トップページへ
日刊サイゾー|エンタメ・お笑い・ドラマ・社会の最新ニュース
  • facebook
  • x
  • feed
日刊サイゾー トップ > エンタメ > ドラマ  > 令和版『クロサギ』、“真の敵討ち編”開幕

平野紫耀版『クロサギ』真の敵討ちがいよいよ開幕! 狙うは“エリート銀行員”佐々木蔵之介

平野紫耀版『クロサギ』真の敵討ちがいよいよ開幕! 狙うは“エリート銀行員”佐々木蔵之介の画像
Paravi配信ページより

 11月25日、King & Prince・平野紫耀主演のTBS系金曜ドラマ『クロサギ』の第6話が放送された。父親が遭った詐欺によって家族が崩壊し、「詐欺師を騙す詐欺師=クロサギ」となった黒崎高志郎(平野紫耀)は、父親を詐欺にかけた御木本(坂東彌十郎)を前話で追い詰め、ついに引導を渡した。しかし、どうやらそれで終わりではないということが匂わされていたが、第6話では仇となる新たな敵の存在が浮上。クロサギが詐欺の闇にずぶずぶと入り込んでいく、期待と不安が入り混じる第2幕の開幕となった。

 詐欺師界のフィクサー的存在である桂木敏夫(三浦友和)を裏切ったことで、黒崎に喰われてしまった御木本。しかし御木本への“復讐”は、黒崎にとって苦い結末をもたらした。腹心・垣根(金井勇太)は桂木の謀略に巻き込まれて命を落とし、御木本も自らの頭に引き金を引いた。黒崎を追って香港までやってきた警察官・神志名将(井之脇海)から言われた「お前はもう、詐欺師じゃない。人殺しだよ!」という一言。そして、詐欺師として黒崎を育てた桂木について、「父親を失ったお前を桂木が拾って、教えて、育てた。桂木は今のお前の父親だよ」と指摘した御木本の言葉。黒崎は、自分が信じてきたものが揺らいできているのを感じているようだ。御木本から回収した50億円について、「お前の取り分は抜いてあんのか?」と桂木に言われると、「いらないよ」と返答。そしてずっと桂木のことを「親爺(おやじ)」と呼んでいたのが、いつの間にか「あんた」「あの人」に変わり、「親爺」とは呼ばなくなっていた。

 さらに、ここにきて黒崎と、あのレギュラーキャラクターの意外な関係性が明らかになった。神志名の上司である警部補・桃山哲次(宇野祥平)である。かつて黒崎家の事件を担当しており、いままでの回でも黒崎の心情を慮る場面も見られたが、それもそのはず、桃山は黒崎の父親から詐欺の被害届を受理したものの、何の証拠もつかめず、黒崎の父親は一家心中を引き起こしてしまった。桃山は、黒崎家を救えなかったという後悔とともに、事件に対する責任を感じていたのだ。「ずっとお前に謝りたいと思っていた」という桃山から「すまなかった」と謝罪を受けた黒崎だったが、御木本への復讐が終わったのだから足を洗えと説得されても、「でも、まだ終われない」と、クロサギを続けると明言する。それは、御木本が最期に放った「お前の復讐は終わりじゃない」「お前の敵(かたき)は俺で終わりじゃない」という言葉の真相にたどり着きたいからだろう。

 そしてその黒崎の敵が、佐々木蔵之介演じる宝条兼人だ。金融王手「ひまわり銀行」の経営企画部門・執行役員という人物。インタビュー中に「金融界を牽引するリーダー」と紹介されると謙遜してみせる姿からは、悪人の気配は感じられない。だが、インタビュアーに「日本経済は今後どうあるべきか」と問われると、宝条は「日本が世界に対抗するには資産力が必要です。そのためには吸収合併によって、メガバンクを超える巨大銀行、いわばギガバンク、テラバンクをつくる。そうした巨大化戦略が不可欠」とほほ笑みながら答える。そのやわらかい口ぶりには似合わぬ大胆な構想に、宝条が野心家であることがうかがえた。

