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日刊サイゾー トップ > 連載・コラム  > 『M-1』新審査員選考の難しさ
【日刊サイゾー】関西バラエティ番組事件簿

『M-1』新審査員は誰に?『ジョブチューン』騒動で露呈した審査基準の曖昧さから学ぶ事

審査員は基準を明確に、オール巨人は「誰もが楽しめる漫才」

 重要なのは、審査員が自分の判定基準を明確にすることだ。今回の『ジョブチューン』は、そこが曖昧だった。審査員の講評は同番組で一番の核となる部分。視聴者は、その審査と講評に「納得」させられたい。店のユーザーであればなおさらだろう。今回の『ジョブチューン』の審査はその域に達していなかったのではないか。

 例えば『M-1』の審査を担当したオール巨人は、判断基準が非常に明確だった。年齢問わず、誰もが分かる題材。そして、頭を使いすぎずにできるだけシンプルに笑えるもの。この軸がしっかりしているため、オール巨人が低評価を下したとしても視聴者的には理解ができる。審査員は、講評のどこかのタイミングで自分の態度を示す方が良い。

 そういったことを考えると、審査員は相当な覚悟をもってその場にのぞまなければならない。前述したようにコメントが細かくチェックされるため、多かれ少なかれ物議を醸すことは必至。なんらかの実績を持っている者にとって物事を審査することは、メリットがほとんどないようにも思える。

 2022年の『M-1』の新しい審査員は、その講評や点数が誰よりもクローズアップされるはず。審査される側や視聴者をどれだけ納得させられるのか、早くも注目である。

 

 

田辺ユウキ(関西在住ライター)

大阪を拠点に芸能ライターとして活動。映画、アイドル、テレビ、お笑いなど地上から地下まで幅広く考察。

Twitter:@tanabe_yuuki

田辺ユウキのプロフィール

たなべゆうき

最終更新:2023/02/28 06:19
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