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城下尊之の「フラッと芸能解説」

TKO再出発でライブチケットが即完売!批判論調には疑問も

TKO再出発でライブチケットが即完売 批判論調には疑問もの画像1
TKO 公式サイトより

 ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!

――2022年、巨額の投資トラブルが発覚し、所属事務所を退社し芸能活動を休止していたTKOの木本武宏が、1月23日に謝罪会見を開きました。

城下 昨年中にも「会見を開くべき」という声がありましたがコロナ禍などを理由に先延ばしにし、ようやく開きましたね。木本さんはFX投資で、後輩芸人ら10人分の資金1億7000万円を集めてトレーダーに預けましたが、6000万円が戻っただけでトレーダーと連絡が取れなくなっていました。さらにその穴埋めのために4人分、5億円を不動産投資家に預けましたが、1億6000万円が戻ったもののやはり連絡が付かない状態に。会見では、投資家たちとは連絡がつき、残りの返済額約4億円はさまざまな協力を得て、今は約3分の1程度におさまっていると説明。「各方面に申し訳ない」と謝罪しつつ、「僕は詐欺にあったという認識だった」と強調していました。

――この会見には、相方の木下隆行も出席。木下は後輩芸人に対するパワハラが発覚し、2020年に所属事務所を退社しています。なぜ出てきたのでしょう。

城下 2人ともフリーになり、今後はコンビで活動できるようになる。会見で木本さんが「最初にコントライブをやりたかったんですが、そういうネタをできる劇場を確保するには数カ月先になる。それでも板の上でそろってしゃべりたいっていうのがあったので、トークライブを大阪の方で2月にさせていただくつもりです」と言っていました。会見の翌日、このトークライブのチケットが発売され、小さい会場ではありますが即完売に。これこそが2人そろって会見した狙い。「これからコンビとして再出発する」と活動再開宣言をしたわけです。2人そろって会見すれば、ライブ会場に取材陣が押しかけることもない。

――芸人としてやっていけるんでしょうか。

城下 TKOがトークライブをするとなれば、まずは自虐ネタができますからね。木下さんがスタッフにペットボトルを投げるだけで、まあまあウケるでしょう。成功すれば各地で開催できます。チケット代はたかが知れているのでライブイベントはそれほど儲かりませんが、スポンサーが付いているイベント出演など営業の声がかかるかもしれません。

 一般的にイベントではギャラが100万円だったら、事務所の取り分は40万円ほど、残りを30万円ずつ分けるという形になります。「今はギャラ50万円でいい」と言っても、フリーなら丸々分けられる。事務所に所属していた時と儲けはほとんど変わらないかもしれない。

――でも2人ともイメージが悪いですよね。

城下 以前、木下さんと番組で共演した時に、僕が楽屋に挨拶に行ったところ、メイク中だった木下さんは慌てて立ち上がって「すみません、こちらから挨拶に行かなければならないのに」と丁重に頭を下げていました。芸人ではない僕に対してはとても礼儀正しかったですよ。

 一方で、後輩芸人に対しては厳しい。昭和の上下関係を引きずっている芸人という印象です。そんな芸人はたくさんいます。「もうしません」と謝罪すれば済む話。木本さんも、投資はあくまで自己責任ですから。仕事で迷惑をかけた関係者にお詫びしても、世間にお詫びするほどでもないのでは。

――とはいえ、テレビでは扱いづらい。

城下 最近のテレビはスポンサーの顔色を見ているので、少しでも騒動になったら起用しない。安全なタレントを使いたいんです。木本さんが「板(ステージ)の上でしゃべりたい」と言ったように、2人ともそのことはわかっていて、今すぐテレビ復帰しようとは思ってないはず。地道にライブ活動をしながら、次のステップにつなげたいと考えているのです。実力さえあれば、ステージでウケて評価されて、また華々しく活動できると思いますよ!

――お手並み拝見というところですね!

 

 

城下尊之(芸能リポーター)

立教大学在学時から、サンケイ新聞でアルバイトを行っていた経緯から、卒業後、サンケイスポーツへ入社。スポーツ紙文化部記者となった初日で見習い経験もないうちに、他に大きな事件があったため、「(故)林家三平さん、大病から復帰!」という大事な現場を任された。退社後は、TBS『奥様8時半です』のデスク担当として勤務し、その後、芸能リポーターに転身し、現在に至る。独自に身につけてきた取材能力、ブレーンの作り方等から、芸能界の裏話を交えた、楽しい味付けで話す。

【プロフィールページ】

しろしたたかゆき

最終更新:2023/02/01 09:00
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