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安倍元首相を撃ったスナイパーはほかにもいた? などスクープ14本

LGBTQ差別の荒井勝喜秘書官「皆さん、分かりますよね?」

 翔太郎以上にお粗末なのが、荒井勝喜秘書官である。彼はオフレコ会見の中で、同性婚について聞かれ、「僕だって見るのも嫌だ。隣に住んでいるのもちょっと嫌だ」「認めたら国を捨てる人が出てくる」などと発言したのだ。

 これには前段があって、岸田首相が国会で、「(同性婚の法制化は)家族観や価値観、そして社会が変わってしまう課題」と答弁したことがきっかけだった。

 荒井の考えは官邸の中で共有されていた、つまり岸田首相も同じ考え方だということになる。

 文春は更迭された後の荒井にインタビューしている。

 そこでも荒井はこう話している。

「同棲婚って(受け止め方に)個人的な違いがある。年齢や育ち方、地域によって賛成・反対色々あると思うけれど、反対の人が多いと思いますよ、と。その時に僕は余計なことを言って。本心では嫌だな、と思うこともあるんですよ。同棲婚って国が法的に認めるかというと、嫌だなと思う人がいると思うので。そういう趣旨のことを、岸田総理は答弁したんじゃないかと(記者に)解説したんです。僕はリベラルな人間なんで、『皆さん、分かりますよね?』という話までしたんですけど……一歩言い過ぎたのは確かなんで」

 自分のことをリベラル、差別主義者ではないといい募っているが、これでは杉田水脈の「LGBTは生産性がない」というのと同じではないか。

 私は同性愛者ではないが、他人の生き方、プライベートなことを否定的に捉えるという考えはない。ものの考え方や生き方が違っていても、その人たちが生きていく上で障害となるものは取り除いてあげよう、少なくとも邪魔はしないで肯定的に捉えようという気持ちはある。

 私も古い人間だから異性愛が当たり前だろうと思ってきた。だが、多様な価値観が貴ばれる今の時代、それらを受け入れる度量だけはもっているつもりである。

『差別はたいてい悪意のない人がする 見えない排除に気づくための10章』(キム・ジヘ著=大月書店)という本がある。

 著者は韓国・江陵原州大学校多文化学科教授。本の中でこういっている。

「差別は常に、差別によって不利益を被る側の話であって、差別のおかげでメリットを得る側の人は、自ら立ち上がって差別を語ることはあまりない。差別は明らかに両者の非対称性によって生じるものであり、すべての人にとって不当なことであるにも関わらず、不思議なことに、差別を受ける側だけの問題のように扱われる。いったいこれはどうしたことだろう。確率的に考えても、自分が差別される時があるのであれば、差別をする側になる時もあるのではないだろうか?

 私は恐くなってきた。もはや差別は、私と関係のない話ではなかった。教室で、会議場で、シンポジウムで、どこであれ、私自身も知らない自分の中の差別的な意識が、いつどんな言葉や行動として突然出てくるかもわからない。

 狭量な性差別主義が、今の政権の本質だとすれば、恥ずかしいことだと思わないのか、岸田首相、荒井前秘書官。

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