『パイレーツ・オブ・カリビアン2』にカリブ族抗議も ディズニーが拒否!
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『デッドマンズ・チェスト』謎のほとんどが解明しない2時間半
そして2と3を同時に撮るというスタイルにしたため、映画が長い!本作の上映時間は前作より7分長い150分。ファミリー向けの映画で2時間半は長すぎない?子供は飽きて寝ちゃうし、アラフィフはトイレが我慢できない。尺の長さを象徴するように、物語はあっちへいったりこっちへいったりする。
デッドマンズ・チェストを巡ってはさまざまな人物の思惑が入り乱れる。ウィルは自身と父親、エリザベスの解放を求めて。前作でジャックらを邪魔していたノリントン提督は失った地位の復権のために。ベケット卿はジョーンズを操るための心臓を手に入れるために。
多くの登場人物が複雑に絡み合い、互いを出し抜きあう展開なので長尺にならざるを得ないのはわかるけど、いくらなんでも長すぎだ。しかもパート3に続くため、謎のほとんどは解明しないで終わる! 雑で洗練されていない見せ場をつくってラストに続かせる映画というと、『マトリックスリローデット』を思い出しちゃうな。
そのために頭から最後まで完璧だった一作目と比べて雑多でまとまりのない感がある『デッドマンズ・チェスト』ではあるが、結末は次作に持ち越されているのでこれだけで評価はできない。物語の後半にはこのシリーズの本質は人にとって本当に手に入れたいものは何なのか、それを探すための冒険であると示される。ジャックの持つ「北を差さないコンパス」はその代わり、使うものが一番求めているものの方向を差すというもので、船を降りたジャックは自分が一番求めているものが何かを知って、捨てたはずの船に戻る。戻らなくてもよかったのに。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズが単なるアトラクション映画、アクション映画ではない、ということは前回説明した。このシリーズは人が欲望のためには掟だって破るし、親しいものを裏切ることもあるという世界だ。欲しいものは金銭や地位、名誉、もしくは愛。それを決して卑怯なだけの人間の振る舞いとして、表現してはいない。裏切り、人をだましてまで欲しいと思うものを冒険の果てに見つけることが出来るだろうかという物語だ。
彼らが本当に手に入れたいものを見つけることができるのかという結末が語られる三作目は来週放送です。
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