鬼越トマホークのケンカ芸と極楽とんぼ&ガレッジセールの決定的な違いとは
#極楽とんぼ #ガレッジセール #鬼越トマホーク #檜山豊
皆さんはコレコレチャンネルというYoutubeチャンネルをご存知だろうか?
「コレコレ」というYoutuberさんが動画配信をしているチャンネルで、Youtuberの暴露や動画企画などで人気となっているチャンネルだ。コレコレさんがYoutuberとして知名度を上げたのは「タバコポイ捨て撲滅シリーズ」だ。どういった企画かというと、渋谷区の禁煙エリアでタバコを吸っている人を注意し、喫煙所の中で吸うよう促すといった、とても正義感溢れる企画なのだが、注意を促した相手と喧嘩に発展することも多く、とても過激な内容になることもある。中には1000万再生を超える動画も存在し、本人もコレコレを初めて見る人におすすめしたい動画シリーズだと述べている。
そのほかにも、先述したYoutuberなどの暴露をするYoutube闇ニュースなど、比較的ハラハラする内容が多い。
僕もコレコレさんを初めて知ったのは「タバコポイ捨て撲滅シリーズ」だった。暴露などはあまり興味が無かったのだが、このタバコポイ捨てシリーズはすべての回を見たと言っても過言ではない。なぜこの動画にのめり込んでしまったのか。それは、たまに勃発する本気の喧嘩に対して怖いもの見たさが出てしまったからだ。
これは男性に限ったことかもしれないが、喧嘩のドキドキ感を味わってみたくなることがある。もちろん実際に喧嘩をすることなど怖くて出来ないし、危険なのでしないに越したことはない。しかし、安全な立場で本当に危険なものではない、口喧嘩程度の喧嘩を見てみたくなるのだ。
もしかしたら男性が本来持っている闘争本能の名残なのかもしれない。
この闘争本能があるからこそ、プロレスや格闘技、最近だと格闘家の朝倉未来さんがスペシャルアドバイザーを務める1分1ラウンドの喧嘩エンターテイメントショー「ブレイキングダウン」などが人気なのだろう。
この“喧嘩”というジャンルは格闘技やYoutubeのリアルなものだけではなく、お笑いの世界にも存在している。俗にいう「ケンカ芸」というやつだ。
上方漫才などは主に言い合いを主軸としているものが多く、「ケンカ漫才」のような形が一般的である為、ある意味「ケンカ芸」と言えるだろう。しかし、このように喧嘩に見えるではなく、喧嘩そのものを芸にしている芸人もいる。皆さんは誰を思い浮かべるだろうか。
最近だと、たぶん「鬼越トマホーク」さんだろう。このコンプライアンスが厳しい時代にエンターテイメントとしての喧嘩に目をつけ、笑いとして昇華する形を見出し、素晴らしいシステムを作り上げた。誰も本気の喧嘩だとは思わないし、毎回止めに入る人へのフレーズも楽しみだ。
しかし、この「鬼越トマホーク」さん流の「ケンカ芸」だと本来の闘争本能は満たされない。闘争本能を満たすことが出来た、本当の意味でのケンカ芸を行っていたコンビが過去に2組いた。それは「極楽とんぼ」さんと「ガレッジセール」さんだ。
「極楽とんぼ」さんは加藤さんと山本さんが殴り合いや取っ組み合いをするというメンバー同士でケンカするタイプのケンカ芸で、冠番組であった「極楽とんぼのとび蹴りゴッデス」(テレビ朝日系)という深夜番組では「加藤VS山本~本気喧嘩マッチ」と題して、3分3ラウンド完全決着のバーリトゥードゥを披露した。
このお2人は、喧嘩中にとくにボケらしいボケがなくとも笑いを起こせる数少ない芸人だ。極楽とんぼさんの「ケンカ芸」は本気の顔でふざけた喧嘩をするのが醍醐味で、山本さんのやられっぷりは秀逸である。2016年に山本さんが10年ぶりに「めちゃイケ」に復帰した回の喧嘩は涙あり笑いありで伝説のケンカと言っても過言ではない。
そして、もう一組の「ケンカ芸」芸人は「ガレッジセール」さんだ。ガレッジセールさんは極楽とんぼさんとは違い、メンバー同士でケンカをすることは少ない。基本的にはガレッジセールさんが外敵と戦うことがメインで、ガレッジセールさんの冠番組「すれすれガレッジセール」(TBS系)では、地方のヤンキーや暴走族、ギャングなどとガチンコの取っ組み合いをするコーナーなどがあり、ゴリさんの身体能力の高さから、しばしばヤンキーたちが本気になってしまい、今のテレビでは考えられない「流血」などが頻繁に放送されていた。
この「すれすれガレッジセール」で行われていたコーナーは、タイトル通りすれすれでケンカになっていないだけで、見ている中高生の闘争本能はかなり満たされたはずだ。しかも、イキがっている不良たちが芸人にやられようものなら、普段肩身を狭くしている真面目学生たちのテンションは一気に上がったことは間違いない。
このように今とはだいぶ形が違うが、昔からお笑い界においても「ケンカ」をエンターテイメントとして昇華する芸はあった。しかし、コンプライアンスが厳しくなった今、そのような番組が作られることは無い。その分テレビよりは幾分規制の厳しくないYoutubeなどでケンカがクローズアップされ人気を博しているということなのだ。
ただ勘違いしてほしくないのは、誰も本気のケンカが見たいわけではないのだ。あくまでもケンカのスリルと笑いを同時に味わえる、エンターテイメントとしての「ケンカ芸」が見たいのだ。Youtubeの動画のように実際に喧嘩をしたり、全身タトゥーの人が殴り合いをするより、よっぽど健全な気がする。
健全なる精神は健全なる身体に宿るということわざがあるが、健全なる精神は健全なるテレビから学ぶということもある。健全な男性諸君、本当にケンカなんてしちゃダメよ。
表面的な注意喚起は時として、物事の本質が見えなくなってしまうのかもしれない。
鬼越トマホーク、“ネクスト・サンドウィッチマン”の呼び声が高い納得の理由
目下、バラエティー番組で引っ張りだこなのが、鬼越トマホーク。スキンヘッドの坂井良多と、色黒パーマの金ちゃんからなる強面お笑いコンビだ。2人がケンカをしているところを止...サイゾー人気記事ランキングすべて見る
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