テレビ朝日、初の視聴率3冠達成でも…うかうかしていられない理由
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テレビ朝日が歓喜に湧いている。4月3日、2022年度(2022年4月4日~23年4月2日)の平均視聴率で世帯視聴率3冠(全日、ゴールデン、プライム)を達成したことを発表。開局以来初の快挙となった。また、個人全体視聴率も初の2冠(全日、プライム)を獲得。
テレ朝といえば先日、日本中が熱狂したWBC決勝の日本対アメリカ戦を放送し、平均世帯視聴率で42.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録。平日午前中の放送としては異例の高視聴率になったばかり。しかも、アメリカ戦の「直前情報番組」も23%以上を記録し、中継が終わったあとも午後の『大下容子ワイド!スクランブル・第2部』、夕方の『スーパーJチャンネル・第2部』が普段の倍近い視聴率を叩き出したといわれている。テレ朝は定例社長会見でも、マスコミに対してその喜びを露わにしていた。
「今回は、テレビ朝日とTBSがWBCの放映権を獲得しました。その中でも、やはり決勝を放送したテレ朝が視聴率でも一歩リード。それで多くの視聴者がテレ朝を観る流れができ、『報道ステーション』なども高視聴率となりました。WBCバブルが終わっても、社内の士気は上がっているようです。このままいけば、年間視聴率の3冠も視野に入ってきました」(スポーツ紙記者)
WBCが高視聴率を記録したこともあり、テレビ朝日がついに日本テレビを視聴率で追い越したことになる。
「テレビ朝日が絶対王者の日本テレビに追いつき始めていたところで、今回のWBCがかなりの追い風になりました。さらに、1月期のドラマでは『相棒season21』最終回が世帯で14.5%を記録。民放ドラマでは圧倒的な数字に。また、西島秀俊が主演を務めた『警視庁アウトサイダー』も、最終回が2桁でフィニッシュするなど好調でした。今年こそは日テレを追い落とすと社員は意気揚々でしたが、それが現実となった格好です」(民放関係者)
そんなこんなで、テレビ朝日の後塵を拝すことになった日本テレビ。今後も不安要素が山積みだという。
「日テレでは4月3日から朝の新情報番組『DayDay.』がスタートしましたが、前番組『スッキリ』でのオードリー・春日の“ペンギン池落下騒動”を引きずったまま、幸先の悪い船出となってしまった。MCの元NHKアナの武田真一と南海キャンディーズ山里亮太のコンビネーションは、今後に期待といったところですね」(同上)
さらに、水卜麻美アナのめでたい報告――人気俳優・中村倫也との結婚――も、局にとってはあまりうれしくない発表だったと囁かれている。
「水卜アナは朝情報番組『ZIP!』に出演中ですが、早い日では午前3時に出勤していることもあります。もともと多忙ですし、このままでは新婚の夫とすれ違い生活になってしまう。今後はせめて水卜アナを『ZIP!』に専念させて、ほかのレギュラーは辞めさせるべきという声も出ているようです。ただ、人気の高い水卜アナの番組出演が減れば、日テレは一気に視聴率を落とすことにもなりかねません」(スポーツ紙記者)
一方で、新王者となったテレビ朝日も、うかうかしていられない状況にあるとか。
「今回、テレ朝はWBC、『相棒』と年初から絶好調でしたが、主に49歳以下の視聴者を示すコア視聴率が取れていない。WBCも50代以上の男女は好調で、特に主婦層の視聴率が上がったというデータが出ています。ただ、逆に若年層の視聴者は少なく、わざわざ早起きしてまで野球を見る若者は少なかったということ。『相棒』も同じで、テレビ朝日はコア視聴率に換算すると、日テレにはまだまだ及ばない数字になるとも言われています」(民放関係者)
さらに、若い世代に人気のアナウンサーに関して不穏な情報が出ている。
「唯一、テレビ朝日で若者人気が高い弘中綾香アナに独立の噂。ABCで活躍したヒロド歩美アナがフリーになり、4月から『報道ステーション』(テレビ朝日系)のスポーツキャスターに就任しますが、この動きに、弘中アナは『なぜ同局の若手アナウンサーを使ってあげないんだ』と激怒しているとか。看板番組のスポーツコーナーは局アナが活躍する場所ですから、弘中アナの言っていることは一理ある。正直、弘中アナは今回のヒロド起用で上層部に愛想を尽かして、フリー転身の準備を加速させているようです」(同上)
WBCも『相棒』も視聴率が良いと騒いでも、結局は中年やシニアを相手にしているだけ。もしコア視聴率を狙える弘中アナを逃してしまえば、テレビ朝日は一気に窮地へと追い込まれそうだ。
「WBCバブルで今年の『視聴率3冠』を獲っても、若者向けの番組が作れなければ未来はありません。テレ朝では、深夜帯に若手ディレクターが活躍する『バラバラ大作戦』を展開して若者向けの番組制作を行っており、トンツカタン森本やランジャタイなどが注目されていますが、一般視聴者からの評判はあまりパッとしてはいない。バラエティの現場では、『アメトーーク!』や『ロンハー』を生み出した加地倫三氏がいまだに影響力を持ち、若手が育たない状況です。このままでは、視聴率が良くても年寄りしか見ていないような番組ばかりになる恐れが」(同上)
どれだけ視聴率を稼いでも、やはり未来につながる「若い視聴者」の獲得が急務のようだ。
ヒロド歩美アナ、“鶴の一声”で抜擢された『報ステ』は短命となる可能性も
4月から朝日放送(ABCテレビ)を退職してフリーランスとなり、系列キー局のテレビ朝日が制作する『報道ステーション』のスポーツキャスターとなるヒロド歩美アナウンサー。注...サイゾー人気記事ランキングすべて見る
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