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日刊サイゾー トップ > エンタメ  > 片岡鶴太郎「真剣だけどおもしろい」へ

『徹子の部屋』片岡鶴太郎「いけ好かない」から「真剣だけどおもしろい」な笑わせ方へ

ボクシング、書、絵、陶芸、ヨガ、盆栽、三線……、増え続ける属性

 今、鶴太郎は三線にハマっているそう。5年ほど前に盆栽を始めていたことは把握していたが、そこで筆者は情報が止まっていた。いよいよ、三線を始めていたとは。ボクシング、書、絵、陶芸、ヨガ、盆栽、三線……と、属性を足し続ける鶴太郎。ボクシングに入れ込んだあたりから、この人は自分自身にしか関心がなくなったように思える。

 というわけで、鶴太郎が三線を奏でる動画が番組内で公開された。髪を後ろに流し、白髪で枯れた雰囲気の奏者が楽器を弾くその姿。もう、ほとんどトム・ヨークみたいなのだ。あと、ちょっとチバユウスケっぽくもあったし、100年後の常田大希みもある。『マネーの虎』(日本テレビ系)に出てきた“謙虚ライオン”小林敬社長にもちょっと似ていた。『バガボンド』(講談社)にこういうキャラが出てきた気もする。

 三線の腕前は、正直言って趣味の域を出ていない。前述の通りミーハー心から始めた三線だから、あまり聴く者の魂には響かない。故・榊莫山氏から「これ書いた人は、えらい褒められたがってますなぁ」と自らの書を看破された過去が、鶴太郎にはある。彼の生み出す芸術は、その次元のものなのだ。でも、「褒められたい」という欲を貫き通す人生はうらやましくもある。

 さらに、徹子の前で三線の生演奏を始めた鶴太郎。曲は、沖縄民謡「てぃんさぐぬ花」だった。途中までは普通に歌っていたが、中盤からいろいろなものを入れ始める鶴太郎。

「ちょーちゅちょっちゅちょっちゅ ちょーちゅちょっちゅちょっちゅ、
たまごの親じゃ ピーヨコちゃんじゃ ぴ、ぴ、ピーヨコちゃんじゃ
アヒルじゃがぁがぁ」

「おーっばおっばおっば おーっばおっばおっば 
小森の小森のおーっばおっばおっば おばけちゃまよー」

「わたしはね~ 手品をね~ やりたいと思ってるんですよー」

「わったしたちの国では そうですよ~
フランソワーズ・モレシャンですよ~ トイレにセボーン」

「ギ~ンギラギンにさりげなくぅー そいつがお~れの
黒柳さーん! マッチでぇ~す」

 三線を弾きながら、ふざけ始める鶴太郎。獅子てんや・瀬戸わんやの「ぴっぴっピーヨコちゃんじゃ、アヒルじゃがぁがぁ」を歌いだしたときは「キタ━━━━!」と思ったし、それだけで終わらなかった。具志堅用高、小森のおばちゃま、浦辺粂子、フランソワーズ・モレシャンまで突き進み、本人の目の前で「黒柳さーん!」のマッチものまねで締めた、鶴太郎ギャグメドレー。ほとんど、これは彼の集大成だ。

「ひょっとして、番組が終わるまで三線を弾き続ける?」と期待させたが、なんにせよインパクトがあった。イケオジぶってたはずが、過去の持ちギャグを連発した鶴太郎。途中で、「誰か、鶴太郎におでんを押し付ければいいのに」とさえ筆者は思ってしまった。

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