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愛子天皇のお相手候補は27歳と25歳のご令息…ほかスクープ15本

ジャニー喜多川氏の性的虐待と日本のマスコミ

 さて、今週の第1位は、イギリスの国営放送BBCが、故・ジャニーズ喜多川の子供に対する「性虐待」のドキュメンタリーを3月7日(英国時間)に放送したという文春の記事に捧げる。

 BBCが放送する『BBC Two』の3月7日午後9時(現地時間)のゴールデンタイムで、1時間の衝撃的なドキュメンタリー番組が放送された。

 タイトルは、『Predator:The Secret Scandal of J‐Pop(プレデター~Jポップの秘密のスキャンダル)』

 プレデターというのは「捕食者」、「(金銭的または性的に)人を食いものにするやつ」(研究社 新英和中辞典)の意味。

 文春によれば、ここで名指しされている人物は、2019年に死去したジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏(享年87)である。

 番組はジャニー氏を「Jポップ界のゴッドファーザ―」と表現している。

「ジャニーズのアイドルがメディアを席巻し、街を歩けば、至るところに、グッズ、広告などあらゆる姿で存在している様子を映し出す。そして、レポーターはこう切り出した。

〈しかし、何十年もの間、ジャニー喜多川にはある疑惑がつきまとっていました。事務所に所属する少年たちに、性的虐待を加えていたという疑惑です〉」(文春)

『プレデター』には被害を受けた元ジャニーズJr.の男性3名が、顔を出して登場している。
画面いっぱいに映る黒ぶち眼鏡にマスク姿の男性。俯きながらこう声を絞り出している。

「戻ってきた時には多分、顔は……。(声を詰まらせて)ちょっとごめんなさい。(顔は)おかしかったと思うので。皆には夢が壊れたとか、そんな感じで言って、そのあとに何人かが、『これを我慢しないと売れないから』と」(同)

 冒頭の黒ぶち眼鏡の男性は30年以上前にジュニアだったハヤシ(仮名)で、彼は15歳
のときにオーディションに合格したという。

 初めてのレッスンの日、“合宿所”と呼ばれるジャニー氏の自宅マンションに呼ばれた。

 そこでほかのジュニアたちと遊んでいると、ジャニー氏から、「お風呂に入っておいでよ」と声がかかったという。

「風呂場に行くと、ジャニー氏がバスタブにお湯を張ってくれた。

『上着を脱がしてくれて、そこまではまだ親切だなと思っていたんですが、ズボンに手がかかって、自分で脱げますと言ったときに、無言だったんですね。それがすごい恐怖心で。そのまんま何もできず、ズボン脱がされ、ジャニーさんはお風呂に入らない、洋服も着てますけど。僕一人お風呂に入れられて全身洗われて、お人形さんみたいに』

 その夜、ハヤシ氏はジャニー氏に夜通しマッサージをされたという。別の日にはジャニー氏から、『口でされた』とも明かした」(同)

 ハヤシはインタビューの最後にこういっている。

「売れている人に限っては、ジャニーさんのおかげで、入った瞬間から人生が変わっていると思うので、感謝の気持ちは皆さん一杯あると思うんですけど。感謝の気持ちと、性犯罪は別なんだと思うんです」

 レポーターのモビーン・アザーは文春の取材に対して、こう答えている。

「取材中、彼は突然泣き始めました。ごめんなさい、ごめんなさいと謝り続けたんです。ハヤシさんや発言した人たちには、何も謝る必要はなく、恥ずかしいことは何もないと、ここで言明したい。沈黙を打ち破り、体験を伝える人々の勇気がなければ、この番組は成り立たなかった」

 この番組は、ジャニー喜多川の「性加害」を、世界で初めて取り上げたテレビ番組になったのである。

 番組でレポートしたアザーはこういっている。

「最もショックを受けたのは、ジャニー氏の不適切な行為を経験した人たちが、『大したことではなかった』と言っていたことです。フランス語で『プラゼー』と言いますが、『まぁまぁ、わかったよ。起こってしまったこと、そんなに悪いことじゃなかったよ』という態度です。これは自己防衛本能ではないかと思っています」

 担当記者も、

「性被害を打ち明けてくれた少年の中には、『ジャニーさんはすごく良い人だった』と言う方もいました。法廷で証言してくれた少年も、裁判官からジャニー氏に伝えたいことはと問われ、『ジャニーさん、長生きしてよ』と語ったそうです」

 性犯罪の被害者支援に携わる川本瑞紀弁護士はこう解説する。

「性被害に遭っても、なかなか認められないことも多い。それは自分を無条件に肯定してくれた人が、性行為だけが目的だと信じたら、自分が壊れてしまうから。だから認めたくないのだと考えられます」

 番組を作るうえで、ジャニーズ事務所の取材は当然だが欠かせない。BBCの取材班は事務所まで乗り込んだそうだが、取材はできなかったという。

 BBCのインマン恵がこう話す。

「日本のエンターテインメント界で、ここまで力を持つ会社が取材を受けないことにとても驚きました。少年の性被害という重大な問題について聞いているわけですから、説明する責任があるはずです」

 それは日本の大手メディアも同じだった。BBCは、公共・民間放送、新聞に取材をしたが、

「完全な無視か、丁寧な拒否でした。『ご関心をお寄せ頂き有難うございます。ただ私たちは関与したくはありません』というもの。取材に応じたのはゼロ」(アザー)

 何十年も続いてきた、自分のところのタレントたちへの性的虐待を、見て見ぬふりをしてきた日本のジャーナリズムの責任は重いはずだ。外国のメディアがここまで掘り下げて取材し、ジャニーズ事務所の社長であった人間の責任を追及しているのに、それには答えず逃げてしまっているのは、自らがジャーナリズムを放棄しているといってもいいはずである。

 3月下旬には日本でもBBCワールドニュースで放映することが決まった。(文中一部敬称略)

【巻末付録】

 まずは現代から。

「福原遥 春、舞い上がります!」「大原麗子 永遠の銘花」「菊地姫奈 とにかくまるっと全部、ヒナ! ポスター付き」

 お次はポスト。

「大人のためのエロ漫画」。袋とじ「桐條紗綾 G線状のお姉さん」。袋とじ「いやらしいサクラ、咲いちゃった♡ 桜空もも」「Momoco写真館 青春の恋人たち 本田美奈子ほか」

「あまつまりな 凛として、楚楚。」「両A面ポスター 斉藤慶子」

 どちらもイマイチ。決めて勝負にならず、今週は引き分け!

 
 
 

 

元木昌彦(編集者)

「週刊現代」「FRIDAY」の編集長を歴任した"伝説の編集者"。

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もときまさひこ

最終更新:2023/03/15 13:53
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