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日刊サイゾー トップ > エンタメ > お笑い  > 準々決勝敗退の全ネタ一言レビュー
今年もM-1決勝前におさらい

ツートライブがめちゃくちゃ惜しい! 元芸人が準々決勝敗退の全ネタ一言レビュー

金属バット、ワイルドカード突破が納得の“圧巻の漫才”

41組目『EXIT』
彼らの雰囲気があるのでずっとニヤニヤして見てしまったが、分析するとボケはあまり強いものはなく、ストーリー性もなかったので、この漫才をEXIT以外がやったら準々決勝までも、残っていないだろう。ネタのクオリティをそのコンビの存在が上げるというのは良いことなのだが、こと賞レースにおいては、ネタ自体が強くなければならない。強いネタが見たかった。

42組目『ダイタク』
会場で起こったアクシデントを利用しての掴みは、さすがと言ったところ。流暢な漫才もとても心地よく、ネタの伏線回収も見事だった。しかし、ネタの中盤に笑いが起きないフリの部分があり、それが長めの尺だったのが勿体なかった。やはりコンテストで披露するネタは笑いが途切れない方が有利である。

43組目『9番街レトロ』
キャラクターも喋り方も面白そうなのだが、ネタが架空の町を題材にしている為、お客さんに想像させるのがメインになってしまった。こういう想像させる漫才は、笑いを起こすのが難しい。お客さんの想像力にはバラつきがあり、共通認識が無いモノを頭の中で描くと、面白さもバラついてしまう。それが如実に表れたネタだった。

44組目『キングブルブリン』
ネタのシステムが早めにバレてしまう形だったので、途中からお客さんがボケを推測する形になってしまった。定石としては、システムが早めにバレるネタは、そのバレた事を利用してさらに裏切る笑いを作るものなのだが、キングブルブリンさんは裏切りのボケが無かったので後半、笑いが弱まってしまった。

45組目『金属バット』
準々決勝で敗退したが、その後行われた「GYAO!ワイルドカード」でネタの動画が視聴人数1位となり、準決勝へ駒を進めたコンビ。金属バットならではの、「道徳」と「背徳」と交互に散りばめたような圧巻の漫才だった。元々アクティブな漫才をするコンビでは無いので、一歩間違うとパッシブ・アグレッシブに見えてしまうのが勿体ないところだ。

46組目『モグライダー』
昨年の「M-1グランプリ」から一躍、人気芸人の仲間入りを果たしたモグライダー。モグライダーは元々、アドリブ感が強いネタを得意としており、ともしげさんのボケは調子に乗ると爆発的な笑いを生みだすが、勢いに乗らないとグダグダして見えてしまう諸刃の剣だ。今回はその剣が、自分たちのほうへ向いてしまったのではないだろうか。

47組目『滝音』
ボケの見せ方も2人の間も声量もアベレージが高く、かなり漫才をこなしている感じがして安心して見ることが出来た。漫才の前半は少しウケ過ぎな感じもしたのだが、そのくらい笑いやすい空気を作っているのだろう。個人的にはもう少し全国的にメジャーになっても良いコンビだと思っている。

48組目『マッハスピード豪速球』
ボケのさかまき。さんはその見た目のスマートさに反してボケが若干古めかしく、なんだかミスマッチに感じてしまった。お二人の雰囲気はかなり出来上がっているので、その雰囲気通りにボケたり突っ込んだりした方がお客さんはもっと違和感なく笑える気がする。お客さんに違和感を持たせないのも芸人の上手さのひとつだ。

49組目『インディアンス』
まさかインディアンスが準々決勝で敗退してしまうとは。ネタを見る限りじゅうぶん面白かったように思うが、確かにいつもほどの切れ味は無かった気もする。オチ手前のボケが思ったよりお客さんにハマらず、ツッコミとお客さんの温度差が出来てしまったのが印象的だった。もしかしたらインディアンスは勝負する漫才師ではなく、タレント漫才師になりつつあるのかもしれない。

50組目『吉田たち』
ダイタクに続いて一卵性双生児の兄弟コンビ。自分たちの双子という関係性を活かしたネタで、自己紹介漫才としてはとても完成度の高いものだった。とてもうまい漫才なのだが、全体的にまとまりすぎており少し、物足りなさを感じてしまった。漫才ならではの脱線があるとより良い漫才になるはずだ。

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