「トラジャが世界を広げてくれた」志茂田景樹が80代でジャニーズにハマったワケ
#ジャニーズ #ジャニーズWEST #Travis Japan
直木賞作家の志茂田景樹さんのブログが、ジャニーズファンから注目されている。ド派手なヘアカラーと個性的なファッションの作家としてテレビでも活躍していた志茂田さんは現在83歳となり、病魔やけがに襲われて「要介護4」の車いす生活を送っているが、今なおSNSやブログを通じたメッセージの発信で若者の心をつかんでいる。そうした暮らしの中で80代にしてジャニーズの魅力に目覚め、ブログに熱い思いをつづっているのだ。
最近のブログ記事のタイトルだけを見ても、「七五三掛龍也の前髪はなぜ崩れないのか」「演技達者揃いのジャニーズWESTの時代がくる」「キンプリ脱退劇に令和のアイドルのかたちが見える」など、ジャニーズファンにとって気になるワードが続出。ネットを駆使することで若いジャニーズファンに負けないほどの熱量で「推し」を追いかけており、その鋭い着眼点や分析力は「さすが」の一言といえる。
なぜ志茂田さんはジャニーズにハマり、どんなことを考えて、どのグループを推しているのか。ご本人をリモートで直撃したインタビューを前編・後編に分けてお送りする。
――ジャニーズファンになったきっかけを教えてください。
志茂田景樹(以下、志茂田) 僕は2017年に関節リウマチと診断され、2019年に腰椎を圧迫骨折したことで、リウマチが悪化しました。それ以来、車いす生活になっています。現在は「要介護4」の車いすユーザーということで、生活の全般でけっこういろんな支援が必要になっているんですが、その影響ですごく世界が狭くなったんですよ。というのも、3カ月に一回の病院への通院と、ほぼ3カ月に一回の美容院通いしか外出することがないんです。つまり、1年にたった8回しか外に出る機会がないし、病院へ行ったとしてもほとんど待合室にいるわけです。とても世界が小さくなった。
でも、今はネットがあるじゃないですか。そのネットで、社会の変化とか、今の若い人たちが何を考えているのかとか、10代後半の子はどんな話し方で、どんな言葉遣いをしているのか、とかね。そういうことをどんどん知っていく過程で、以前はあまり興味がなかったジャニーズグループの情報に触れる機会があったんです。
――もともとは、ほとんどジャニーズにご興味がなかったんですね。
志茂田 興味があったのはSMAPだけ。彼らの人気が急上昇していた頃、僕は『笑っていいとも!』(フジテレビ系)とか『桜っ子クラブ』(テレビ朝日系)とかの番組で何度か共演したんですね。まだ森(且行)くんがいるときですね。その後、メンバーそれぞれとの共演もいっぱいあったので、なじみがあるからSMAPは興味がありましたけど、そのほかのジャニーズにはあんまり関心がありませんでした。
――それがどうして急に?
志茂田 車いす生活になってからネットサーフィンをしていたり、Twitterのコメントなどを見ていたりすると、Travis Japanの松倉海斗くんのファッションが僕を彷彿とさせるという話題があったんですね。それでトラジャを知ったわけです。トラジャの他のメンバーのこともどんどん知っていくうちに、何となく愛着が湧いてきたんです。
それとほぼ同時か少し遅れて、ジャニーズWESTの神山智洋くんが上から下まで柄物のファッションをしているのを見たんですね。世間の常識では、そういったガラガラのファッションはよくないとされているんですけど、僕はそういうファッションってパンチがあっていいんじゃないかと思うんです。たまたま神山くんのガラガラファッションの画像が流れてきて、「これいいじゃない」と思ったことで、ジャニーズWESTにも興味を持った。それからトラジャとジャニーズWESTが気になるようになって、ネットで彼らの歌を聴いたり、YouTubeを見たりしてファンになっていったんです。
――ジャニーズにハマってから、ご自身に変化はありましたでしょうか?
