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ジャニー氏の性加害疑惑をBBCが放送へ…思い出されるジャニーズの海外記者“懐柔”劇

ジャニー氏の性加害疑惑をBBCが放送へ…思い出されるジャニーズの海外記者“懐柔”劇の画像
ジャニーズ事務所

 イギリスの公共放送がジャニ―喜多川氏の“闇”に切り込む。

 BBCが、現地時間で3月7日21時から『Predator: The Secret Scandal of J-Pop(性犯罪者:J-POP界秘密のスキャンダル)』というドキュメンタリー番組をBBC TWOチャンネルで放送することを発表した。番組は、ブリトニー・スピアーズの成年後見人問題を取り上げた『The Battle for Britney』などでも知られるジャーナリストが手掛けた。

 概要欄によれば、59分を予定している同番組は、所属タレントに対するジャニ―喜多川氏の性的加害疑惑について掘り下げるようで、「50年以上にわたって、日本は喜多川氏の暗部を隠し続けてきた」「2019年に亡くなった後ですら、日本のメディアの多くは沈黙し続けている」とし、ジャーナリストが「J-POPアイドルの息が詰まるような現実、喜多川氏がメディアに与えた影響、見て見ぬふりをつづけたことによる残酷な結果」を探っていくものになるようだ。

 ジャニ―喜多川氏の性加害疑惑は、1999年末に「週刊文春」(文藝春秋社)がキャンペーンを打って追及したことがある。元「文春」記者の中村竜太郎氏は「私が出演したBBCドキュメンタリーが3月7日21時(現地時間)に放送されます」とツイート。中村氏は昨年11月発売の『文藝春秋オピニオン 2023年の論点100: 文春ムック』(同)への寄稿で、「BBCは以前からこの報道に関心があり、22年夏にロンドンから取材のために来日。当時取材班のひとりだった筆者は、文藝春秋で元同僚と共に撮影インタビューを受けた」と明かしており、「文春」がかつて報じた内容が中心となるのかもしれない。

 なお、ジャニーズ事務所は一連の「文春」の報道に対して名誉毀損の民事訴訟を起こしたが、2004年2月の最高裁判決では、文春側に損害賠償として計120万円の支払いを命じるとの判決が出た一方、争点であった“セクハラ”については、「記事の重要部分は真実と認定する」とされた。法廷陳述では、疑惑を完全否定する立場のはずの喜多川氏が、被害に遭ったとする少年たちの証言について「彼たちは嘘の証言をしたということを、僕は明確には言い難いです」と、あいまいな主張をしたともいわれる。

 ジャニ―喜多川氏の性加害疑惑については、昨年11月にも元ジャニーズJr.の岡本カウアンによる“告発”が話題になった。2012年~2016年頃までジャニーズ事務所に在籍し、一時期は現在King & Princeの平野紫耀、神宮寺勇太、元King & Princeの岩橋玄樹らと同じユニット(Sexy Boyz)に在籍したこともあった岡本は、ガーシー参院議員(東谷義和氏)による生配信に出演し、実名をあげて“被害”を訴えていた。

 また、2021年1月には、2011年~2018年頃までジャニーズ事務所に在籍し、「7 MEN 侍」というジャニーズJr.ユニットに所属していたことでも知られる前田航気の発言も大きな反響を呼んだ。前田は海外メディア「ARAMA! JAPAN」のインタビューに応じ、そのなかで所属タレントへの性加害疑惑について質問され、「僕に言えるのは、ジャニー喜多川はゲイだったということ。そして、彼との性交渉を望んだジャニーズJr.も中にはいたこと。なぜなら、誰がデビューするかの決定権を握っていたから。これが虐待のうちに入るのかどうかはわからないが、ジャニーズJr.(の一部)と喜多川の間で性行為があったことは確かだ」とはっきり回答したのだ。

 しかし、この前田のインタビュー記事をめぐってはその後、不可解なことが起こったという。

「記事公開後、あっという間に拡散されてネット上が大騒ぎになったためか、すぐに記事が修正され、性加害疑惑関連の質問と回答はすべて消去。インターネットアーカイブからも削除されてしまいました。取材・執筆した記者は、どこからかは明言しませんでしたが、“要請”を受けて記事は修正されたと弁解。ジャニーズ事務所からの圧力がかかったことは容易に想像できます」(芸能記者)

 さらに、この記者が“懐柔”されたとみられる動きも……。

「この記者は、前田のインタビュー記事が公開された当初、『ジャニー喜多川氏のアイドルに対する性的虐待疑惑についても話を聞いた』と誇らしげにツイートし、日本のメディアが口を閉ざしているのは国内ではジャニーズ事務所の影響力が絶大だからだと熱弁していました。しかし、記事が修正されて以降はジャニーズ批判の口ぶりが消えたばかりか、その後、英語メディアの『ジャパンタイムズ』でキンプリのインタビューを手がけ、さらに問題の『ARAMA! JAPAN』で岡本圭人の独占インタビューを掲載。いつの間にか親・ジャニーズに急転換していたんです。ジャニーズ事務所公式Twitterもこの岡本のインタビュー記事を宣伝しており、なんらかの条件を提示されてこの記者はジャニーズ側に転向したとみられています。ちなみにこの記者は今回のBBCの件についても、『みんな何を求めてるの? 事務所からの公式声明? ジャニ―氏はもう数年前に亡くなってるのに…』などと擁護するような発言をしています」(同)

 今回のBBCドキュメンタリーは、ジャニーズ事務所の海外進出計画に影響を及ぼすのだろうか。さすがにBBCのジャーナリストを黙らせることは難しそうだが、はたして……。

宇原翼(ライター)

雑誌、ウェブメディアの編集を経て、現在はエンタメ系ライター。

うはらつばさ

最終更新:2023/02/28 20:30
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