『風間公親-教場0-』強し! もっとも不人気なのは…春ドラマ注目度ランキング
#ドラマ
いよいよ春ドラマが本格的にスタートする。
今期から、朝日放送(ABC)制作によるテレビ朝日系列ドラマが日曜よる10時からスタート(4月30日より)することで、民放のゴールデン・プライム帯ドラマは14作に増える。いったい何を観るべきか、戸惑う人もいるだろう。
そこで、国内最大級の見逃し配信サービス「TVer」のお気に入り登録者数と、映画やドラマなどの国内レビューサービス「Filmarks」のClip!数(ユーザーが観たいドラマとして登録した数)から、ドラマ好きがどの作品に注目しているのかをランキング化してみた。どんな作品が放送されるのかという情報とともに、視聴の参考になれば幸いだ。
事前注目度は『風間公親-教場0-』が圧倒的
本企画では、TVerお気に入り登録者数とFilmarksクリップ数のもっとも高かった数字をそれぞれ「100ポイント」としてポイント換算し、総合したポイント(200ポイント満点)で順位を決めた。
TVerお気に入り登録者数、Filmarksクリップ数ともに他を圧倒していたのが木村拓哉主演の月9ドラマ『風間公親-教場0-』(4月10日スタート)だ。TVerお気に入り登録者数は43.2万人(4月9日0時時点/以下同)で2位以下に7万人以上の差を、Filmarksクリップ数(4月9日0時時点/以下同)は1935で2位以下に700以上の大差をつけていた。
TVerお気に入り登録者数が多いのは、TVerの仕様上、シリーズものは同一番組として扱われるために登録者数が積まれていく一方だからだ。つまり過去のスペシャルドラマ『教場』『教場II』の際のお気に入り登録者数も合算されている状態であり、始めから登録者数が圧倒的に多いのも納得だろう。ちょうど過去の両作ともに再配信中で、よく再生されているのも登録者数の伸びに貢献したはずだ。とはいえ、人気作の初連ドラ化ということで期待度は当然高いわけで、その(過去作の評判によって蓄積された)期待度を表しているともいえる。
また『教場0』は、主人公の風間とタッグを組む新人刑事役として北村匠海、新垣結衣、染谷将太、白石麻衣、赤楚衛二らが出演するのに加え、堀田真由、濵田崇裕(ジャニーズWEST)、小日向文世、小林薫らのレギュラー出演が決まっており、さらに坂口憲二が9年ぶりにドラマ出演するとの報道もあり、今期もっとも注目されている作品なのは間違いないだろう。『教場0』はその名のとおり『教場』『教場II』の過去編にあたり、本作から観始めても大丈夫だと思われるが、『教場』はTVer等で4月15日まで(『教場II』は9日時点で「配信終了まで1週間以上」となっている)配信されているため、まだまだ予習する時間もある。
本注目度ランキング2位となったのは、江口のりこ主演の深夜ドラマ『ソロ活女子のススメ3』(放送中)。好きな時に好きな場所へ赴き、ひとりの時間を楽しむ「ソロ活」に邁進中の女性を描く人気シリーズの第3弾で、こちらは先述のとおりシリーズものであるためTVerお気に入り登録者数は『風間公親-教場0-』に次ぐ2位となっている。お気に入り登録者数は放送が始まるとさらに増える傾向にあり、『ソロ活女子のススメ3』はすでに放送が始まっている(4月5日スタート)のも登録者数の多さにつながっているだろう。同様に『特捜9 season6』もシリーズもの&すでに放送中ということでお気に入り登録者数では3位となっているが、Filmarksクリップ数が圧倒的に少ない(159)ため、本注目度ランキングではなんとか15位に滑り込んだという感じだ。
本注目度ランキング3位となったのは、福山雅治主演のTBS日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』(4月23日スタート)。福山演じるどんな難事件も解決させる全盲のFBI特別捜査官と、大泉洋演じる孤高の刑事がバディを組むオリジナル作品で、脚本は同枠で『TOKYO MER~走る緊急救命室~』『マイファミリー』などを成功させた黒岩勉。ほかにも永瀬廉(King & Prince)、今田美桜、上川隆也、吉田羊、寺尾聰、松尾諭らが出演する。
