元ホークス真砂勇介がWBC中国代表に 「日本人だらけ」の未来予想図
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WBC開幕まで約1カ月。アメリカ代表が初めて本気のメンバーを揃えれば、日本代表には大谷翔平とダルビッシュ有が参戦を表明し、過去の大会以上に盛り上がりそうだが、2月7日に興味深いニュースが報じられた。
日本と1次リーグの初戦であたる中国代表に、元ソフトバンクホークスの真砂勇介が選出されたことが判明。真砂は「親が中国出身」という出場資格を満たし、日本を相手に戦うことになる。
「真砂は2012年にドラフト4位でホークスに入団。とにかく身体能力が高いことで知られ、同僚の柳田悠岐の『ギータ』という愛称をもじって『ミギータ』と呼ばれていました。ホークスは選手層が厚く、レギュラーをつかむことなく昨年限りで退団しましたが、昨年も2軍では3割以上打っており、年齢もまだ28才。中国代表のレベルを考えれば4番打者の最有力候補でしょうし、日本代表の選手の情報を伝えるだけでもかなりの戦力です」(週刊誌野球担当記者)
サッカーやラグビーなど、外国出身者や外国にルーツがある選手が日本代表で頑張る競技は少なくないが、野球は日本が世界トップクラスなので“逆パターン”もあるということ。世界一を目指す日本代表にとっては脅威となりそうだが、野球をめぐる状況を見つめると、真砂に続く選手は次々と現れそうだ。
「日本では圧倒的な人気を誇る野球ですが、世界的に見ればマイナースポーツ。WBC出場国を見ても、自国では野球が根付いておらず、アメリカやメキシコでプレーしている選手で固めているチームが少なくありません。ブラジル代表には日系の名字の選手がたくさんいます。出場資格はオリンピックより緩く、親のどちらかが国籍を持っているか、その国で生まれていれば代表になれます。
こうなると、日本では才能が開花しなかった選手が、セカンドキャリアとして野球の弱小国に渡るケースは出てくるでしょう。世界ランキング15位以下のチームなら楽々レギュラーですし、指導者などになる道もある。野球の世界的な普及は関係者の悲願ですし、野球ならスポンサーも集まりやすい。動向を追うメディアも現れるでしょう。
WBCの目下の課題は、出場国の間でレベルの差が大きいこと。最初から勝敗の興味が薄い試合が多く、大会の盛り上がりに水を差しています。しかし、日本をはじめとして野球強国の選手が他国チームで出られるようになれば、その問題も解消できます。ラグビーW杯も当初は似たような状況でしたが、出場資格を緩く設定して各国のレベルを底上げし、徐々に裾野が広がっていきました。野球も同じことすればいいだけ。ただ、しばらくは“相手チームも日本人ばかり”なんて事態が生じるかもしれません」(フリーのスポーツライター)
今すぐ野球弱小国に渡れば、その国の“野球の父”や“伝説のスター選手”になれるチャンスも大。第2、第3の真砂が現れるのは時間の問題だろう。
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