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『DayDay.』がほぼ『スッキリ』のまんま? 日テレがわざわざリセットした事情

『DayDay.』がほぼ『スッキリ』のまんま? 日テレがわざわざリセットした事情の画像1
『DayDay.』(日本テレビ系)公式Twitter(@ntv_DayDay)より

 南海キャンディーズの山里亮太、元NHKの武田真一アナ、日テレの黒田みゆアナがMCを務める、日本テレビ系の朝の情報番組『DayDay.』が4月3日にスタートした。

 シソンヌ長谷川忍、ヒロミなど、各曜日のレギュラー陣に芸人を配置し、バラエティ要素が強くなると目されていた同番組だが、蓋を開けてみれば、番組の構成は前番組の『スッキリ』にかなり似たものだった。

「基本的に、話題のニュースを取り上げつつ、グルメ情報などの生活情報をお届けするというスタイル。生放送中に視聴者にアンケートを取るコーナーもあり、そこでは曜日レギュラーたちのトークが展開されます。通常のワイドショーのように、専門家がスタジオでコメントするというタイプではなく、レギュラー陣の自由なトークが主体となっている点で、たしかにバラエティ要素は強め。ですが、基本スタイルは『スッキリ』を踏襲するもので、事実上の“プチリニューアル”という印象です。

 また、番組後半にはもう中学生が“天の声”を担当するエンタメ情報コーナーがあり、これはまさに『スッキリ』で山里さんが担当していたコーナーそのもの。番組の構成が『スッキリ』に近いので、『スッキリ』の視聴者にとっては見やすい番組になっています」(テレビ局関係者)

 新番組としてリセットしてもなお、番組の内容があまり変わっていないことには、「日本テレビらしい」という声もある。とある制作会社スタッフはこう話す。

「日テレは基本的に保守的であり、チャレンジをするよりは、確実に視聴率が狙える方を選択しがち。TBSの同じ時間帯の『ラヴィット!』は完全にバラエティの方向性に進んだことで存在感を発揮していますが、それが数字に反映されているかどうかはまた別。しかも、『ラヴィット!』と同じようなことをあとからやっても、パクリだなんだと批判されるのは間違いない。そういったリスクを取るよりも、今いる視聴者の満足度を高めたほうがいいというのは、いかにも保守的な日テレらしい判断だと思います」

 番組内容があまり変わっていないのであれば、『スッキリ』という名前を残しておく選択肢もあったはずだ。にもかかわらず、わざわざ『スッキリ』を終了させて、新番組として始めたのは、どういう事情があったからだろうか。

「『スッキリ』といえば加藤浩次さんですから、そのイメージを払拭したかったというのが日本テレビの本音でしょうね。加藤浩次さんは、吉本興業の闇営業騒動の際に吉本上層部に噛み付いた“加藤の乱”以来、テレビ界では扱いづらい存在になっているわけです。テレビ局としては吉本と良好な関係を保つことは重要ですからね。

 そして、加藤さんが吉本興業の所属ではなくなった今、日本テレビにとって加藤さんを朝の顔として起用し続けることが、吉本との良好な関係性を損なう材料にもなってしまった。だからこそ、よきタイミングで加藤さんを外さなければならなかったんです。

『スッキリ』の看板のままだと、“加藤浩次色”が残るし、それならば番組をリセットするしかない……そういう判断があったんだと思います」(前出・テレビ局関係者)

 加藤浩次が外されたことで、今後は吉本色が強くなっていくとも見られている。

「『スッキリ』時代には吉本芸人のレギュラーコメンテーターはいませんでしたが、『DayDay.』ではシソンヌ長谷川さん、サバンナ高橋茂雄さん、3時のヒロイン福田麻貴さん、パンサー向井慧さんといった吉本芸人たちが、レギュラー陣に名を連ねています。番組が変わって吉本との関係性が深まったのがうかがえますよね。もし、『DayDay.』が『スッキリ』を超える人気番組になったら、MCの山里さんは日テレと吉本の関係を強めた功労者として、確固たる地位を手にするかもしれません」(同)

『スッキリ』時代は天の声として加藤浩次を支えていた山里が、加藤の座を奪うだけでなく、それ以上の高みに上り詰めるシナリオもありそうだ。

手山足実(ジャーナリスト)

出版業界歴20年超のベテランジャーナリスト。新聞、週刊誌、カルチャー誌、ギャンブル誌、ファンクラブ会報、企業パンフレット、オウンドメディア、広告など、あらゆる媒体に執筆。趣味はペットの動画を見ること、有名人の出没スポットパトロール。

てやまあしみ

最終更新:2023/04/06 12:04
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