Filmarksクリップ数では『教場0』に続いて2位となったものの、TVerお気に入り登録者数でシリーズものの『ソロ活女子』や『特捜9』の後塵を拝して4位となったため、本注目度ランキングでは3位という結果に。ただ、2位の『ソロ活女子』とのポイント差はわずかであり、放送さえ始まれば『教場0』に続く勢いを見せそうだ。また、本作は刑事モノであり、「無差別連続爆破事件の犯人」を追う展開になりそうなので、犯人役にまだまだ目玉キャストが出てくることだろう。
本注目度ランキング4位は、高畑充希と田中圭W主演のテレビ朝日系火曜ドラマ『unknown』(4月18日スタート)。『おっさんずラブ』製作陣によるオリジナル作品で、週刊誌のエース記者(高畑)と交番勤務の警察官(田中)のカップルのラブストーリーと、近隣の町で発生した連続猟奇殺人が絡み合うサスペンス要素が組み合わさり、さらに高畑の役が実は吸血鬼というファンタジー要素も。TVerお気に入り登録者数では8位だが、Filmarksクリップ数では4位だった。前期の吉高由里子×北村匠海『星降る夜に』は特にTVerなどの配信で大きな反響を呼んだこともあり、同様の成功を収められるか注目だ。
本注目度ランキング5位は、橋本環奈主演のTBS火曜ドラマ『王様に捧ぐ薬指』(4月18日スタート)。近年“胸キュン枠”ともいわれる火曜ドラマが1年以上ぶりにマンガ原作ものに回帰。橋本演じる「絶世の美女」と、絶対的権力から「王様」とも呼ばれるホテルの新支配人が、互いの利益のために結婚するという設定で、相手役を山田涼介(Hey! Say! JUMP)が演じる。今期、GP帯でのラブコメは本作と、波瑠主演のフジ水10ドラマ『私のお嫁くん』(4月12日スタート)くらいとなりそうだが(ちなみにこちらもマンガ原作)、『私のお嫁くん』は「ズボラ女子」(波瑠)が家事力最強男子(高杉真宙)を「嫁に迎える」(※公式サイトの説明文ママ)という設定で、「社会派ラブコメディ」と謳っていることを考えると、ベタにベタなラブストーリーは、勝ち気な貧乏女子とオレ様な金持ちのカップルという『花より男子』的な『王様に捧ぐ薬指』だけになるか。また前期同様、TBSとテレ朝の火曜ドラマが同日スタートとなり、どちらもタイプの異なるラブストーリーということで、どちらに軍配が上がるかも注目されそうだ。
本注目度ランキング6位は、奈緒主演のフジテレビ木曜劇場『あなたがしてくれなくても』(4月13日スタート)。こちらもマンガ原作だが、セックスレスに陥った2組のカップルを中心にした作品で、永山瑛太、岩田剛典(EXILE/三代目J SOUL BROTHERS)、田中みな実らが出演。夫婦間のセックスレスに悩みながら、不倫もちらつくような大人のラブストーリーを『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』チームで描くということで、TVerお気に入り登録者数では『ラストマン』に次ぐ5位と、世間の期待度は高そうだ。
本注目度ランキング7位は、山田裕貴主演のTBS金曜ドラマ『ペンディングトレイン―8時23分、明日 君と』(4月21日スタート)。売れっ子の山田だが、GP帯連ドラの主演は意外にも本作が初めて。電車の一両がある日突然タイムスリップしてしまい、荒廃した未来に放り出された乗客乗員68名のサバイバルが始まる……というオリジナル作品で、赤楚衛二、上白石萌歌、井之脇海、古川琴音、藤原丈一郎(なにわ男子)、日向亘、片岡凜といった若手を中心に、杉本哲太、松雪泰子らがタイムスリップ組となる。Filmarksクリップ数では6位と期待度高めだったが、TVerお気に入り登録者数が11位と現時点で伸び悩んでいるところがネックだった。どうしても『漂流教室』を想起させる設定ゆえに、様子見な人は少なくないかもしれない。
本注目度ランキング8位は、高橋海人(King & Prince)と森本慎太郎(SixTONES)のW主演による日本テレビ系日曜ドラマ『だが、情熱はある』(4月9日スタート)。若林正恭(オードリー)と山里亮太(南海キャンディーズ)の半生を描くという内容をジャニーズが演じるというチャレンジングな企画ですでに話題だが、こちらもFilmarksクリップ数では5位な一方、TVerお気に入り登録者数は15位という結果に。森本が錦鯉・長谷川雅紀を見事に演じてみせたZIP!朝ドラ『泳げ!ニシキゴイ』の脚本家・今井太郎による作品(プロデューサーも共通)ということで、同様のヒューマンコメディ路線となりそうか。
