BE:FIRST肉感が血湧き肉踊りヘンザップがハイファイブな新曲「Boom Boom Back」
#BEFIRST #ショウムライター
BESTYの皆様よ、我々は、試されている。
……様な気がしてきませんかねこんな挑戦的な新曲のドロップを突きつけられてしまっては。
気怠げなミディアムテンポのリズムループに絡むギターのミュートフレーズ、遠くに鳴るのはレコードのスクラッチ音か。そしてブルージーでもあり、ある意味では西部劇なんかも思わせる口笛が鳴り、というイントロからしてこれまた随分と大胆に舵を切ってきたもんだとおっさんは思った。
いやそらアルバム『BE:1』までもアップテンポだったりスロウだったりハードだったりメロウだったりと楽曲の表情は多種多様でしたよ。でも、そのトーンはあくまでも現代的なダンスミュージックの文脈、曲調、音色、アレンジに統一、集約されていた様に思う。
だが当曲「Boom Boom Back」はどうだろう。先に述べた通りイントロからして激シブな、と言うかモロに90年代前半~中盤のビート感ではないか。煌びやかなシンセが先導する事もなく、曲はそのまま歌い出しへと進んでいくのだ。
『BE:1』時のほぼ黒ずくめのシックな佇まいからガラリと変わって、先行公開されていたグラフィティアートを背にして佇むカラフルなメンバーのスタイル(今回のスタイリングはそもそも黒がほぼ、というより全く使われていない)からは確かに、従来とはまた別の方角へその歩みを進めていくのであろう事は想像出来たものの、まさかMVに至るまで”かつての渋谷”と”その後の渋谷”のマッシュアップで次の一手を仕掛けに来るとは。
このある種おっさん世代としては懐かしくそして抗いがたいこの身が血湧き肉躍る感じと、お若い世代にとっては新しく、そして色んな事がより肉感的であった時代のモノとしてその身を血湧き肉踊らせるのであろう(Y2Kなんて動きがその際たる例だしそもそも、今回のアー写がめちゃそれっぽいんすよねタイトなサイジングのSOTAの紫のn-2bとRYUHEIの赤ジャケなんかマジでハァハァしました)感じ、きっとプロデューサーのSKY-HI氏ほか制作陣もさぞかし血湧き肉踊りながら曲を作り上げたに違いない。
いいなあこの曲作るの楽しそうだもんなあだって、聴いてて楽しいんだもん特に随所の合いの手。皆さんもそうでしょう心の中でヘンザップしたでしょうむしろリアルにヘンザップしちゃったでしょうそんなヘンザップな皆さんとそのままハイファイブと洒落込みたいもんですええ。
いわば曲調だけ聴けば少々色褪せたモノクロームな懐古的な温故知新な曲調であれども、そこに乗る歌メロの音程のアップダウンの激しさのまばゆい事といったら。楽曲としてはここに”かつて”と”その後”のマッシュアップを強く感じた。やっぱBメロに入った途端モノクロの世界観が色付くつうか開けるつうか肉感的な気持ち良さがあり、そっからのサビが超ヘンザップなもんだからマジ血湧き肉躍るぜえなのである。
“もう叶え方なら知っているから”の歌詞、全国ツアーを経てグループは何を”知った”のか。そしてその知ったが故のこれからはどの様な形で提示されていくのか、つくづく肉感が血湧き肉踊りヘンザップがハイファイブな新曲を、ありがとうございました。
因みにMV冒頭でMANATOが持っているのは、恐らくつうかほぼ間違いなくPanasonicのポータブルカセットプレイヤー(レコーダー)、Shock Waveという名機(に似せた小道具の可能性もあるけども)。90年代B-BOY達のマストアイテムであるのだがその辺のカルチャー全般に興味を持たれたそこのBESTYは是非ともマンガ「少年イン・ザ・フッド」(扶桑社)なんか読んでみるといいよと思い、完全にわかっている小物のセレクトにまたもやハァハァが止まらないむしろ止まらないHa~Haなおっさんなのであった(唐突なYAZAWA)。
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