志茂田 彼らの歌や活動を通して、何となく自分の世界を広げられていったかなというような気がしています。外出が年8回という中で自分の世界を広げるためには、やっぱり今まであまり興味がなかったことにも関心を持って、その中に突っ込んでいかないといけない。ネットの世界は、突っ込もうと思えばいくらでも突っ込んでいけます。そういう意味では、車いす生活であまり外出できなくなったけども、逆にそれが僕の世界を広げてくれたのかなと。ジャニーズのことだけでなく、ウクライナ情勢とか世界の裏側で起きているようなことも、ネットの中で歩き回ればいくらでも詳しい情報を知ることができます。だから、五体満足で毎日外出して夜は飲んで……なんて生活をしていた頃よりも、世界が広がったんじゃないかと思いますね。
――「推し」にしているTravis Japanの魅力を教えてください。
志茂田 最初は松倉海斗くんの服装が気になるというファッション面から始まったんですけど、何となく「動き」が気になるグループだと思っています。「動き」というのは、ダンスの動き、歌を歌うときの動作とかも含めて。彼らはダンスの切れ味が本当に「キレッキレ」という感じですからね。
音楽的には、トラジャは昨年「JUST DANCE!」で世界配信デビューしましたけど、それより彼らが「キスマイ兄さん」と慕っているKis-My-Ft2の「FIRE BEAT」のカバーとか、キスマイのサポートで作られた「Talk it! Make it!」なんかが僕は好きですね。メンバー7人の表情もそれぞれに少しずつ味わいが違うところがあって、全体的にキラキラはしているけれども、どこか雰囲気がそれぞれ異なるおもしろいアイドルグループだなという感じがするので、それで気に入ってるというのがあります。彼らを見ていると、こちらが新たな力、83歳になって「新たな力」なんて言ったら笑われちゃうけど、小さいかもしれないけど、新たな力をもらえているのかなと思いますね。
――ブログでは、ドラマ界において「ジャニーズWESTの時代がくる」と予言されていましたが、彼らの印象は?
志茂田 ジャニーズWESTを知ったのはせいぜい3年ぐらい前なんですが、彼らはグループとしてはけっこう年季を積んできてますけど、キャリアを重ねていく過程で、いい意味で「脱アイドル」をしてきたのではないかという印象があります。もちろん「アイドル」というものを核に置いてはいるのですが、その中に素朴さがあるんですね。
重岡大毅くんにしても、桐山照史くんにしても、何となく庶民的な雰囲気があるんですよ。重岡くんはドラマ歴が古いですけど、俳優として成長していく中で、そういうものをにじみ出させるようにしてきたのかな。重岡くんについては、去年は主演ドラマの『雪女と蟹を食う』(テレビ東京系)で楽しませてもらいましたけど、どこか抜けてる感じを「理」の部分で演じられるところがあって、アイドルという軸がありながら、俳優としてはうまく「脱アイドル」ができている。桐山くんは2021年に主演した『ゲキカラドウ』(同)の続編が今春から始まるという報道がありましたけど、ドラマでは激辛をいとわず突っ込んでいく一方で、ヘマをやったりとかして、どこかアホさ加減を見せてくれる。そこが観ていて安心感を与えてくれますね。だから、続編を今から楽しみにしてるんです。
――かなりジャニーズWESTのドラマをチェックされていますね。
志茂田 そうですね。他のメンバーだって、たとえば濵田崇裕くんは2021年のドラマ『武士スタント逢坂くん!』(日本テレビ系)に主演して、江戸時代に武士の家に生まれて春画師になった主人公が現代にタイムスリップするというドタバタのコメディなんですけど、非常にまじめにおかしく演じていたなと。また、神山智洋くんと藤井流星くんが2020年にダブル主演した『正しいロックバンドの作り方』(同)というドラマも、どこかダメな男たちが日本最大級の音楽フェスへの出場を目指して格闘していくんですけど、それが何となく笑えておもしろくて。
僕はドラマの放送がすべて終わってから配信で観ることが多いんですけど、ジャニーズWESTのメンバーは主演級はもちろん、大事な脇役とかでも作品にとても貢献している印象です。だから、メンバーみんながドラマ達者になりそうだなと期待しています。
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