北海道の道の駅「テナント退去問題」、地元住民からも不満爆発
#北海道
北海道内である道の駅の今後を巡ってトラブルが起きている。舞台となっているのは、道内トップクラスの人気を集める「サーモンパーク千歳」だ。同駅は北海道・道の駅ランキング2021年で、「家族と訪れたい」「トイレがキレイ」など2部門で1位を獲得している。
「サーモンパークを訪れる観光客は多いですが、千歳市民にとっても憩いの場所となっています。雪が降っていないシーズンにはお祭りや稚魚の放流イベントなどが行われ、川辺で開催される花火大会も観覧できる家族連れに人気のスポットです」(地元在住)
そんなサーモンパーク千歳で起きているのが、指定管理者の交代に伴う「テナント退去問題」だ。現在、同駅はシダックス大新東ヒューマンサービスという、社会サービス事業や学校給食事業を運営する企業が管理している。しかし来る4月には、TTCという地方創生コンサルタント事業を展開する静岡拠点の企業に交代。新旧指定管理者は、サーモンパーク千歳に入居しているテナント全9店に対して3月中の退去を求めている。
なお退去した後の同駅では、新たな管理者であるTTCが直営店舗を運営する方針だ。現指定管理者は、退去について「口頭では伝えていたが、書面では伝えていなかった」と事前通告のミスに反省の色を滲ませるも決定は覆らない様子。施設所有者である千歳市は、あくまでも「当事者間の個別協議に任せる」としており、その煮え切らない態度に対して現テナント店舗の関係者は不満を募らせている。
直接的な表現こそ避けているものの、北海道・道の駅のシンボルのひとつであるサーモンパークのトラブルに、道内主要メディアも批判的な論調を強めている。ここ数カ月、退去を迫られている店舗オーナーの声が頻繁に取り上げている。では地元の人たちの反応はどうか。
「テナントに入っているピザ屋のオーナーさんは、北海道に移住して来られた方と聞いています。北海道の食材を使ったピザが有名で私も何回かいただきました。市を盛り上げるために頑張っていたとも聞いていますし、なんだかやりきれない話ですね」(50代女性・C氏)
「契約など詳しい話は分かりませんが、これまで頑張ってくれていた人たちに対してあまりにも冷たいのでは。一般のビルならまだしも市の施設ですからね。市が善処してあげないと、これから誰も協力してくれなくなると思います」(30代男性・H氏)
「そもそも普段はあまり接することがない道内・地元企業が出店しているからこそ、観光客が魅力を感じる一面もあるでしょう。私の場合、子供が好きなのでサーモンパーク(併設された水族館)の定期パスポートも購入しました。施設をよく利用するので、テナントがどうなるのか気になりますね」(40代女性・M氏)
これだけ大きく報道されてしまうと、新たに入店する店舗もひどくやりにくくなるはず。地元の人気施設の活気が衰えないよう、市や指定管理社によって適切な対応が取られることを望むばかりだ。
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