King&Prince脱退の流れは以前からできていた?「独立」と「性加害」の’22年芸能界
#城下尊之
ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――あっというまに2023年となりました。2022年の芸能ニュースを振り返ってみると、いかがでしたか。
城下 2022年の芸能界は、大物の結婚や離婚のニュースが見当たりませんでしたね。一方で、ジャニーズ事務所においては衝撃的なニュースが相次ぎました。まず、11月に滝沢秀明さんの退社が発表され、同月、King&Princeの平野紫耀さん、岸優太さん、神宮寺勇太さんの3人が2023年に脱退、退社することも発表されました。12月にはSexy Zoneのマリウス葉さんが大みそかの「ジャニーズカウントダウン」の出演をもって退社し、芸能界を引退。
――確かに衝撃的なニュースばかりで、ジャニーズ大丈夫か?って感じです。
城下 その前から流れはできていたんです。2020年ごろから、大手芸能事務所のオスカープロモーションから米倉涼子さんをはじめ、大物俳優が次々に独立しました。あのあたりから「大手事務所を辞めても自由に活動はできる、自分で新たな道を切り開ける」という感覚が芸能界で広がり、独立する芸能人が相次ぎました。芸能記者の間では「次は誰が独立するのだろう」とささやかれるようになりましたね。
――大手事務所を辞めたら「干される」というのは、もう昔の話ですね。
城下 そうですね。ジャニーズも山下智久さんや渋谷すばるさんなど、独立してもうまく活動しているタレントさんがたくさんいます。元欅坂46のエース・平手友梨奈さんは、BTSが所属するHYBE系列の新会社NAECOに第1号アーティストとして所属することを発表しました。今後、韓国系事務所への移籍する流れもできてくるかもしれません。
――かつて日本人アーティストが世界をめざすとなるとアメリカ進出が主流でしたが、韓国ルートで世界進出という線もあるわけですね。
城下 こうした独立の話題以外では、映画界では榊英雄監督、木下ほうかさん、園子温監督と、性加害報道がありました。彼らは仕事を失い、園監督はペンネームでの活動、木下さんはYouTubeドラマと一部で復帰していますが、いまだ表舞台には出られていません。園監督と木下さんは「事実と異なる点がある」として週刊誌を訴えていますが、まだ決着はつかず。
――香川照之の性加害報道もインパクトがありました。
城下 超売れっ子だった香川照之さんも山のようにあった大手企業のCMが放送中止となり、すでに完成していた映画は上映されたものの、ドラマ復帰はできていません。
――12月に市川中車の名で歌舞伎復帰しましたね。
城下 観たい人がチケットを買って観に行く歌舞伎は、出演しても誰も文句を言わないでしょう。今年も引き続き歌舞伎には出演するでしょうが、ドラマに戻ることは難しいでしょうね。刑事事件でもなく訴えられたわけではありませんが、銀座のホステスさんのブラジャーを取って匂いを嗅いだという行為が女性にとってかなり抵抗感が強いので、ドラマのスポンサーは気にしますよね。ドラマで売れなければ映画出演のオファーもなくなってしまうでしょうし、2023年も厳しい状況が続くでしょう。
――CMの違約金が5億円以上にのぼるという報道も一部でありました。
城下 それは契約を打ち切った場合の計算上の話。企業側もいろいろと騒がれないように、打ち切るのではなくいったんCMの放送を止めて、「契約満了」という形でひっそり終わらせたところが多かった。だから、実質的にはそれほど違約金は発生していないと思います。それにしても、「独立」と「性加害」が芸能界のトップニュースというのは寂しいですね。
――本当ですね。来年は明るい話題がたくさんあるといいですね!
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