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引退直前の武藤敬司が“現役最後”ベルト奪取! 長州力、藤波辰爾らもはしゃぐ

武藤敬司、引退直前でベルトを奪取!

 さあ、ここからがメインイベント。第4試合のTKJP(叩いてかぶってジャンケンポン)が、いよいよ幕を開ける! あの長州力が笑顔でジャンケンをするなんて、20年前の自分に言ったとしても絶対信じなかっただろうし、ずっとお待ちかねだった。

 実は、密かにプロレスラーの実力が発揮できるゲームでもある。なにしろ、激昂した長州がハンマーで武藤に殴り掛かり、武藤が額をケガした流血沙汰までかつては起きたのだから。つまり、気性の荒さが勝利を手繰り寄せる。

 今回も、戦前に蝶野の勝敗予想VTRが放映された。彼が注目の選手として挙げたのは、以下のレスラーだ。

「やっぱり、チャンピオンの長州さん。関係なく叩いてきますから。(ジャンケンに)負けてようが引き分けてようが叩いてくる。あの戦法は有効だと思います。藤波さん、ライガーっていうのは闘い方もレスリングも真っ当です。それに対して、長州さんっていうのは非道な人間ですから」(蝶野)

 TKJPの大将戦は、非道な長州vs引退間近の武藤だった。長州(古希)と武藤(還暦)による、叩いてかぶってジャンケンポンは見ものだ。

 でも、すんなり勝負は始まらない。長州のジャンケンといえば、手をピストルの形にする“田舎チョキ”が特徴である。

武藤 「ちなみに、このチョキ(田舎チョキ)は認めるんですか?」

長州 「俺は、もう癖なんだ。これ(田舎チョキ)をチョキにしてくれればいいじゃん」

武藤 「こっち、なんか(ジャンケンに)影響しちゃうよ!?」

長州 「いや、俺はこれ(通常チョキ)を出さないから、これ(田舎チョキ)をチョキだと思えばいいじゃん」

岡田 「毎回、このくだりやってますね! 長州力選手のチョキ論争」

 毎度のひと悶着で、強引にチョキのカタチを変えた長州。

 両者のTKJP一発目は、パーでジャンケンに勝った長州がハンマーを武藤に叩き込み、長州が1ポイント先取した。

長州 「お前、俺がチョキ出すと思ったな(笑)?」

武藤 「そう(笑)」

長州 「ナメるなよ、お前本当に」

 チョキ論争が、1つの前振りになっていた模様。ベテラン同士の読み合いだ。

 しかし、その後の2本は武藤が取り返し、最終的には武藤の勝利に!

 ちなみに最後の3本目は、ピコピコハンマーをお見舞いした武藤の攻撃が一撃で終わらず、追撃のピコピコハンマー弾に長州が激昂! 思わず武藤に襲いかかったが、あとの祭りだった。

「この野郎。お前、今、2回も殴りやがった!」(長州)

 2回どころか、4回くらい叩いていた武藤。さすが、ナチュラルボーンマスターだ。

「いやぁ~、気持ちよかったですねぇ」(武藤)

 こうして、TKJPのベルトは長州から武藤へと移動した。引退直前でベルトを奪取した武藤。長州はうしろを振り向き、藤波に対して一言発した。

「どうも、すみません……」(長州)

 TKJP対決で武藤に負け、ドラゴンに謝るしおらしい革命戦士。要するに、引退する武藤に長州が花を持たせた展開だった。武藤敬司が現役最後に巻いたベルトが、TKJPだったとは。

岡田 「これはもう、引退試合に向けて」

武藤 「そうすね。元気が出ますよ!」

 TKJPのベルトを巻く武藤に、ライガーが声をかけた。

ライガー 「引退試合のときに、それ巻いて上がれよ! そしたら、プロレスショップに売れるって」

岡田 「売る前提で巻かすな!」

 闘道館に売る前提のTKJPベルト。これが売りに出されたら、筆者だって買いに走りたい。

 今回の「脳ベルプロレスリング」もおもしろかったし、神回だった気がする。本格派のプロレスファンじゃなくとも、楽しめる番組だ。プロレスラーと安い企画(失礼!)の組み合わせでこんな極上の番組が出来上がるのだから、プロレスラーのタレント性は恐るべし。

寺西ジャジューカ(芸能・テレビウォッチャー)

1978年生まれ。得意分野は、芸能、音楽、格闘技、(昔の)プロレス系。『証言UWF』(宝島社)に執筆。

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最終更新:2023/02/25 15:18
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