ABEMA『東西芸人いきなり!2人旅』がファンを生む理由、異例の逆張り戦略が成功
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番組紹介!
2月12日にABEMAで『東西芸人いきなり!2人旅 復活SP』が放送された。本番組は、ほぼ初対面の東と西の芸人が待ち合わせ場所で合流し、その後、番組が用意した「旅のしおり」に沿って1泊2日旅行をするという内容。MCの東野幸治・勝俣州和が、彼らの2人旅を見守る。
本番組に登場する東西の芸人達は、待ち合わせ場所に集合するまで、お互い誰が来るのか知らされていない。その為ファーストリアクションは常に新鮮であり、お互いの関係性を作りながら旅する様子は、他の番組では見る事ができない。そして今回は「東の芸人」としてチュートリアル・徳井義実氏、「西の芸人」としてマユリカ・阪本氏が抜擢され、熱海旅行を行った。
この2人の旅は、徳井氏が阪本氏にかけた「芸人さんですか?」という言葉からスタートする。ほぼ初対面のため、彼を「芸人」と認識できていなかったのだ。そしてその後、徳井氏が番組スタッフに語った言葉。「マユリカであれば、中谷(阪本氏の相方)の方が良かった」。この2つの言葉が、「東西芸人いきなり!2人旅」の魅力を全て表している。
東西芸人の魅力!
この番組は「東西芸人」と冠している通り、番組の背骨は「東と西の、芸人達の掛け合わせ」である。そしてこの掛け合わせる芸人のキャスティングこそ、多くのコアファンを生んだ要因の一つ。本番組は、このキャスティングの掛け合わせによって、「ラフ」と「インタレスティング」の2種類の「おもしろい」を提供している番組なのだ。
番組内で本人達も話していた通り、チュートリアル徳井氏が、マユリカのどちらか一名と旅をするのであれば、間違いなくツッコミの中谷氏の方が相性が良い。ボケの徳井氏にはツッコミとなる後輩芸人の方が役割分担も容易であり、キャラクター的にも陽の気をはらんだ中谷氏の方がポップで見やすい。
しかし今回、番組に起用されたのは、ボケの阪本氏。この、ある意味徳井氏のボケしろを潰すような選択を行うのが「東西芸人」であり、そこから生まれる「定石以外の笑い」を放送するのが「東西芸人」なのだ。
掛け合わせの魅力!
これは良くも悪くも、TVマンが言う「この企画、見える」を廃した選択である。この「見える」という言葉は、企画に対する最大の賛辞であると同時に、企画の段階で結末まである程度予想がついてしまう事も表している。そしてこの「見える」キャスティングは、現在TV界において網羅され尽くしてしまっているため、どうしても目新しさが薄れてしまう。「あの大御所の隣には、どの番組でもあの人がいるよね」といった具合に。
しかし「東西芸人」は、ボケやツッコミなどの「役割」の相性や、陰と陽の「性格」の相性において、「より大きな爆発を生む掛け合わせ」ではなく、「より混ざりにくそうな掛け合わせ」を選択する。逆張りともいえるこの選択の結果、普段話芸のスペシャリスト達が見せないぎこちないトークや、TVで見せていなかった素の一面を引き出す事に成功している。
この「どちらがボケに回るのか」さえわからない異質な組み合わせは、お笑いファンどころかMCを務める2人ですら一切先の展開が予想できない。「確定したおもしろさ」にはない、未知へのワクワクと期待感。この「ラフ」と「インタレスティング」の2種類の「おもしろい」の提供こそ、「東西芸人」が愛される所以である。
ちなみに現在、Abema TVでは今回の放送はもちろん、過去のアーカイブの一部も含めて視聴が可能である。是非、一度ご視聴頂きたい。
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