『パイレーツ・オブ・カリビアン3』登場人物多すぎ! 観客の理解力はパンク寸前
#金曜ロードショー #しばりやトーマス #金ロー
見れば見るほど突っ込みどころがいっぱい!
説明したように二作目と三作目は同時に制作された。上映時間が示すように作品規模は巨大になり、さらに追加撮影が行われたことで製作費は肥大化、それに合わせるかのように登場人物は増え続け、物語はさらに複雑になる。登場人物らは自身の信じる掟に従いそれぞれの目的のために互いを騙し、裏切ったかと思うと許し、また裏切る。それが延々と繰り返されるので観客の理解力はパンク寸前。
思い付きで出来上がったような設定の数々は辻褄を合わせるのに精いっぱいで、前作であれだけ大暴れしたクラーケンは、死体になって打ち捨てられてるだけ。なんで死んだのか説明もされないのであった。
9人の海賊長というのもそれまで話題にしてこなかっただろと思うし、ならずものの海賊たちが電話帳みたいな海賊の掟の本をつくって真面目にルールに従ってるのも笑える。なんか不良が学校の先生に逆らって「大人が決めたルールになんか従わねぇよ!」と言いながら不良同士の間では「先輩に挨拶しろ」とかってルールにうるさいのと似ている。最後は投票で方針を決めてるし。海賊って民主主義なんだね。
最後の大決戦ではウィルが突然、エリザベスに「結婚しよう!」とか言い出して、バルボッサが「それどころじゃない」と言いながら立会人になったりしてる。本当に、それどころじゃないよ!
ありえないほどの金額を投じただけあって、見せ場は豪快極まりないが、見れば見るほど突っ込みどころがいっぱいの物語はどんどん空虚になっていき、まさしく「世界の果て」を見せられた気分に。
おまけにラストでは物語の続きが示唆される。まだやる気? みなさんご存じの通りパート4、5とシリーズは延長され、ハトヤ大御苑の三段逆スライド方式のごとく、見れば見るほどつまらなくなっていくのだった。それに懲りず現在、なんとパート6が企画中。柳の下に泥鰌は何匹でもいるということか。
海に終わりがないように『パイレーツ・オブ・カリビアン』に終わりはない。世界の果てはどこにある?
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