『アナザースカイ』出川哲朗が内戦後のクロアチアで語った”お笑い哲学“
#お笑い #TPの芸人礼賛
――お笑い大好きプロデューサー・高橋雄作(TP)による連載、今回は年末年始の休暇中に無料で楽しめる「お笑いコンテンツ」。
2022年も「お笑いブーム」が続いた1年だった。テレビのワイドショーでは芸人がMCを務めることが当たり前となり、『M-1グランプリ』や『キングオブコント』などの賞レースは、予選からSNSトレンドを席巻するほどに盛り上がった。
そんな中で、無数のお笑いコンテンツが世に放たれた。YouTubeやラジオアプリなどで芸人自身でコンテンツを発信するハードルが下がったのはもちろん、お笑いライブは配信が当たり前になり、TVerでは地方局のバラエティ番組が続々と観られるようになってきた。これはどう考えても「お笑いコンテンツ供給過多」だ。「面白いモノ」があふれすぎていて、全おもしろを吸収するのは不可能だ。となると「年末年始、時間はあるけどどのお笑いコンテンツを観たらいいか分からない」という「お笑いコンテンツ迷子」も多いのではないだろうか。
そんな人のために今回は「今現在“無料”で視聴できる神お笑いコンテンツ」をいくつか紹介したい。もちろん『M-1』などの賞レースで気になる芸人を見つけた人は、ぜひその芸人の名前で検索してほしい。ほぼ必ず何かしらのコンテンツを発信しているはずだ。それを紹介し出すとキリがないので今回はYouTubeチャンネルなど「芸人自身が発信しているコンテンツ」は除外する。
(※配信状況はいずれも本稿公開時点)
『M-1グランプリ』関連動画(YouTube/GYAO!/TVer)
この連載でしつこいくらい取り扱っているのだが、やはり『M-1』関連の動画は「本当にこれが無料でいいの?」という珠玉の面白さなので、配信が終了するその日まで絶対に目に焼き付けておくべきだ。
決勝戦や敗者復活戦のネタが観られるのはもちろん、3回戦、準々決勝、1回戦TOP3動画もいまだに視聴できる。中川家の2人が「芸人のために予選動画の配信は止めるべき」とラジオで話していたが、それくらい芸人さんが身を削って勝負ネタを供給してくれているということなので、我々視聴者側はありがたく享受しよう。
すべてのネタが面白いのだが、「セルライトスパ(3回戦)」は、おそらく「RIZIN」にも引けを取らない大須賀さんのスーパー裏拳が炸裂しているし、「紅しょうが(準々決勝)」は、「かくし芸大会」だとしても絶対お目にかかれないようなすさまじい噛み方をしているので騙されたと思って観てほしい。
『神回だけ見せます!』(TVer/日テレ無料〈TADA〉)
日本テレビの過去番組の「神回」を紹介するという番組。現在10話配信されていてその全部が「神回」なので面白く、案内役の佐久間宣行Pと伊集院光さんが「どこが神回なのか」という解説を入れてくれるのもありがたい。
特におすすめなのが『#1 アナザースカイ(出川哲朗・クロアチア)』だ。2019年11月に放送された番組で、出川さんが以前『電波少年』のロケで訪れたクロアチアを再訪し、内戦が終わって笑顔を取り戻したクロアチアの街を歩きながら、自身のお笑い論を語るという内容。「笑わせようが笑われようが、笑ってくれればそれでいい」という出川さんのお笑い哲学には感動した。これから出川さんのリアクション芸を見る目が変わると思う、いや、変わらず笑える、それでこそ出川さん。
https://tver.jp/episodes/epfknvjmo7
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