秋葉復興相、寺田総務相に続くか フライデー&文春の硬派スクープと週刊誌の今
#週刊誌スクープ大賞
今週の注目記事・第1位「当選無効の恐れも…秋葉賢也復興相『選挙運動員買収』疑惑」(フライデーデジタル11月23日)
同・第2位「少年性虐待 SMAPキンプリ崩壊 ジャニーズ『暗黒史』」(『週刊文春』12/1日号)
同・第3位「漁協トップがついに認めた 大間マグロ“産地偽装常習”」(『週刊文春』12/1日号)
同・第4位「『NHK紅白歌合戦』青息吐息の舞台裏」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第5位「創価学会のカネと権力 二世たちの告白」(『週刊文春』12/1日号)「『理事長の子息』の私が経験した『公明党』と『池田名誉会長』」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第6位「菅『四月までだな』岸田降ろし始動」(『週刊文春』12/1日号)「『岸田』側近が『寺田総務相』更迭でもうめいた『地獄が始まる』」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第7位「京都の超名門女子校 平安女学院『強権理事長』のパワハラで学校崩壊へ」(『週刊現代』12/3日号)
同・第8位「『森保ジャパン』ピッチ外の激闘」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第9位「W杯のキーマン鎌田大地の父が明かす『雑草人生』と『豪邸プレゼント』」(『週刊文春』12/1日号)
同・第10位「カズ所属『JFL鈴鹿』で『三浦泰年監督』“パワハラ騒動”の裏の裏」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第11位「原因は5人の『おふくろさん』泉下の『川内康範』が遺した権利で“遺族バトル”勃発」(『週刊新潮』12/1日号)
同・第12位「秋篠宮が名誉総裁自然保護団体で職員大量退職」(『週刊文春』12/1日号)
同・第13位「コロナ第8波 8つの疑問」(『週刊文春』12/1日号)
【巻末付録】現代とポスト、SEXYグラビアの勝者はどっちだ!
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テレビは論外だが、新聞の取材力の低下は目を覆うばかりである。1カ月の間に3人の閣僚が更迭されているが、そのほとんどが、週刊誌の追及によるものである。
山際大志郎復興相の統一教会との“癒着”を次々に暴いたのが週刊誌連合軍であった。葉梨康弘は、新聞だったようだが、寺田総務相を追い込んだのは週刊文春の連続追及だった。
寺田が更迭された夜の朝日新聞Digital(11月20日 20時01分)は、
「寺田氏の政治資金問題は10月上旬、週刊文春の報道で明るみに出た。自身の後援会などが事務所を置くビルの賃料を10年間妻に払っていたことが批判を浴び、政治資金の貸し付けや会計責任者などの記載の不備も相次いで表面化した」
と報じた。
以前は、週刊誌によるなどと書かなかった(書きたくなかった)新聞だが、週刊誌側からの厳しい要求で、この頃は誌名を出すようになった。
後で触れるが、フライデーデジタルの「秋葉賢也復興相『選挙運動員買収』疑惑」についても、
「政治団体の事務所の賃料を妻らに支払っていたことが、政治資金を身内に還流するファミリービジネスだと批判されていた秋葉賢也復興相に、別の疑惑が相次いで発覚した。きのうの衆院予算委員会でも野党議員から追及されたが、丁寧で納得のいく説明には程遠かった。
まずは、『FRIDAYデジタル』が『「選挙運動員買収」疑惑』と報じた件である」(朝日新聞DIGITAL11月26日 5時00分)
と書いている。しかもこれは「社説」である。
他媒体のスクープだから当然だが、新聞自体の取材力が落ちてきているのを補うためには、週刊誌のスクープの後追いでもなんでもありということである。
だいぶ前になるが、『噂の真相』のスクープを朝日新聞が、1面トップで報じて話題になったことがあったことを思い出すと、今昔の感がある。
週刊誌の部数は20年前と比べたら半減どころではないが、取材力は、間違いなくついてきている。
インターネットの普及で、ネタ元が不明のままスクープ情報が拡散していくため、その多くは週刊誌が発信元だということが軽んじられている。
安倍元首相も菅前首相もそうだったように、今の岸田首相は毎夜、週刊誌を呪っているに違いない。
彼らは、こう歌っているのかもしれない。
「世の中にたえて週刊誌のなかりせば春の心はのどけからまし」(在原業平の替え歌)
本来の週刊誌といえるものは少なくなってきたが、週刊誌の影響力はまだまだ捨てたものじゃない。
「たかが週刊誌、されど週刊誌」
この精神がある限り、週刊誌は生き続けていく。私はそう思っている。
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