 第6話では、黒崎家崩壊にひまわり銀行が関わっていることが判明。ほかにも敵がいると匂わせた御木本の言葉が引っかかり、黒崎家が破産するまえので経緯を調べなおした黒崎は、黒崎の父親が不自然な借り換えをしていたことに気づく。年金利5%のひまわり銀行から3000万円を借りていた黒崎の父親は、なぜか5カ月後に年金利15%もあるひばりファイナンスから3000万円を借りて、ひまわり銀行への借金を相殺していたのだ。調べていくうちに、6年ほど前にひまわり銀行の一部の銀行員が導入詐欺を行っていたらしいという噂を知る。顧客の不良債権を回収するために、金融機関が子会社などに融資させて処理する違法な手口だ。ひばりファイナンスはひまわり銀行の100%子会社であり、黒崎の父親はどうやらこの導入詐欺によって破産にまで追い込まれたようだ。

 そして、黒崎の父親がひばりファイナンスに借り換えたときの担当者が宝条であることが明らかになる。宝条が柏木のもとに通っていたことを目撃したことのある黒崎は、宝条が真の「家族の敵(かたき)」ではないかとにらむのだった。

 ドラマも折り返しを迎え、黒崎の復讐の相手に宝条が加わることになったが、宝条が“ラスボス”なのかというと、まだはっきりしない。そもそも御木本が黒崎の父親をだました企業セミナー詐欺の「設計図」を考案したのは、桂木なのだ。そして「私は一生、桂木さんを裏切りませんから」という宝条もまた、桂木とつながっている。桂木がラスボスである可能性は捨てきれないだろう。

 その桂木との関係性も揺らぎつつある。桂木に、自分を操ろうとするなと怒り、「あんたの言いなりにならない」と宣言する黒崎だったが、当の桂木は「好きにすればいい」とどこ吹く風で、「最初から全部、お前が選んだ道だ。御木本のこともな」と突き放す。黒崎が、御木本が自死を選択した瞬間を思わず思い出してしまうと、「何を動揺してる? 望みどおりの結末だろ?」と言い放つ桂木。睨み返す黒崎。この“父子”は最後、対決することになるのか、それとも……。

 次回の第7話ではひまわり銀行相手に詐欺を仕掛けることになるようだ。予告映像には「真の仇“宝条”の正体!」というテロップが躍るも、その宝条に「歪みは隙を生み、隙は破滅を招くぞ」という意味深な忠告をする桂木の姿もあった。宝条との直接対決は、意外と早く起こるかもしれない。そして気がかりなのが、宝条の甥にあたる鷹宮輝(時任勇気)の存在だろう。吉川氷柱(黒島結菜)が通う大学の法学部の助教である鷹宮は、氷柱にフラれたときはまだ紳士的だったが、大学の同級生が闇バイト詐欺に遭ったことをめぐって意見が衝突すると、氷柱に狂気的な一面を見せ、「正直ちょっとガッカリしたなぁ……」とつぶやいていた。氷柱が黒崎の弱みになるとすれば、宝条が鷹宮を使って氷柱を狙う可能性もあるだろう。黒崎と宝条のファーストコンタクトとなる今夜放送の第7話、どのような展開になるのか見逃せない。

■番組情報
金曜ドラマ『クロサギ
TBS系毎週金曜22時~
出演:平野紫耀、黒島結菜、井之脇海、中村ゆり、宇野祥平、時任勇気、山本耕史、坂東彌十郎、船越英一郎、三浦友和 ほか
原作:黒丸・夏原武(原案)『クロサギ』シリーズ(小学館刊)
脚本:篠﨑絵里子
音楽:木村秀彬
主題歌:King & Prince「ツキヨミ」
プロデューサー:武田梓、那須田淳
演出:田中健太、石井康晴、平野俊一
製作著作:TBS
公式サイト:tbs.co.jp/kurosagi_tbs

東海林かな(ドラマライター)

福岡生まれ、福岡育ちのライター。純文学小説から少年マンガまで、とにかく二次元の物語が好き。趣味は、休日にドラマを一気見して原作と実写化を比べること。感情移入がひどく、ドラマ鑑賞中は登場人物以上に怒ったり泣いたりする。

しょうじかな

最終更新:2022/12/02 12:00
ページ上部へ戻る

配給映画