吉本芸人の間で飛び交った「中堅芸人の淫行」怪情報 その顛末と事務所のリスクマネージメント
#吉本興業 #芸人
不倫、金銭トラブル、暴力沙汰、薬物ーー有名人の“不祥事”にはさまざまな種類があるが、それらのなかでも致命的と言われるのが淫行だ。週刊誌などに淫行疑惑が報じられただけで謹慎、警察沙汰になれば事務所から解雇されるだけでなく、芸能界から永久追放といった展開もありうる。
昨年の夏頃、吉本芸人周りで“淫行”に関するとある情報が駆け巡った。あるベテラン芸能記者が話す。
「吉本のとある中堅芸人の淫行疑惑が『週刊文春』(文藝春秋)で近々報じられる、と吉本芸人の間で噂がババっと広まったんです。“超”がつくほどの売れっ子芸人ではないけど、名前を聞けばそれなりに知られているレベルで、結構な話題になりそうだと言われていました」
この噂については、昨年11月、テレビ朝日の有料コンテンツ『アメトーークCLUB』で配信された「コンプラがゆる~い立ちトーーク」で、コロコロチキンペッパーズのナダルも言及していた。
「結局、完全な“ガセの噂”だったということですが、芸人の間では、“誰がやらかしたのか予想大会になった”というトークでした」(同)
どうやら特定の中堅芸人が淫行をしでかしたという事実は把握できていないようだが、実際のところはどうなのだろうか?
「この噂をキャッチして、周辺情報を調べていたマスコミ関係者は複数いました。“文春が報じる”というだけでなく、いつしか“すでに警察に逮捕されて、吉本をクビになっている”との噂まで出回るようになっていたんです。でも、該当するような芸人はおらず、そもそも警察沙汰になっていれば、記者クラブ経由で話が漏れていてもおかしくない。週刊誌で報じられるとしても、吉本関係者からのリークである可能性が高く、そうなると芸人たちが知らないというのは不自然。つまり、具体性がまったくない情報であり、結局そういった事実はないということで決着しています」(同)
しかし、過去には人知れず淫行疑惑が浮上し、ひっそりと事務所を解雇されているケースもあるという。お笑い事務所関係者は話す。
「劇場レベルで活躍している若手芸人がひっそりと吉本を退社するケースはちょくちょくありますが、そのなかには裏で“淫行疑惑”が囁かれていた芸人もいます。警察沙汰という感じではなく、あくまでも疑惑レベルなので真偽はわかりませんが、吉本が独自に芸人の素行に関する情報をキャッチし、それを理由に解雇したのではないかと考える関係者は多いです」
こういった情報が、具体的な形で表沙汰になっていないのは、吉本がうまく情報統制をしているからなのだろうか?
「所属タレントの不祥事が表沙汰になる前に解雇するというのは、吉本に限らず多くの芸能事務所がやっていること。仮に事務所側が“もみ消す”という行為を行っていたとしても、その形跡は残るし、それに関する情報は関係者の間で出回ります。淫行疑惑の芸人がひっそり解雇されるのは、“もみ消し”というよりも、単なる事務所サイドの“リスク回避”でしょうね。何千人も芸人を抱えている吉本が、それをしっかり実施できているのは、リスク回避能力の高さゆえだと思いますよ」(同)
“吉本の中堅芸人が淫行を報じられる”という噂は、単なるガセだったようだが、その裏ではひっそりと消えていく不祥事芸人もいるということ。こうしたリスクマネージメントの徹底が、吉本興業というお笑い帝国の地盤を固めているのかもしれない。
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