M-1に異変! ラストイヤー組もあっさり敗退の“審査基準”とニューヨークの的確分析
#M-1グランプリ #ニューヨーク
12月18日に決勝戦を放送する、漫才日本一を決める『M-1グランプリ2022』(テレビ朝日系)。その準決勝進出者が、11月17日に発表された。
準決勝に駒を進めたのは、オズワルド、真空ジェシカ、ロングコートダディ、ミキ、さや香、ウエストランド、からし蓮根といった決勝経験者のほか、『キングオブコント2022』で優勝したビスケットブラザーズなど。
その一方で、インディアンス、ゆにばーす、モグライダー、ランジャタイという、昨年のファイナリストたちは敗退となった。
「今回の準々決勝の審査結果は、なかなかの波乱です。過去の実績や知名度があるコンビでも簡単に落ちていますし、見取り図や金属バットといった注目の“ラストイヤー組”もあっさり落ちてしまった。話題性やドラマ性という部分よりも、純粋にネタだけで評価したのでしょう。今まで以上の“ガチ”な審査にシフトしていったと思われます」(劇場関係者)
過去に2度、M-1の決勝戦に進出しているものの、今年の予選には参加していないニューヨークは11月20日、YouTubeで配信された「【第188回】ニューヨークのニューラジオ 2022.11.20」で、今回の準決勝進出者について言及。
屋敷裕政は、「審査員さんのなかでガラッと変えようぜっていう話があったかどうかはわからないけど」と前置きした上で、「いつもの傾向やったら、絶対にこんなには(ラストイヤー組などが)落ちひんよな」と、率直な感想を述べた。
また、屋敷は、近年は全体的なネタのクオリティーが高まっており、準々決勝レベルになると、ほとんどの組がウケているため、ウケだけでは審査できないとも分析した。
嶋佐和也は、いわばフレッシュなメンツとなった準決勝進出メンバーを見て、「“ここを残しておきたい”みたいなのはないね」とコメント。ネタのクオリティーではなく話題性やドラマ性で勝ち残っているケースがなくなったことで、若手にチャンスが回ってきていると感じているようだ。
「ニューヨークの2人が話しているのは、これまで審査を受けてきたからこその実感でしょう。過去の大会では審査員の好みやM-1予選の客層にハマっているかどうかが審査に大きく影響していたのが、今回からはネタのクオリティーやオリジナリティーなどを重視した審査に変わったということ。それこそ金属バットなどは、これまでM-1の決勝進出がずっと期待されていて、毎年の予選での注目株だったわけです。それをラストイヤーであっさり落とすというのは、まさに審査基準が変わったということでは。そういう意味では、かなりフェアな大会になってきているといえます」(同)
審査の傾向が変わったことで、M-1の“競技性”が高まっているともいわれている。
「ほとんどの芸人がウケている状況なので、細かい部分をしっかり審査していくしかない。ひとつひとつのボケの独創性、ツッコミの間、ワードセンス、表情など、いくつもの要素を細かく審査し、それらを加点していくようなイメージですね。まさに、フィギュアスケートのような感じです。それこそ無名の芸人でも、ネタのクオリティーさえ高ければチャンスがある。一方で、センスだけでは戦いきれないわけですから、芸人たちにとっては本当に大変な戦いになっていくでしょう」(同)
審査傾向が変わったM-1で頂点に立つのは、過去に実績がある芸人か、それともフレッシュな若手か──。
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