海老野心&窪田彩乃、過酷グロ&バイオレンス撮影で育んだ女2人の“共闘関係”
#映画 #インタビュー
必要以上にベタベタしないクールさが好き
――本作はグロかったり、グロかったり、グロかったり……とにかくグロいんですけど、ひとつの大事なテーマに「人の裏切り」があると思います。お2人は、人に裏切られた経験はありますか?
海老野:私はそもそも、人は信用しちゃいけないものと思っていますね。
というのも前、親友に好きだった男性のことを相談したんです。親身になってくれていたのに、実は裏でその男と付き合ってたんですよ! しかも、私が好きなのはその子にしか話してないはずなのに、ほかの友達もみんななぜかそのことを知っていて。
何年か前に、芦田愛菜さんが主演映画のインタビューを受けていて、「人を信じるってどういうことだと思いますか?」って質問に対して、「“その人自身”を信じるのではなくて、自分が理想とする“その人像”に期待してしまうことかなと感じて」なんてことを話されていて……いや、たしかにな! って思っちゃいました。だから、人を信じるのは自分勝手な行為なんだ、誰もが私を裏切るものなんだ、って思うに至っています(笑)。
窪田:私は……小学生のころ、クラスで「絶交の手紙」って遊びが流行っていたんです。
――「絶交の手紙」?
窪田:その手紙を渡されたら、あなたとは絶交するって宣言になるんですよ。ある日、私のおどうぐ箱に「絶交の手紙」が5、6枚も入っていて。担任の先生に相談したら、「自作自演なんじゃないの?」って疑われたんです。絶対的な味方だと思っていた大人が信じてくれないなんて……って、裏切られた気持ちになりました。
――お2人とも、なかなか壮絶な裏切られ体験を……。人を信じられないということは、プライベートでは、一匹狼タイプというか、個人プレーが多いタイプですか?
窪田:普段から、お仕事のオーディションを受けたりとか、1人で闘っていることが多いですね。お芝居に入るってなったら、全員で協力して作品を作っていきますけど……。
海老野:私は中学生のころにバレー部のキャプテンをやっていたので、集団行動も経験していますけど、ラクなのは個人プレーかな。ただ、みんなで何かをするのも楽しいし、そこでしか得られないものもありますよね。いいあんばいで付き合っていきたいです。
窪田:個人プレー:集団プレー=8:2くらい?
海老野:そうそう(笑)。集団はたまーにでいい。そのほうが、自分のキャラとか立ち位置を客観視しやすいので。
――さっきからお話を聞いていると、今作のキャラクターは、お2人にピッタリな役どころですね。
海老野:前作と、そして今作にも登場する佐久間を演じていて、自分と共通するなと思う部分は多かったですね。やりたいことが明確にあるんだけど、そこまでの道筋がわからない。だからこそ、身近な誰かを頼ろうとするんだけど、結局は裏切られてしまう……。なので、私の葛藤と佐久間の葛藤も、似ていると思いました。
あと、共通の敵を倒すという目的が一緒だから、主人公の姫宮とのあのラストシーンがあっただけで、必要以上にベタベタくっつくわけじゃない。そういった佐久間のクールさが好きですね。
窪田:目的が合致したから協力こそすれど、佐久間と姫宮は歩んできた道が違うんですよね。その意味では、共闘はするけど、互いにひとつになろうとはしない。私も姫宮と感覚が近いタイプなので、演じやすかったです。
海老野:ああいうふうになる前に佐久間と姫宮が出会ってたら、どんな関係になっていたのかは気になりますね。
窪田:私たちがこれだけ意気投合したんだし、もしかしたら相棒になってたかも。
映画『真・事故物件パート2/全滅』
2022年12月23日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷、池袋シネマ・ロサ、新宿シネマカリテ 他 全国ロードショー!
監督:佐々木勝己 脚本:佐々木勝己/久保寺晃一
出演:窪田彩乃/小野健斗/海老野心/ヨウジ ヤマダ/石川涼楓/御法川イヴ 他
制作プロダクション:シャイカー/製作:REMOW/配給:エクストリーム
2022年/日本/カラー/DCP/サイゾー映画制作プロジェクト
©2022 REMOW
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