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日刊サイゾー トップ > インタビュー  > 3大特撮を制覇した坂本浩一監督のサメ映画
『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』公開記念 坂本浩一監督インタビュー

3大特撮を制覇した坂本浩一が監督 『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』の制作秘話

「変身はしませんが、特撮ファンにもおすすめです」

3大特撮を制覇した坂本浩一が監督 『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』の制作秘話の画像3
写真/石田寛

――『妖獣奇譚』では『ウルトラマンZ』ファンにも嬉しい要素がありました。へビクラ隊長こと青柳尊哉さんが平野さん演じる小太郎に親しい役で出演されていて……。

坂本  そうなんですよ。青柳くんに「今回、平野くんが主役なので、隊長としてサポートしに来てよ」とお願いしたら、「もちろんですよ」と快諾してくれました。変身はしませんが、特撮ファンにもおすすめですね(笑)。

――他にも主演陣ですと、ヒロインの沙代を演じられた長野じゅりあさんもアクションがキレキレでしたね。

坂本  じゅりあちゃんは生粋の体育会系ですね。幼少の頃から空手をやっていて、世界一にもなっていますし、最近では女子プロレスラーとしても活動中で、すごくタフです。それに加えて性格もすごく明るいので、現場が明るくなりました。

 実は今回の作品、アクションの多さや、コンパクトな撮影スケジュール的にも体力がないと乗り切れないと感じていました。ロケーションも海の中や山の奥などが多く、車両を停めてから、機材をみんなで担いで20~30分歩いて行く場所もあります。なので、「このチームなら大丈夫だろう」という体育会系のキャストを集めたんです。

 『仮面ライダー電王』の(中村)優一くん、『ウルトラマン』シリーズのスーツアクターをしている岩田(栄慶)くんや、空手を得意とするアクション女優の(宮原)華音など、出演者の多くが特撮作品への出演経験があるのも、大きなプラスポイントでした。特撮作品に出ると、採石場や炎天下のコンクリで転がったり、CGなどで表現する“見えない敵”とのお芝居にも慣れています。このような仲間たちと一緒に作品が作れたことは本当によかったですね。

――特撮の経験がかなりプラスになったと! 逆に特撮とは違った部分はありましたか?

坂本 今作のアクションもチャレンジポイントの1つでした。「スーパー戦隊」ならアクロバティックな動きを多め、「仮面ライダー」ならパワフルな打撃中心など、作品によってアクションのテイストが変わります。今作は忍者アクションでしたし、流血描写もOKだったので、相手の急所を狙うことに心がけました。でもそれだけだと派手さが無くなってしまうので、さじ加減をどうするかもこだわりのポイントです。

 あと、特撮作品ではありえない血の量にキャストたちみんなテンションが上がっていましたね(笑)。海中の撮影では波にもまれてスタッフ一同、変なテンションになっていましたし(笑)。

――サメ映画に付き物ではありますが、海中撮影もかなり大変だったのでは。

坂本 そうですね。もちろん海での撮影経験はあるのですが、水中での本格的な撮影はまた違いました。最初は海面が腰下辺りの浅いところで撮影していたのですが、浅いと波の影響を受けやすく、胸まで浸かる深さのほうが波は安定するとライフガードの方に教えてもらい、スタッフみんなライフジャケットを装着して、海に入りました。衣装部やメイク部もビニール袋に道具を詰めて来てくれましたね。大きな波が来たらみんなで声をかけあってジャンプしながら撮影してました(笑)。

 そういった自然や天候との戦いの中、スタッフも大変な撮影だったと思いますが、テンション高く楽しみながら参加していただき非常に助かりましたね。

――まさにサメ映画ならではの醍醐味ですね。最後にサメ映画ファンや特撮ファンに向けて一言いただければ。

坂本 頭を空っぽにして理屈抜きで素直に楽しめる作品だと思いますし、ツッコミどころも満載なので友達ともワイワイしながら観てほしいです。特撮が好きな方々も、「ウルトラマン」や「仮面ライダー」といった冠はついていませんが、ぜひ楽しんでほしいですね。

――サメ映画好きもそうでもない人も映画館で『妖獣奇譚』に溺れよう!

 

3大特撮を制覇した坂本浩一が監督 『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』の制作秘話の画像5
妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク
監督:坂本浩一
出演:平野宏周、西銘 駿、長野じゅりあ、宮原華音、中村優一 他
主題歌:リオ・アスナブル「滄溟の誓~Oath of Great Blue~」
製作:REMOW ダブル・フィールド 制作協力:アウトサイド、yell 配給:エクストリーム
2022年/日本/カラー/77分/DCP/ビスタサイズ
©️2022 REMOW
2023年4月14日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテ 他 全国ロードショー
ninja-vs-shark.com

3大特撮を制覇した坂本浩一が監督 『妖獣奇譚 ニンジャVSシャーク』の制作秘話の画像4
●坂本浩一(さかもと・こういち)
1970年9月29日生まれ。東京都出身。スタントマンとして活動後、渡米しアメリカ版スーパー戦隊『パワーレンジャー』シリーズでアクション監督、監督、プロデューサー、製作総指揮を歴任。
2009年以降日本でも活動開始。映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』をはじめ「仮面ライダー」「スーパー戦隊」「ウルトラマン」と三大特撮シリーズの監督を務める。近作に『グッドモーニング、眠れる獅子 2』(4/12配信)、『妖獣奇譚 ニンジャ VS シャーク』(4/14公開)がある。

TTFCとツブイマとDisney+とアマプラとネトフリに加入中のサブスクとラーメンの中毒者。大泉学園在住で特撮作品や刑事モノのロケを町中で常に探している。

なかじまけん

最終更新:2023/04/13 12:34
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