ジャニーズ6組出場はあたりまえ!? NHK紅白、異例選考の理由
#NHK紅白歌合戦 #King & Prince #Snow Man #城下尊之
ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――11月16日に「第73回NHK紅白歌合戦」の出場歌手が発表されました。ジャニーズ事務所からは昨年よりも1組多い6組が出場。初出場のなにわ男子のほか、SixTONES、SnowMan、関ジャニ∞、KinKi Kids、そして、脱退騒動に揺れるKing&Princeも出場。前副社長の滝沢秀明に続く、King&Princeメンバーの平野紫耀、岸優太、神宮寺勇太の退所発表もどこ吹く風といった感じ。なんでこんなにジャニーズがたくさん出場するんですか。何か圧力をかけているんですか。
城下 圧力なんてありませんよ。SixTONESとSnowManは大人気なので、NHKもジャニーズも双方出したいという思いで一致しているでしょうし、King&Princeも、今年のコンサートツアーではのべ80万人以上を動員し、人気があることは間違いありません。来年5月からは2人で活動することを発表しており、今後のことを考えれば他のグループを出場させたほうがいいのではないかとも言えるかもしれませんが、5人そろっての紅白は最後と考えれば、やはりNHKは出したい。
なにわ男子は、今事務所がいちばん推しているグループ。紅白は、先物買いするところがあるんですよ。だから、2020年には、NiziUが12月のデビュー前に紅白に出場が決定し、話題となりました。その後、NiziUは思ったほどのインパクトはなかったけれど、「推した以上は」と意地になっているのか、今年も3年連続の出場が決まっています。NHKとしては「売れる」と見込んだグループは出したい。そういう意味では、なにわ男子も「売れる」と思っているから出したい。関ジャニ∞は2012年からずっと出ている常連です。
――KinKi Kidsは2016年にデビュー20年目で初出場。その後、出場はなく今回が2回目。しばらく出ていなかったのに、突然出てきたのはなぜでしょう。
城下 KinKi Kidsは今年25周年ということで、CMに2人で出演するなど活発に活動しています。もしかしたらNHKがジャニーズの意向を忖度した可能性もありますが、そもそも今の紅白は今年ヒット曲があったかどうかは関係ないので、アニバーサリー・イヤーということでいいんじゃないですか。
――それにしても6組は多すぎる。
城下 とはいえ、どのグループも人気があるので、それほどおかしな選出とは思えません。
ジャニーズと紅白はこれまで紆余曲折ありました。1980年代から90年代前半にかけては、近藤真彦さん、田原俊彦さん、シブがき隊、少年隊、光GENJIとさまざまな歌手、グループが出場していましたが、1994年からは基本的にはSMAPとTOKIOの2グループが出場。当時は、今よりも紅白に出場することは名誉なことだったので、出場できないと「落選」と大きく報じられてしまっていました。そうした背景があり、事務所としてはマイナスイメージを付けたくないため2グループで固定ということにしたようです。
転機となったのは2009年、NHK側が「嵐が大人気だからどうしても出場させたい」ということで、嵐が初出場。そこから若手が代わる代わる出場する流れができました。2010年代は、もう落選がどうのこうのと報じられなくなりましたからね。それくらい紅白の重みがなくなってしまったとも言えます。
――確かにそうですね。人気があってもあえて出ない歌手ももう珍しくないですし。
城下 NHKとしてはとにかく視聴率を獲得したい。そう考えると、やはりジャニーズのグループははずせない。一方で、今年は演歌勢が石川さゆりさんを含め6組で「少ない」という声もあります。ジェンダーを意識したのか特別枠として氷川きよしさんも出場しますが、演歌勢の顔ぶれは変わり映えしない。本当にこのままなのか、今年いっぱいでコンサート活動を卒業する加山雄三さんら年配の視聴者に向けた隠し玉を仕込んでいるところなのか⋯⋯気になるところです。
――そうですね。ビッグなサプライズゲストが登場するのか、そして視聴率はどうなるのか、気になります!
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