ダウ90000蓮見翔の冷静な配慮に脱帽…お笑い芸人の閉鎖性とイジメ問題
#お笑い #芸人
売れないお笑い芸人が活動し続ける場所として地下ライブというものがあるのですが、いわゆる地下芸人は芸歴が長くなればなるほど、個性は強いが仕事はなく、卑屈になり、他者を攻撃することで満足してしまう。中には、そういう人が出てくる場合もあります。本人が悪かったとはいえ、売れない時間は人を邪悪に育て上げるのです。
自分は見えないが他人は客観的に見えるのが、人間の特徴でもあります。自分の売れ方がわからないが、ただライブ活動を続けていくと、他人がやけにうらやましくなり、評価の高い目立った出演者にはよそよそしく、悪意あるイジリ方も昔はよく目にしました。
たとえば、30組芸人がいて1組だけ女性芸人が混ざっていると、エンディングで告知をするだけでも、心ないイジリ、時にはイジリを通り越していじめに発展していることもあったかと思います。「つまんねえぞー」なんてガヤもありました。そんないじめのようなやりとりも現在はなくなってきたかと思われていましたが、2月8日放送テレビ東京『あちこちオードリー』を見ていると、現代でもまだまだそういった現象はありそうだなと確認できる瞬間がありました。
この回は、ゲストに小藪千豊とダウ90000蓮見翔の2人を迎えての放送でした。まだお会いしたことのないダウ90000蓮見翔の他者からの見られ方への気配りが非常に冷静でうなずけるものでした。
春日「肩書は役者さんですか?」
蓮見「脚本家って言っています。本当になんでもいいんですけど、ダウ90000を劇団って言っちゃうと、劇団の人がやるコントとして観られるのが嫌だった……芸人さんに白い目で見られるかな」
若林「今いないと思うよ」
蓮見「劇団がやってるコントか……」
小藪「僕はそんなことないですけど、言わんとしてることはわかります」
若林「怖いよね、芸人ってそういうところ閉鎖的なんだよね」
蓮見「イメージとしてそんなところでそんな大声出さないだろ、みたいなコントのやり方をしそうじゃないですか」
若林「劇団とコント師の違いね」
蓮見「そう思われるのが嫌で意図的に抜いていた。雑誌とかでも肩書どうしますか、のところで毎回すごくもめる。8人組でいいですって言うけど、8人組はちょっとわかりづらい。芸人はちょっと恐れ多いんでやめておきます。コントユニット、コントグループに肩書はなるんですけど……」
この通り、芸人は閉鎖的なところがあり、もし地下ライブでダウ90000が出演したときを想像すると、標的になる可能性は十分あると思います。人数で目立つ、女性が多くて目立つ、まぶしく脚本がしっかりしている面からしても、嫉妬を山のように持たれることは間違いないと思います。
地下芸人は何度スベっても平気な顔で活動していますが、ダウ90000のような安定感のある笑いを提供できるタイプには非常に厳しく、1度でも受けなかったらまさに「劇団の人がやるコントだしね……」と言われる画は容易に想像ができます。
自分に優しく他人に厳しい人間らしい人が多いのも、地下芸人の特徴なのです。芸人と名乗ることを恐れているが、これもすごく客観的で、ここで芸人として書くと、また嫉妬した地下芸人のネタにされてしまう可能性も秘めているようにも思えただけに、そのあたりの配慮は申し分ないなと脱帽しました。まったく気にしなくてもダウ90000の地位は変わらないのですが、売れてない現場での他の芸人からの見られ方への配慮が非常に興味深く、見応えがありました。
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