西野七瀬・飯豊まりえのCM不評… なぜ安易な替え歌CMは作られ続けるのか
#CM
女優の西野七瀬と飯豊まりえが出演するマクドナルドのCM「アジアのジューシー」篇が、一部で不興を買ってしまっていた。同CMは、西野と飯豊は期間限定のデュオ「アジアのジューシー」を結成。90年代にヒットしたPUFFYの名曲「アジアの純真」を替え歌にして歌い上げた。
「2022年にドラマ『恋なんて、本気でやってどうするの?』にて共演してから、プライベートでも遊ぶようになったという二人のコンビは、ドラマファンのみならず『かわいい』『ずっと見てられる』などの高評価が相次ぎました」(広告代理店関係者)
その一方ではネット上では辛辣な意見も。「2人に罪はないけどあまりに浅いコピーで癇に障る」「パロディのレベルが低すぎてPUFFYだって気づいてなかった」といったコメントがTwitterで拡散。いいね数が1万近くに達した。
「そこまでこき下ろすほどではないように思いますが確かに、パロディとしては安直な印象も否めません。投稿者が言うように、当時のPUFFYはラフな服装ながらその実、使用しているTシャツは高価な古着であったり、メイクや髪型などのディテールにこだわっていました。このCMを手掛けた電通のクリエイティブ・ディレクターは、日清やDocomoなどのナショナルクライアントのCMにてヒット作を連発している佐藤雄介。また監督はPerfumeや星野源のミュージックビデオで知られる関和亮らアラフィフ世代で、往年のPUFFYを青春時代に聞いて育った当時のPUFFYを知る人達が、不自然さを感じるのも無理はないのかもしれません」(前出・広告代理店関係者)
マクドナルドといった大手企業でも、CM制作費が削られている現状。西野、飯豊といった豪華なキャスティングの割には、白背景の“シンプルすぎる”セット。構成要素が少なく間延びしたミュージックビデオなど、たしかに違和感も感じるが……。業界関係者からは「(西野と飯豊の)ギャランティだけで制作費がほとんどが消えたのでは?」などと囁かれている状態だ。
ただし、件のCMのほかにも近年は、往年の楽曲の「替え歌」を使用する作品が増え続けている。
不動産サイト「LIFULL HOME’S」のCMでは、テレビシリーズ「おジャ魔女どれみ」のテーマソングが替え歌として使用されている。20年以上前の楽曲が使われるのは、今更感を抱く人もいるだろう。ただ、それでも使用される理由とは。
「現代人はテレビだけを釘付けで見ている人は少ない。家事をしながら、スマホを見ながらの『ながら視聴』が主流です。そんな中、耳から入ってくる情報は以前よりも重要に。そうした意味において替え歌はキャッチーで、映像を見ていなくても印象に残りやすいという点で勝っていると考えられています。また、替え歌楽曲の著作権は高くても1000万円程度。もし有名タレントをキャスティングするとなれば、その程度の金額では到底無理ですから、コスパの面で採用されることも多いでしょうね」(CMディレクター)
替え歌CMブームはしばらく続きそうだ。
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