ビジネス広告にもエモ字が激増! 感情揺さぶるオンラインセミナーの誘惑
#ビジネス #広告
コロナ禍をきっかけに一気に増加したオンラインセミナー。ビジネス、教育&自己啓発、投資、趣味、また有名人による講演会など、その分野の裾野はどんどん広がっている。
オンラインセミナーの最も大きな長所は、場所を選ばずどこからでも参加できることだろう。地球の裏側で開催されていても、インターネットさえ繋がっていれば瞬時にアクセスすることができる。従来のオフラインセミナーに比べて低コストで参加できること、またチャット機能などを使って簡単に質問できたり、コミュニケーションが取れることも長所として挙げられるだろう。
オンライン化が進むことでセミナーの敷居はぐっと下がり、どんなユーザーでも手軽にアクセスできるようになった。ただそれゆえに起きている問題がある。質の低いセミナーが量産されることで起こるコモディティ化、そして詐欺的なセミナーの増加だ。しかも、ユーザーにとって価値がない、もしくは騙そうとしているセミナーの見分けがとてもつきにくくなり始めている。
見分けがつきにくくなっている理由のひとつに、オンラインセミナーに誘うバナー、もしくはウェブサイトなどのデザイン性の“向上”がある。今回、編集部で確認した限りでも、雑誌やポスターでしかみたことないような直筆文字をあしらったデザインや、著名なビジネス系メディアを上手く模倣したデザイン、有名人をアベンジャーズのように並べた“パワータイプ”などかなり凝ったものが数多く登場している。
最近の「なんかいい感じの邦画」、こういう字体のタイトル表記多すぎじゃないですか?
ここまで溢れかえっているのをみると、マーケティング対象たる「サブカル層」って、映画業界内でも完全にチョロい存在として考えられているのだろうなー、、、と。 pic.twitter.com/246YQJJ5wJ— 柴崎祐二@shibasakiyuji) January 19, 2022
これまでオンラインセミナーの中身は、キャッチコピーや識者情報の有無など、テキストベースである程度まで見破ることができた。しかし、“エモいデザイン”が前面に押し出されると、ついつい感覚的にクリックしてしまいそうになる。
では逆にデザインの特徴から、オンラインセミナーの中身を見破るような方法はないのだろうか。
「仮にオンラインセミナーの主催側が、デザインで惹きつける術を持っているとしたら、ユーザー側から中身を見抜くことは至難の業。さらに組織的なレベルで洗練させているとすれば、その作業はほぼ不可能に近いと思います」
そう話すのは、某ビジネスメディアでデザイナーを務めるA氏だ。A氏は通常、コンテンツの中身が一目で伝わるように、また内容以上のものが過度に伝わらないように、識者や編集者らとミーティングを重ねてクリエティブワークを行っている。そんなA氏からみても、ついクリックしたくなるオンラインセミナーのバナーは、少なくないのだという。
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