBS系)を筆頭に、『ウワサのお客さま』『林修のニッポンドリル』(フジテレビ系)、『サンデーPUSHスポーツ』『川島・山内のマンガ沼』(日本テレビ系)、『ベスコングルメ』、『月曜の蛙、大海を知る。』(TBS系)など、抱えていたレギュラーは10本以上。2022年のテレビ番組出演本数ランキングでは、バナナマン設楽統に次ぐ2位(ニホンモニター調べ)でした。

 ところが、この4月からはさらに『芸能界(秘)通信簿』(フジテレビ系)、『推しといつまでも』、『夜明けのラヴィット!』、『スター★性格診断SHOW』(TBS系)と、一気に4つも新番組がスタート。『推しといつまでも』は、出演者が変わらずに番組名が変わっただけ、『夜明けのラヴィット』はダイジェスト番組という点があるにせよ、MCの番組が一気に4つもスタートするのは、恐らくテレビ界初の快挙でしょう」(テレビ情報誌記者)

 帯番組を持っていれば出演本数が増えるのは自明だが、昨年は500本以上の番組に出演した川島。ここまで評価されるのは、朝の常識を変えた『ラヴィット』の功績なのは言うまでもない。

「TBSの朝8時から9時台は、20年近く続いた『はなまるマーケット』終了以降は惨憺たる有様。『いっぷく!』(国分太一)、『ビビット』(国分&真矢ミキ)、『グッとラック!』(立川志らく)と、短いスパンで番組がコロコロ変わり、完全に負け組でしたが、それを一気に盛り返したのが『ラヴィット』です。

“日本でいちばん明るい朝番組”を謳う『ラヴィット』は、これまで考えられなかった“朝のお笑い番組”という新ジャンルを開拓。“情報番組のふりをしたお笑い番組”を仕切るMCの川島の技量は、あらゆるテレビマンから絶賛されており、オファーが絶えない状況になっています」(民放バラエティ番組制作関係者)

『ラヴィット』を見ると、なんとか爪痕を残そうと前に出る芸人を上手にさばくだけでなく、俳優やアイドル、歌手などのゲストも巧みにあしらい、出演者全員を笑顔にする川島。彼に引っ張られるように、同じくMCを務める田村真子アナの人気もうなぎ上りで、勢いは止まらないが、売れっ子に仕事が偏る背景には、最近のテレビ界の切実な事情もある。

「もはや言い尽くされたネタですが、近年はテレビ離れが顕著で、テレビ局はとにかく数字にシビア。1分ごとに視聴率をチェックして離脱率が計られる時代で、長いスパンで数字を上げたり、実験的な企画をやる余裕はなく、とにかく目先の数字をほしがります。

 それゆえ、すでに実績があって数字が計算できる人とばかり仕事をしたがり、企画書で名前が上がるのは有吉、マツコ・デラックス、サンドウィッチマン、バナナマン、かまいたち、千鳥といった超売れっ子ばかり。誰もが行き詰まりを感じていたところに現れた“ニュースター”が川島やハライチ澤部で、現在、彼らへのオファーが殺到している状況です」(同上)

 もっとも川島に関して言えば、すでに“飽和状態”という説もある。

「川島は現在、月曜から金曜まで2時間の『ラヴィット』をこなし、さらに10本以上のレギュラーや準レギュラーがある。2月の深夜に2回にわたって放送された『発表!ウチの県の大事ケン』も、TBSはレギュラーにしたそうな雰囲気です。おまけに川島は、ひな壇でも輝けるタイプなのでゲスト出演も多い。こうなると消去法で深夜のレギュラーをいくつか削らないといけないはず。苦渋の決断をする時期は、刻一刻と迫っています」(キー局関係者)

 贅沢な悩みだが、それも売れっ子の宿命。“チャンネルを回せば有吉か、川島”という状態はしばらく続きそうだ。

 

木村之男(芸能記者、TVウォッチャー)

1972年生まれ、東京都出身。大学時代にライターとして活動し始め、出版社~編集プロダクションを経てフリーに。芸能・カルチャー・テレビ・広告業界などに精通する。趣味はテレビに映った場所を探し出して、そこに行くこと。

きむら

最終更新:2023/04/21 07:00
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