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アンガールズ田中卓志の自分の「なか」じゃなくて「まわり」を掘れ

アンガールズ田中卓志の自分の「なか」じゃなくて「まわり」を掘れの画像1
『ゴッドタン』(テレビ東京系)TVerより

 テレビウォッチャーの飲用てれびさんが、先週(1月29~2月4日)に見たテレビの気になる発言をピックアップします。

千鳥・ノブ「お前らは最高のチームや!」

 29日の『千鳥の鬼レンチャン』(フジテレビ系)。今回はいつものカラオケ企画ではなく、スポーツ関連のチャレンジが放送されていた。特に面白かったのは最後の大縄跳びだ。昨年夏の放送でも大きな笑いを生んだ大縄跳びだが、今回も期待を裏切らなかった。

 千鳥軍とかまいたち軍、芸人たちが7人ずつ2チームに分かれて挑戦する大縄跳び。チャレンジは3回だ。和田まんじゅう(ネルソンズ)とアタック西本(ジェラードン)の小競り合い、それに巻き込まれる森脇健児、森脇に注意されてシュンとなるワタリ119、津田篤宏(ダイアン)をにらみつける太田博久(ジャングルポケット)、縄に少し引っかかったのを誤魔化そうとし、それを指摘されると「僕が?」とキョトン顔で切り抜けようとする森脇――と、チーム戦ならではの見どころがたくさんあったのだけれど、最大のドラマは最後に待っていた。

 3回目を終えてすでに勝ち目がなくなっていた先行のかまいたち軍は、“泣きの1回”を要望した。大悟(千鳥)は、ジャンポケ・太田が背中ジャンプで3回大縄を跳べればと条件をつけてそれを認める。太田がなぜかたびたび『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)などで披露している、あの背中ジャンプだ。が、太田はまったく跳べず。山内健司(かまいたち)の提案で、アタック西本が1回でも背中で跳べれば再チャレンジOKとなった。ぽっちゃり体型の西本。さすがに無理かと思われた。が、まさかの成功。奇跡である。

 で、再チャレンジとなったかまいたち軍。15回跳べば千鳥軍を逆転できる。後攻の千鳥軍にプレッシャーをかけるためできるだけたくさん跳んでおきたいところだが、ここでさすがのミラクルを見せるのが森脇健児である。跳んでいる途中になぜか靴が脱げた森脇。縄に引っかかってしまう。なぜ靴が脱げたのか。裏奇跡である。

 かまいたち軍の“泣きの1回”の記録は20回。かろうじて逆転した形だ。千鳥軍は7回跳べば再逆転で勝利できる。しかし、千鳥軍にはふくらはぎに爆弾を抱えた男がいた。和田まんじゅうである。すでに2回のチャレンジで93回跳んでいる和田。大柄の彼の体を支える足は、すでに限界に達していた。自力でジャンプするのは無理な様子だ。

 絶体絶命。どうするか。千鳥やかまいたちの提案で、和田を抱えて跳べばOKということになった。尾形貴弘(パンサー)が和田を背負い、ほかのメンバーが和田や尾形の手足を持って跳ぶ作戦だ。身を寄せ合い、それこそひとつのまんじゅうのように一体になって跳ぶ芸人たち。無謀にも思えたこのチャレンジだが――見事8回跳んでしまった。クララが立ったならぬ、まんじゅうが跳んだ。ノブ(千鳥)が笑う。

「お前らは最高のチームや!」

 BGMとして『24時間テレビ』(日本テレビ系)よろしく「サライ」が流れるなか、感動と笑いが一体となった面白を生んだのだった。

 それにしても、である。3回勝負だったのにかまいたち軍が1回多くチャレンジしたり、背中ジャンプが跳べれば再チャレンジOKだったり、和田まんじゅうを抱えて跳んでもよかったり、もはや大縄跳びのゲームのルールなどあってないようなものだ。千鳥とかまいたちの采配や、チャレンジする芸人たちの提案などで、その場のルールは次々と変わっていく。

 なぜか。より上位のルールがそこにはあるからだ。そこではゲームのルールよりも笑いのルールが優先される。より面白いほうへ、より笑えるほうへ。笑いのルールに照らしてゲームのルールは柔軟に書き換えられていく。

 まあ、そもそも大縄をたくさん跳んだからなんなんだという話だけれど。いや、だからこそ、より面白いほうへ向けて跳躍する彼らの必死の表情に笑ってしまうのだろう。

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