阪神陥落寸前? “阪急タイガース化”が加速する阪神タイガース
#阪神タイガース
プロ野球・阪神タイガースの球団新オーナーとして、来年1月1日付で親会社の阪急阪神ホールディングス(HD)社長・杉山健博氏が着任することが報じられた。近日中にも正式発表される見込みで“阪急タイガース化”が一気に進むことになる。
現在の藤原球団オーナーは退任するが「タイガースも大きな転換期を迎えた」と関西財界関係者は語る。
「杉山氏は今春まで阪急電鉄の社長を務めており、“阪急側”の人間です。歴代のタイガース球団オーナーは全て阪神電鉄出身者が務めており、球団の要職のオーナーを阪急側に明け渡すということになる」
大阪と神戸間で長らく鉄道事業でライバル企業だった阪神と阪急だが、今は一心同体だ。
「2006年に阪神電鉄が村上ファンドに株を買われて会社を乗っ取られそうになった出来事がありました。この時に助けたのが阪急電鉄で、阪神を傘下の子会社に入れて防衛した。阪急阪神HDの役員構成も最初こそ4対4の対等な関係だったが、徐々に阪神側が減らされて今や1対7と陥落間近です」
それでも阪神のみならず関西文化の象徴であるタイガースについて、阪急阪神HDの角和夫代表取締役会長兼グループCEOは昨年1月、球団への関わり方は変わるかと聞かれると、「あくまでもタイガースは阪神タイガース。宝塚歌劇団は阪急。野球は阪神がやる」とインタビューで答えていたが、2年で方針転換となった。
立場がないのは当然、阪神側だ。今後さらに阪急側の意向を無視できなくなることが予想される。
「今までタイガースの監督人事は球団オーナーの専権事項という不文律があったのに、岡田彰布監督の就任についても、阪急側の意向に忖度して阪神側が岡田案を進言したと言われている。今後は一層、阪急側の息がかかった監督・指導者が就いてドラフト戦略が展開されるでしょう」(在阪テレビ局関係者)
今回の人事決定にもっとも憤慨しているのは、近い将来に球団オーナーの座を狙っていた阪神側の面々たちだった。
「一番憤慨しているのは、球団本部長、副社長を歴任し、現在は球団オーナーの代行まで上り詰めた谷本修氏。阪急を目の敵にする発言を繰り返したり、阪急側にべったりの一部スポーツ紙を毛嫌いしていますが、無論、会社人事に逆らうことは絶対できない。周囲からは早くもオーナー代行を退任するのではないかと噂がたっています」
西の老舗球団にとっては大きな変革を迫られることになる。
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