ウエストランド&さや香だけじゃない!バラエティを席巻する「売れる型」とは?
#ウエストランド #馬鹿よ貴方は 新道竜巳
2022年の賞レースは特に盛り上がった印象が強い。それは、3月に行われた「R-1グランプリ」決勝から始まる。優勝はお見送り芸人しんいち、準優勝はZAZY、この2人のバラエティ対応は素晴らしく、2人セットで番組に呼ぶと何かを生んでくれる。言い合い、罵り合い、ライバル関係、そしてその関係性がどんどん求められ、「M-1グランプリ2022」に「ストレス」というコンビ名で出場。3回戦まで進むなど、バラエティ番組への1つの型を生み出したようにも感じた。R-1グランプリなのに、コンビでの活動と同じ内容での仕事が目立っていた。
過去を振り返っても1人より2人の方が売れやすい。それは何故か、僕の考えとして、笑いの種類が多く表現できるからかもしれない。1人で掛け合いは当然できないし、言い合いもできない。ボケても突っ込む人がいない、揚げ足をとる相方もいない。
しかし、2人いれば1人が滑っても、もう1人が残っている。ピンは1度滑り、落ち込んだら戻ってこれなくなる場合もある。2人いれば、1人が滑って傷ついて復活するまでの時間、もう1人がつないだりフォローすることができ、1人の時より明らかに何とかなる可能性が高くなる。
「キングオブコント2022」の優勝はビスケットブラザーズ、準優勝はコットンだった。今回のキングオブコントは何が素晴らしかったか。準優勝のコットンが優勝を超えるぐらいの話題性を生んで仕事が殺到していることだと思う。さらに、3位のや団にも注目が集まった。今まで「キングオブコント」は優勝したとしても売れるかはわからない、準優勝では仕事がほとんど来ないと思われている時期があった。しかし、準優勝の評価が優勝を超えるぐらい高く、優勝者も当然大忙し。
「女芸人No.1決定戦THE W」優勝の天才ピアニスト、話題性の準優勝ヨネダ2000。ヨネダ2000においては「M-1グランプリ」も決勝に勝ち進んだ。そして「M-1グランプリ2022」優勝のウエストランド、話題性の準優勝さや香、というのが4大会続けて起きているという事で、さらにライバル関係として、優勝と準優勝がぶつかる構図もできている。
このように、賞レースの出演者がバラエティ番組に出演するときの型ができている。ごくまれに準優勝が話題になる事はあったが、ここまで立て続けに1年間で起きたことはなかったんじゃないだろうか。そして、今年からさらに1つ増え、結成16年以上の漫才賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』が始まり、さらにこの型になれば、少なくとも2組は凄い話題になり、賞レースが今まで以上に売れるための架け橋としてしっかり存在し続ける事になることを予測します。
そして、昨年はコンプラを煽るかのような賞レースだったような印象もある。「R-1グランプリ」は悪口ネタ、「キングオブコント」はオジサンがコスプレするネタ。「THE W」は冷え切った家庭のネタ。「M-1グランプリ」は悪口漫才。何故かどれもインパクトがあり、印象に残ったうえで面白くぶっちぎったようでもあった。世の中のフラストレーションがネタに集まったかのような2022年でした。そんな賞レースで売れる型を作ってくれたのは、お笑い界において素晴らしい事だった。
そして、今年はどんなネタが視聴者をくぎ付けにするのか楽しみであります。
ウエストランドの漫才は結局「誰を傷つけた」のか?
12月18日に行われた「M-1グランプリ2022」。エントリー総数7261組の中で見事大会を制し、頂点に立ったのは「ウエストランド」だった。 大会を見る限り、お二人...サイゾー人気記事ランキングすべて見る
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