カップ麺で「ポテチ」「とり皮串」「豚まん」再現…異種格闘技戦3品をレビュー!
#カップ麺 #カップ麺一行3昧
出かけずとも家で名店の味が楽しめる名店再現系のカップ麺はありがたい存在ですが、一方で、異種格闘技戦よろしく、麺類とは全く異なるぶっ飛んだ味を再現できるところにもカップ麺の良さがあるのではないでしょうか。
今回は、最近発売されたカップ麺のうち、麺類とはかけ離れたものをカップ麺として再現した、無理矢理とも思える3品をレビューします。再現したのは「ポテトチップ」、「とり皮串」、「豚まん」で、いずれもカップ麺だからできる異種格闘技戦ではないでしょうか。
甘いの?しょっぱいの? 東洋水産「QTTA しあわせバタ~味」
まずは、東洋水産の「QTTA しあわせバタ~味」214円(税別)。「カルビーポテトチップス」の人気フレーバー「しあわせバタ~」の味を再現した、カルビーとのコラボカップ麺です。
カルビーは過去にも、東洋水産だけではなく、サンヨー食品やエースコックともコラボしたことがあり、異種格闘技戦ながらカップ麺慣れしている存在と言えます。
「カルビーポテトチップス しあわせバタ~」は、2010年から毎年12月に限定発売され、2015年から通年発売となった人気フレーバーです。韓国で大ヒットした「ハニーバターチップ」は「しあわせバタ~」を元に作られました。
ポテチのパッケージには、「しあわせバタ~」(4あわせ=幸せ)の商品名の由来である4種の材料(バター・はちみつ・パセリ・チーズ)の写真が描かれていますが、カップ麺パッケージには同じ写真ではなく、写真をイラスト化したものが描かれており、外側からすでに再現が始まっています。
はちみつやチーズの風味が感じられるクリーミーなバター味のスープに、「つやもち製法」によるラードで揚げた油揚げ麺と、具としてポテトが合わせられています。
実際のポテチ「しあわせバタ~」は、甘みを感じるバターやはちみつが先行し、ポテチながら甘いというところが大きな特徴ですが、今回のカップ麺では、甘みよりも塩気が強く、はちみつよりもチーズやバターが目立っていました。
ポテチの味を忠実に再現するならもっと甘いほうが良かったですが、東洋水産の社内で、突き抜けた甘さを主張する革新派の意見と、カップ麺スープとしての常識的な甘さを主張する保守派の意見とのせめぎ合い、闘いがあった結果でこの味だと思うと、趣深いものがあります。もちろん妄想ですが。
具はダイス状のポテトが入っています。この商品に限りませんが、ポテチの再現カップ麺に本物のポテチを入れるのはご法度なのか、今まで入っていたことはほとんどありません。
ダイス状のポテトの量は多く、湯戻しがしっかりできている部分はホクホク、湯戻しが甘い部分はちょっとサクサクした食感が残り、ポテチに負けないジャンキーな存在でした。
自主的にポテチをスープに投入してみました。スープに足りない甘さをポテチが補いつつ、ポテチにもスープによるチーズのコクが加わり、相乗効果で味に厚みが増す印象。ポテチはパリパリ食感だけではなく、スープを吸ってポテト本来の食感も楽しむことができ、むしろ麺よりポテチのほうがおいしいまでありそう。この食べ方は強く推奨したいです。
とり皮までカップ麺に!? サンヨー食品「街の熱愛グルメ 福岡とり皮串味焼そば」
続いては、サンヨー食品の「街の熱愛グルメ 福岡とり皮串味焼そば」214円(税別)。福岡名物のひとつである「とり皮串」の味をカップ焼そばで再現しています。「とり皮」といえば脂の塊なので、相当まったりした味になっていると思われます。
福岡のグルメと言えば、豚を使った豚骨ラーメン、牛もつを使ったもつ鍋などもあり、鶏を使う水炊きやとり皮串と合わせて、牛豚鶏を網羅。さらには明太子まであり、陸海空を完全制覇しています。福岡の食の豊かさは全国屈指ですよね。
豚骨ラーメンはもちろん、もつ鍋や水炊きはカップ麺化されていたことがありますが、まさかとり皮串までカップ麺になるとは驚き。ここまでぶっ飛んだ異種格闘技戦をするなら、いずれ銘菓の「ひよこ」とか「博多通りもん」までカップ麺化されてもおかしくありません。
チキンベースのローストした醤油味のソースに、ストレート形状の油揚げ麺と、肉そぼろ、キャベツが合わせられています。ローストの香ばしさが前面に出ており、焼鳥味の焼そば、もしくは醤油味の焼そばとして普通においしいです。鶏の旨みがしっかり感じられました。
ただ、これがとり皮串かといわれると微妙なところで、とり皮の脂ならではのまったりこってり感はそれほどありませんでした。とり皮ならもっとギトギトだと良かったですが、それだと好みが大きく分かれてしまいそうではあります。
具は、肉そぼろとキャベツの組み合わせ。全体的にボリューム不足です。キャベツはそれなりに入っていますが、肉そぼろは少ない上にとり皮串感もゼロでした。全体的に、焼鳥味としては納得のおいしさでも、とり皮串の味としては難しいところでした。
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