安倍元首相を撃ったスナイパーはほかにもいた? などスクープ14本
#週刊誌スクープ大賞
「ルフィ」稀代の犯罪集団の実態
さて、ルフィと名乗る強盗集団の親玉たちは、どのようにして自宅にカネを置いている人たちの情報を手に入れていたのか?
特殊詐欺をやっていたときのデータがあるといわれているが、それがどのようなものなのか、新聞テレビだけを見ていては、よくわからない。
アサ芸は、そうした情報は巷に出回っていて、手に入れようとすれば簡単に手に入ると報じている。
固定電話番号、自宅の住所、家族構成、職業、年齢、「穏やか」「怒りやすい」といった性格から、「300万以上」「500万以上」などという資産額までもが書き込まれたリストが、闇の社会で出回っているというのである。
こうした「名簿」が販売され、テレアポ業者や不動産販売業者などが購入して、営業活動をしているというのだ。
しかも、それは条件付きながら、認められているというから驚く。
アサ芸は、かつてその作成に関わった人物と接触することに成功したという。その人間がこう語る。
「最近、一番多いのは地域の町内会名簿をもとに作るやり方だよ。実は町内会名簿や自治会名簿と呼ばれるものは、その地域の図書館に行けば簡単に閲覧できる。複写するなりして手に入れたら、今度はその住所をグーグルマップで調べてあたりをつけるんだ」
たしかに、グーグルマップの「ストリートビュー」は、現地に足を運ぶことなくその家の映像を見ることができる。その人間が続けてこういう。
「そうなれば、あとは個別調査だよ。金を持っていそうな家に絞って、下見したり電話したりして探っていくんだ」
他にも、「例えば資産運用会社、投資ファンドの利用者リストや、闇カジノの顧客リストなんかが流出しやすいですね。投資ファンドなんかは半グレがまともな会社を装って経営している場合も多いし、闇カジについては言わずもがなでしょう」(ライターの根本直樹)
リストを充実させるためには、3・11が近付いてきたので、地震などの緊急時に自宅から持ち出せる現金はいくらお持ちですか? などとおためごかしに銀行員を名乗って電話をかけることもするという。
私のような貧乏老人はいいが、持っている人はさぞかし心配で夜も眠れないことだろう。同情するな。
「犯罪の陰に女アリ」。古い諺だが、今回の連続強盗・殺人事件の主犯「ルフィ」たちを支え続けたのも女たちだった。
2019年11月にキャッシュカードを盗んだ疑いで逮捕された柴田千晶(32=旧姓酒井)は、マニラを訪れた際に知人を通じて、「コウ」と名乗っていた渡邉優樹(38)と知り合い、男女の仲になったと新潮が報じている。
それ以降、日本から現金を持ち出したり、SNSやメッセージアプリを通じて、特殊詐欺の「受け子」をリクルートする仕事をするようになったそうだ。
彼女は大阪地裁で懲役4年6カ月の判決が出て確定している。
だが渡邉は、マニラ市内最高級のキャバクラで働くモデルみたいな子にぞっこんで、誕生祝をするのに5つ星のカジノホテルを予約してあげたという。
今井磨人(38)は、VIPルームで約2万円もするボトルを4、5本あけたりと、湯水のように散財していたそうである。
だが、総額60億円ともいわれる稼いだカネは、そんなことで使い切ることはできなかっただろう。
しかし、警察がやっきになり、被害者たちは少しでも回収したいと思っているだろうが、見つかる金はそう多くないとの見方が大勢のようだ。
強盗殺人は被害者が1人でも死刑にすることができるというが、そのためには、ルフィたちが明確に「殺してもいい」という指示をしていたことを立証する必要があるが、なかなか難しいようだ。
この稀代の犯罪集団はどのように形づくられていったのか、私はそこに興味がある。
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