そのほかに民放GP帯ドラマでは、日曜よる10時のテレ朝新設枠(ABC制作)第一弾ドラマ『日曜の夜ぐらいは…』(4月30日スタート)が本注目度ランキング10位、フジ月10ドラマ(カンテレ制作)『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』(4月17日スタート)が11位に、先述のフジ水10『私のお嫁くん』が12位に、日テレ水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』(4月12日スタート)が13位に、日テレ土曜ドラマ『Dr.チョコレート』(4月22日スタート)が14位となった。
清野菜名主演の『日曜の夜ぐらいは…』は岸井ゆきの、生見愛瑠(めるる)との3人の女性の友情を描く、岡田惠和脚本のオリジナル作品。フジテレビ時代に『のだめカンタービレ』『CHANGE』『最高の離婚』『問題のあるレストラン』などを手掛けてきた清水一幸氏の企画・プロデュース作で、Filmarksクリップ数では『ラストマン』に迫る3位と思いのほか注目度が高い(TVerお気に入り登録者数は18位)。
『エルピス』や『罠の戦争』で勢いのあるフジ月10枠の新作『合理的にあり得ない』は主演の天海祐希が松下洸平とバディを組む刑事モノで、今期は『教場0』『ラストマン』『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』もあるだけにやや分が悪いか。脚本は、高評価を得たフジ月9『監察医 朝顔』シリーズや、戸田恵梨香×永野芽郁の『ハコヅメ~たたかう!交番女子~』、山下智久主演の『正直不動産』など絶好調な根本ノンジだけに、放送が始まれば人気が集まるかもしれない。
芳根京子主演の『それってパクリじゃないですか?』は、知的財産をテーマにした同名小説の映像化で、視聴者目線に立つ知識ゼロの主人公を芳根が、弁理士資格を持つ知的財産のプロを重岡大毅(ジャニーズWEST)が演じる。商標や特許侵害など、特にこのご時世に興味深い題材だが、TVerお気に入り登録者数では19位、Filmarksクリップ数も9位と、事前の注目度はいまひとつのようだ。重岡も出演していた『これは経費で落ちません!』の中島悟が演出に入っており、同様のお仕事ドラマとなりそうだ。
『Dr.チョコレート』は坂口健太郎主演、秋元康企画・原案のオリジナルドラマで、前期に酷評されたTBS日曜劇場『Get Ready!』を想起させる“闇医者モノ”というところが影響したのか、TVerお気に入り登録者数、Filmarksクリップ数ともにいまひとつ。なおこちらは、坂口演じる義手の元医者が、天才的外科医の腕を持つ10歳の少女=Dr.チョコレート(白山乃愛)を始めとしたクセモノ医療チームの代理人となり、「現金1億円」「秘密保持契約書へのサイン」「相応のチョコレート」の条件でワケあり患者を助けるというストーリーだ。
そして最後に、民放GP帯ドラマで唯一、本注目度ランキングのトップ15入りできなかったのが、22位という結果となったテレ朝の木曜ドラマ『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(4月13日スタート)。桐谷健太と東出昌大W主演の『ケイジとケンジ 所轄と地検の24時』(2020年)の続編にあたるが、前作は放送直後に東出の不倫騒動が起こり、ミソがついてしまった不幸な作品だった。今回は東出は降板し、代わってエリート検事役に中村アン、さらにドS判事役として吉瀬美智子が加わる形だが、TVerお気に入り登録者数は21位、Filmarksクリップ数は17位と、民放GP帯の春ドラマではもっとも注目度の低い作品となってしまった。前作は福田靖のオリジナル脚本は好評だっただけに(今作も続投)、放送が始まれば巻き返していけるだろうか。
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