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キンプリら「退所ドミノ」の真相? 錦織一清の「ジャニーズ辞めた理由」が話題

キンプリら「退所ドミノ」の真相? 錦織一清の「ジャニーズ辞めた理由」が話題の画像
錦織一清オフィシャルサイト

 少年隊の錦織一清が、2日付の「デイリー新潮」(新潮社)のインタビュー記事で「ジャニーズ事務所を辞めた本当の理由」を告白。謎に包まれている滝沢秀明氏の退社やKing & Princeのメンバー脱退騒動の真相につながる証言ではないかと注目を集めている。

 錦織は1985年に「ジャニ―喜多川の最高傑作」と称される少年隊としてデビューし、「仮面舞踏会」「君だけに」などのヒットを飛ばしてジャニーズ隆盛の礎を築き、近年は舞台演出で才能を発揮。だが、信頼するジャニー喜多川さんが2019年に他界すると、翌年末に40年以上所属してきたジャニーズ事務所を退所した。

 「新潮」のインタビュー記事によると、ジャニーさんは亡くなる前に錦織に電話をかけてきて、錦織が今後の活動について相談すると「すごく僕の立場になって考えてくれた」という。しかし、ジャニーさんの他界後に「僕が今やっている仕事のスタイルを、ジャニーズ事務所に所属しながら続けさせていただくことはできますか?」と事務所側に問うと、答えは「微妙なもの」だったといい、それが退所のきっかけのひとつになったそうだ。

 さらに、身内など近しい人だけが集まった「ジャニーさんを送る会」で昔と比べてジャニーズが大きな会社になったと感じ、その中で「自分の居場所はないように思えてしまった」ことで退所の思いを強めたという。

 退所のきっかけになったという仕事のスタイルに関する「事務所の返答」は、ジャニーさんの後を継いでジャニーズ事務所のトップになった藤島ジュリー景子社長の意向とみるのが妥当だろう。何よりもショーを愛していたジャニーさんは生前、錦織の舞台づくりの才能を高く買っていた。だからこそ、錦織はタレント業と並行して裏方に近いような動きを自由にすることができた。錦織のインタビューからは、ジャニーズのトップ交代によって「大功労者」である彼が退所を決意するほど大きく体制が変化したことがうかがえる。

 また錦織は、あくまで「例えば」の話としてだが、ジャニーズ事務所を離れて“幸せ”を感じることとして「例えば、僕が嫌いな人とは会わなくてもいいわけです。組織に属していると難しいですから」「そろそろ還暦が待っている人間としては、もういいんじゃないかなと。嫌いな人とは会わなくてもいいかな、なんてね」とも話しており、組織内に反りの合わない人間がいた可能性も指摘できる。

 錦織と同じくジャニーさんが舞台づくりの才能を評価し、自身の後継者に指名したとも報じられていたのは滝沢秀明氏だった。会社のトップの座はジュリー社長が引き継いだものの、滝沢氏は副社長を務めながら自身が演出を手がけた舞台『滝沢歌舞伎』などで“ジャニーイズム”を継承。ジャニーズJr.を統括するジャニーズアイランドの社長として、ジャニーさんの「未来のスターの才能を見抜く役割」も受け継いだ。

 しかし、滝沢氏が副社長に就任してからたびたび「事務所内でジュリー派とタッキー派の派閥争いが起きている」などと報じられ、ジュリー社長との衝突がささやかれた。「噂レベル」のもので真偽は定かでなかったが、滝沢氏は昨年10月いっぱいでジャニーズ事務所を電撃退社。退社の具体的な理由については現在も明言されていないが、先述の錦織の発言を踏まえると、ジャニーさん他界後の「ジュリー体制」と合わなかったのでは……とも推察される。

 滝沢氏はジャニーズ愛が非常に強かったが、あくまで彼が恩義を感じているのは自身を育ててくれたジャニーさんであって、ジュリー社長との信頼関係はまだ十分でなかった可能性がある。あくまで想像の範疇だが、ジャニーさんのスタイルを受け継ごうとした滝沢氏と、新体制を敷いたジュリー社長の間に軋轢が生まれたという見方もできそうだ。

 King & Princeはジャニーさんが生涯最後にデビューさせたグループで、メンバーたちはジャニーさんの夢でもあった「海外進出」に強い思いを持っていた。特にメンバーの平野紫耀は、ジャニーさんが外国の振付師たちに「この子はスターだよ」と紹介するほどかわいがられていたという経緯があり、ジャニーさん他界後はその遺志を継いで海外を視野に入れた活動をしたいという考えを強めていたともいわれる。

 しかし、昨年11月に平野、岸優太、神宮寺勇太の3人は今年5月22日をもってグループを脱退し、ジャニーズ事務所も退所(岸は秋に退所)すると発表。人気絶頂のグループから同時に3人もメンバーが抜けるのは前代未聞で、その経緯は謎が多いが、「週刊文春」(文藝春秋)では「平野が『自分の思い』を伝えるために2022年の始めごろから何度もジュリー社長に面談を申し込んだものの、ジュリー社長のドタキャンが続き、やっと9月に実現してもジュリー社長がまともに彼らの話を聞かなかったため、3人が退所を決断した」などと報じられた。

 「文春」報道が事実かどうかは判断が難しいが、やはりこちらも錦織の証言を踏まえると、ジャニーさんの遺志を継ごうとした平野らと、ジュリー社長による新体制のスタンスが合わなかったのでは……といった推測ができなくもない。

 いずれにしても、錦織の口から「ジャニーさん他界後にジャニーズが新体制となったことが退所のきっかけ」という証言が出た意味は大きく、一連の「退所ドミノ」の真相を解き明かすヒントになるかもしれない。

SNSや動画サイト、芸能、時事問題、事件など幅広いジャンルを手がけるフリーライター。雑誌へのレギュラー執筆から始まり、活動歴は15年以上にわたる。

さとうゆうま

最終更新:2023/02/03 21:00
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