芸人のルームシェアは家賃節約目的にあらず そこから売れるトレンド
#お笑い #TPの芸人礼賛
――お笑い大好きプロデューサー・高橋雄作(TP)が見た、芸人たちの“実像”をつづる。今回はSNSで人気の“NEOルームシェア芸人”板橋ハウスについて。
芸人同士が一緒に暮らす、いわゆる「芸人ルームシェア(=芸人シェアハウス)」が、少し前から盛り上がりを見せている。のちにオズワルド伊藤さんと蛙亭イワクラさんがカップルとなったルームシェアが有名だが、今の芸人ルームシェアは、家賃を浮かせるために一緒に住むだけではなく、ルームシェアをする芸人同士がチームとなり、YouTubeやTikTokを発信していく流れがトレンドとなっている。
そんな芸人ルームシェア界隈で新しい動きを見せる「NEOルームシェア芸人」のパイオニア的存在が「板橋ハウス」だ。
板橋ハウスは、神保町よしもと漫才劇場に所属する芸人、めぞん吉野くん・ピュート竹内くん・軟水つるまるくんの3人組で、2020年10月から東京都板橋区某所でルームシェアをしている。活動開始当初から話題を集め、YouTubeチャンネル登録者数は2023年2月現在驚異の50万人超、TikTokフォロワーも60万人超と大人気だ。
板橋ハウスがこれまでのルームシェア芸人と異なるのが、いわゆるお笑いファンのみならず、お笑いにまったく興味のない若い世代からも支持を集めていることだ。なんならファンの中には3人がお笑い芸人だと知らない人も多い。これは多少本人たちの作戦もあるようだが、「普通にルームシェアをしている男3人にしては面白すぎる」と人気が広まっていったのだ。
僕は板橋ハウスのレギュラーラジオ番組『板橋ハウスのラジオディア』(stand.fm)のプロデューサーを務めているのだが、正直この番組を担当するまでは板橋ハウスのことを「名前は知っている」くらいの感じだった。それが今ではすっかり大ファンだ。金属バットもランジャタイも東ブクロさんもそうだけど、僕はすぐ一緒に仕事をする芸人のファンになってしまう。チョロすぎる。
百聞は一見にしかず、「板橋ハウス」を知らない人はぜひ彼らの動画を一度観てほしい。とはいえ僕は板橋ハウス歴が浅いため、板橋ハウス誕生初期からのファンである『板橋ハウスのラジオディア』スタッフの桜井萌(21歳 大学生)が「板橋ハウスおすすめ動画3選」を紹介するので参考にしてほしい。
『板橋ハウスのラジオディア』で編集をしております桜井萌と申します。今回は、ラジオが始まる前から板橋ハウスのしっかりファンだった私が僭越ながらおすすめ動画を3つ選ばせていただきました。板橋ハウスの入門編的な動画だと思うので、きっと魅力が伝わると思います。
板橋ハウスといえば『○○選手権』シリーズ。毎回1人1人がお題に沿ったセリフや演技で残り2人を笑わせにかかる「大喜利」なのですが、その1つ1つが「あるある!」と共感できたり、逆に全然共感できなくて笑えたり、暇すぎて始まる異様なノリが最高に面白いです。この動画では「夜勤なくなった!」「Netflix見る?」の部分が特に好きです。
2. 【コンビニ】課題が終わらなくて徹夜を決めた時の深夜飯【憧れ】
コンビニへ買い物に行くための「口実」を設定として企画にする『コンビニ企画』シリーズも板橋ハウスの定番です。吉野さんが唐突に企画を提案し、嫌がりながらも楽しくコンビニへ買い物に行く3人の姿は「日常のささやかな幸せ」を覗き見しているようでほっこりします。この動画は課題に追われる大学生に憧れる回で、いかに深夜飯っぽいものを買えたか見せ合いながら大学生になりきって楽しい夜を過ごす中で、3人の偏った大学生像が垣間見えてワクワクします。
美容や健康の意識が高い竹内さんを、警察官役の吉野さんと住岡さん(つるまるさん)が取り締まる『健康警察』シリーズ。健康は悪ではないのに、健康すぎるがゆえに悪として扱われ“健康犯逮捕”される竹内さんと、「首を伸ばす機械」など見たことがない健康グッズに驚く吉野さんと住岡さんのやりとりが最高です。たまに『健康警察』シリーズで初めて存在を知る健康グッズがあったりして、なおさら面白いです。健康警察がいる限りこの世にはびこる健康は許されないとのことなので、今後の取り締まりにも期待しています。
以上、3本の動画をご紹介させていただきましたが、どの動画も面白すぎて3つに絞るのはとても難しかったです。今後とも板橋ハウスを応援させていただきます。ではTP社長にお戻しします。
サイゾー人気記事ランキングすべて見る
イチオシ記事