乃木坂46 、11thバスラ期別公演であらわになった”5期生の役割”
#ショウムライター #乃木坂46
先代(先代)と後輩(当代)感で「姉さん、アンタの生き様、アタシが継がせて頂きやんす」と仁義が切りまくられ盃が交わされまくった初日からこれはアカンてな2/22を経ての乃木坂46 “11th YEAR BIRTHDAY LIVE”2日目は新入り5期生の期別公演だ。
z1曲目が初の期別楽曲である「絶望の一秒前」であった事は大いに納得ではあるものの、そもそも初の期別楽曲の言わば定番でもあったウン番目の何ちゃら(3期生が「三番目の風」で4期生が「4番目の光」)という法則をすっ飛ばした何ともシリアスなタイトルであった上に、Aメロがウィスパー調の語りともラップとも付かないメロディラインと浮遊感漂うコーラスの掛け合いだったり、BメロではEDM調にハーフタイムなリズムとなったり、そもそもメロディラインの進行が複雑で単純にAメロBメロサビとも言えない構成だったり、従来とは大きく趣向を違えた楽曲であったが故10年を超えて最大の過渡期を迎える乃木坂46に合流する事となった”5期生”達が担わされた役割とは、という事を改めておっさんは考えている。
続けて「ジコチューで行こう!」「君に叱られた」「Actually…」と表題曲を畳み掛けた後のMCで菅原咲月の口より本日の演目の詳細が明かされる。それは”乃木坂46の歴史を楽曲と共に振り返る”という、言わば乃木坂10年史を5期生が演ずる、という一種のセルフカバーはたまたリアレンジ、とも取れる内容であったのだ。勿論昨年加入の5期生のみでのパフォーマンスとなるので、各楽曲の元々の演者は必然的に総とっかえとなり、観客はまた必然的にその姿にかつての姿を重ね合わせる事となる、”乃木坂今昔物語”と言った趣き。
乃木坂46の歴史上初のユニット曲である「孤独兄弟」はオリジナルの橋本奈々未、白石麻衣の編成から菅原咲月、井上和に変わっており、続く「太陽ノック」では初出時のセンターが生駒里奈、その後大園桃子、近年では筒井あやめが定番となっていた所に冨里奈央であり、各メンバーがセンターを務める楽曲が自薦(でない楽曲も勿論あったとは思うが)である事も明かされる。
その後に奥田いろはが北野日奈子への強い憧憬をインタビュー映像で語った後の「日常」、そして岡本姫奈センターによる「Sing Out!」の2曲なんかは正に前日のハイライトの1つでもあっただけに、そこに果敢に挑み掛かる姿勢にまたもつうかやっぱりマフィア、ヤクザ、とある組織の一代物語を目の当たりにしている感覚に陥った。
もうなんつうかやってる事がゴッドファーザーのそれなんすよね。
そうなのだ。乃木坂46はおっさんにとってのPART IIIで終わらないほうの、ちゃんとコルレオーネ家が続いて行く方のゴッドファーザーであったのだ。ヴィトーからマイケルへ、そしてマイケルからまた次の代へ、脈々とそして連綿とそして激動激変を続けながら続いて行くある一族の歴史譚、そのスペクタクルを追体験出来る対象として推している事がこの2曲で分かった。
乃木坂46はコルレオーネ家であり、これからも続いて行くであろう事を考えるとそれは徳川家と言ったほうが近いのかも知れない。AKB48やモーニング娘。なども同様に(つうかあっちの方が先輩)、何なら代替わりを続けつつと言う意味では宝塚を推すという行為なんかも近い感覚なのだろうか。やっと分かった分かった君の存在(「君に叱られた」より)がまさかの乃木坂コルレオーネ徳川46歌劇団だったなんて。なるほどそういう事だったのか凄え訳だよそりゃ(行き過ぎた妄想とこじ付け)。
勝手に真理に辿り着いたおっさんを尻目に勿論ライブは続いて行く。「新・乃木坂スター誕生!」コラボ企画としてカバー曲なども挟み、ここでは初回放送で歌われた井上によるAIの「Story」が再演されるなどの嬉しいサプライズが飛び出したり、それぞれの自己紹介タイムでは必殺技(川崎桜の「さくたんさんしゅわしゅわしゅわバイバーイ」や井上和の「にゃんにゃんにゃぎです」等。活字にすると何のこっちゃだが本当にこうなのだから仕方がないしバイバイはまだ早いぞ川崎選手とおっさんは思っていた)が繰り出されたりするなどの展開を経て最新の期別曲「17分間」より終盤。
当曲はイントロからサビをなぞった短音ギターのリフで押しまくり、歌詞は通学路のバスの中の17分間のみ名も知らぬ愛しい君を見つめていられるというAKBから連綿と続くこちらは秋元康の必殺技とも言える内容。時計の針を真似る振り付けなどもとてもアイドルのそれらしいというか、MVで小川彩に眼鏡を掛けさせた御仁におっさんは酒を奢りたい本当にありがとうございます。
そこから立て続けに昨年の神宮がありありと思い起こされる「自惚れビーチ」や「ロマンスのスタート」「ダンケシェーン」などのキラーチューンをぶち込んで期別曲「バンドエイド剥がすような別れ方」にて本編は終了。当曲は爽やかな疾走感に乗せて淡い恋の喪失感が歌われる。儚げなセンター菅原のパフォーマンスが冴え渡る。
そしてアンコールの最後に最大のサプライズが起こった。第4の期別曲である「心にもないこと」が初披露。5期生単独ライブ初の横アリにしてまさかの新曲締めである。センターは、池田瑛紗だ。いやはやこんな大仕掛けまで残していただなんて。乃木坂46加入から丁度1年が経過した頃だが、これで既にセンター経験者が早くも5人となったのだ。それだけセンター気質溢れる面子が揃ったと言う事であろうし、ライブ全編を通してその圧倒的な攻撃力、個の存在感の強さが最も印象的であった。
そして今後活動が続いて行く中でチームプレイもより強固になるであろう事を考える(こちらは最初と最後のMC進行を務めていた一ノ瀬美空の振る舞いが印象的であった)と、あな恐ろしやと言わざるを得ない。
加入一年ちょいとにして、堂々たるワンマン。スーパールーキー軍団による進軍の始まりの様な気すらした。それは新興による侵攻であり、新入りによる討ち入りであった。
5期生の役割とは、もしかしたらそういう事なのかも知れないなんて思いながら、おっさんは2日目もこれはアカンてと思ったのだった。
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