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嵐に『すきすきワンワン』、ジャニーズJr.の特番も…ジャニーズとアマプラの蜜月関係

嵐に『すきすきワンワン』、ジャニーズJr.の特番も…ジャニーズとアマプラの蜜月関係の画像
Prime Video公式Twitterより

 King & Princeの岸優太が主演する深夜ドラマ『すきすきワンワン』(日本テレビ系)が6日よりAmazonプライムビデオでも配信が始まっている

 同ドラマは日本テレビでの放送ということで、これまでは見逃し配信以前の過去の放送回は日本テレビ放送網傘下となるHuluでの独占配信となっていたが、これでプライムビデオでも最新の第3話までの全話が見放題となった。

 これにテレビ誌記者は「放送が終了してしばらく経ってから、全話まとめてアマプラ等の見放題配信に追加されることはありますが、連ドラ放送中にアマプラでの見放題配信も展開されるようになるというのは珍しい例ですね」と驚く。『すきすきワンワン』が放送されている「シンドラ」は、ジャニーズ系列のジェイ・ストームが直接製作に関わる枠ということで実現したとみられるが、このところジャニーズ事務所はAmazonプライムビデオとの関係を強固にしているという。

 7日には、2月25日にジャニーズJr.の新バラエティ特番『ジャニーズJr.CHAMP』が日本テレビ系列の中京テレビで放送されることが発表されると同時に、この「完全版シリーズ」が番組放送直後よりプライムビデオで独占配信されることも明らかになったばかりだ。

 同番組は、関ジャニ∞の村上信五がMCを務め、総勢100名以上の東西ジャニーズJr.が「ダンス」「スポーツ」「スゴ技」の3部門で争い、勝ち抜くという内容。決勝戦にはジャッジとして、Hey! Say! JUMPの有岡大貴と伊野尾慧、Sexy Zoneの佐藤勝利と松島聡、SixTONESのジェシーと高地優吾、Snow Manの深澤辰哉と佐久間大介の8人が参加するという、力の入った内容となっている。中京テレビでの放送はこの決勝戦が中心で、プライムビデオ独占となる「完全版」では関東・関西でそれぞれ開催された予選会の様子もたっぷり見られるとのこと。

 もはやテレビ放送のほうが“完全版の宣伝”という位置づけと言えそうだ。ジャニーズの動画配信といえば、少し前までは、嵐の活動休止までを追うドキュメンタリーシリーズ『ARASHI’s Diary -Voyage-』の配信権を手にしたNetflixの印象が強かったが、ここ数年で大きく状況は変化している。

 2020年10月にもKinKi Kidsのコンサート映像13作がAmazonプライムビデオで独占配信されたが、特に2021年後半から明らかに“Amazonシフト”が起こり始めた。2021年10月には解散が決まっていたV6のライブ映像8作が配信され、12月10日にはラストコンサート『LIVE TOUR V6 groove』も独占配信。また、なにわ男子の同年11月12日のデビューに合わせ、結成からデビューまでを追いかけたドキュメンタリーシリーズ『なにわ男子 デビューまで1100日のキセキ natural』を10月~11月にかけて独占配信したのもプライムビデオであり、さらにAmazonが製作する初めての日本映画(2022年2月配信の『HOMESTAY』)の主演に抜擢されたのはなにわ男子・長尾謙杜だった。

 そしてこのところ地上波でCMが打たれていたのは、累計興行収入50億円を超えた嵐のライブフィルム『Anniversary Tour 5×20 FILM “Record of Memories”』のプライムビデオ独占配信(2023年1月20日から)だ。

 現在シーズン5が放送中のジャニーズの人気ドキュメンタリー番組『RIDE ON TIME』(フジテレビ系)も、アーカイブ配信は当初、放送局が運営するFOD以外はNetflixのみだったが、これも2021年の夏からAmazonプライムビデオでも配信されるようになっている。NetflixはすっかりAmazonに牙城を崩されたようだが、なぜジャニーズ事務所はAmazonにシフトしているのか。

「ひとつは会員数。日本での有料配信はアマプラのシェアが圧倒的で、2位のNetflixはアマプラの半分以下といわれています。当然、同じような条件であれば、ずば抜けたシェアを誇るアマプラに出すほうを選ぶでしょう。プラットフォーマーは独占コンテンツを多く集めたいですから、Amazon側もジャニーズにいい条件を出したはずです。

 また、アマプラがAmazonのサービスであり、ジャニーズと“相性”がいい点も挙げられます。ジャニーズはいまだにほとんど音源のデジタル解禁をしておらず、CDなどのフィジカルの販売数が圧倒的ですが、Amazonはその重要な販路のひとつ。Amazonにとってアマプラにジャニーズのコンテンツが増えることは相乗効果を生み出しやすく、お互いにとってメリットのある話となるわけです」(音楽業界関係者)

 ジャニーズとの相性の良さという点では、こんな話も聞こえてくる。

「Amazonは『Fire TV Stick』というテレビ向け映像出力デバイスを安価で販売しており、インターネット上につなぐことでネット上のコンテンツを楽しめるのですが、コロナ禍で無観客ライブの配信が増えた際、映像をテレビの大きな画面で観たいという需要も増え、売り上げ台数が伸びました。このとき、ジャニーズファンの間でも“配信コンサートをテレビで観る方法”としてFire TV Stickが広まったので、その影響もあるのかもしれませんね」(アイドル誌記者)

 Amazonがオリジナル番組の制作に力を入れているのも、ジャニーズ事務所にとってはありがたいようだ。

「Amazonにとってはジャニーズの番組は引きが強いので、出演してくれるのはありがたい。そしてジャニーズ事務所も、現役で活動中のグループは10組以上、それに加えて100名以上いるジャニーズJr.の売り出しも考えていかねばならず、近年はWOWOWなどBS・CSにも積極的に手を伸ばしてますが、正直それでも“売り出し先”が足りない。配信番組なら視聴率も気にしなくていいですから、ジャニーズとしてもいろいろと挑戦もしやすいでしょう」(前出・音楽業界関係者)

 いずれAmazonのCMにジャニーズタレントが出演している未来もあるかもしれない。

加賀美ジョン(音楽ライター)

洋邦問わず、音楽にまつわる編集・ライティングで十数年。クレジットを眺めるのが趣味。

かがみじょん

最終更新:2023/02/08 13:00
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