Travis Japanと松田元太くんを応援する妻を見て感じた“デビュー”の意味
#アイドル #ジャニーズ #Travis Japan
10月28日、Travis Japanがデジタルシングル「JUST DANCE!」を全世界配信リリースし、メジャーデビューを果たしました。9月28日に、Travis Japanの留学先でもあるアメリカ・ロサンゼルスに本社を構える世界的規模のレコードレーベル「Capitol Records」と契約を交わしてから、ちょうど1カ月後のデビューとなりました。これだけを聞くと、トントン拍子のデビューという印象にも見えます。しかし、彼らがここまで歩んできた道のりを多少なりとも追ってきた私からすると、本当にここまで長かった! よくここまでたどり着いた! という万感の思いでいっぱいなのです。
Travis Japanのデビューは、2012年のグループ結成から約10年、2017年に現在の7人体制になってから約5年を経て、掴んだものでした。アイドルの世界において、10年というのは非常に長い時間だと思います。Travis Japanの中で最年長の川島如恵留くんが結成当時17歳で、デビューの瞬間は27歳でした。普通の社会で考えれば高校3年生の少年が、大卒6年目の社会人になるまでの年月です。そう考えると、やはり相当な時間の経過があることがわかります。そして、男女共に若年のメンバーが活躍することの多いアイドルの世界において、下手をすれば10年というキャリアはむしろベテランの部類に入ることも多いように思います。
一方でTravis Japanは、完成度の高いスキルを武器にデビューを掴んだグループです。とりわけダンスは、世界50以上の都市で予選が開催された正真正銘の世界的ダンスコンテスト「WORLD OF DANCE 2022」で世界9位に入賞するなど、そのスキルはジャニーズという冠を抜きにしても間違いなくワールドワイドに通用することを証明しました。それだけに、デビューに至るまでに要した長い年月は、まさに「満を持して」という表現がぴったりと当てはまるでしょう。デビューにかけた時間の長さは、世界に通用する力を持つまでに至った彼らにとって、相応に大きな意味を持つ、と言えます。
しかし、応援するファンからすると、そのデビューにかかる時間の長さはまた違った意味を持つようにも思います。私が考えるに、デビュー前のアイドルを推しているファンにとって「応援」には2つの意味があります。1つは、純粋に自分がファンとして、アイドル活動を楽しむための応援、もう1つは、自分が好きなアイドルの地位を向上させるための応援です。雑誌やメディアなどで実施されるファン投票や、アンケート等による投書、そしてTwitterやブログなどの日々の発信でさえ、自分が好きという気持ちを超え、アイドルの活動自体を支援するものに発展することが多々あります。これらの活動は、もちろん好きでやっていることとはいえ、精神的、肉体的、時間的、そして経済的にも、大きな負担を強いることとなります。デビューにかかる時間が長いということは、その大きな負担を長期間継続することを意味します。
デビューがもたらすものはさまざまありますが、一言で言えば、ある程度の安定的な活動が約束されるものだと、私は考えています。メジャーレーベルによって楽曲が多くのファンに届けられる体制が整うということは、将来的なものも含め、その投資に見合うだけの収益が得られると、所属事務所やメジャーレーベルによって経営判断されたのだと言えます。つまり、収益を得るためのコンテンツが安定的に供給され、ファンはそれらのコンテンツを購入し続けることで、応援するアイドルの歌やダンスを長期間楽しむことができるようになります。
デビューをしていないということは、ある意味、その安定供給が約束されていない状態とも言えます。今や、デビュー前のジャニーズJr.と言えども、オリジナルの楽曲がYouTubeで公開され、映画やドラマにも出演し、グループでのコンサートだって開かれる状況です。しかし、それが安定的に供給される保証はなく、極端に言えば、グループの存続すら保証されたものではない、と感じるファンは少なくないように思います。もちろん全てのファンがそうではありませんが、デビュー前のアイドルを応援するファンの中には、小さくはない負担を抱えながら、アイドルの安定的な活動を求めて応援する人も一定数いる、と私は考えています。
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