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女芸人No.1決定戦「THE W2022」、お笑い芸人が目撃した準決勝で起きた事件

女芸人No.1決定戦「THE W2022」、お笑い芸人が目撃した準決勝で起きた事件の画像1
「女芸人No.1決定戦THE W2022」公式サイトより

「女芸人No.1決定戦THE W2022」が、今年も盛り上がっています。今回、準決勝は11月10日、11日の2日間「ルミネtheよしもと」で行われました。

 まず1日目。選りすぐり38組の女芸人さんが4分ネタを行いました。会場は超満席で完売。しかし、お客さんはなかなか笑いません。正確に記すと、笑ってはいるのですが、大きな笑いがなかなか起きないままで、それでもどんどん、ライブは進行していきます。これまでの大会で、準決勝でここまで笑いが起きなかった事は見たことがない、そのぐらいの状況でした。

 たしかに、男性客と女性客が半分半分という、お笑いライブとしては特殊な事情はありました。女性のお客さんは20~30代中心、一方で男性は30~60代とばらついていて、そうなると当然、20歳の女性と60歳の男性では笑いのツボは全く違いますよね。男性客が主に笑っている部分、女性客が主に笑っている部分といった感じで、笑いがずれてるタイミングもありました。そして全体的に非常に渋めの笑いなのです。

「THE W」についてあまり知らない人は簡単に「面白かったら笑うに決まってる」などと、“面白くない前提”で話していることがあります。でもそれは大きな間違いだと僕は思っています。それよりも、客層がブレブレで、しかもその求めるお笑いがなんなのかが、わかりづらかった準決勝でした。

 ネタに関しては確かな出場者ばかりで、2回戦では天井が浮くんじゃないかというぐらいの爆笑を起こしていた芸人さんたちが何組も勝ち上がって出演していたのに、準決勝では笑いが小さい。これには、どんな理由があるのでしょうか。

 それはお客さん側も緊張しているというのが1つありそうです。出演者の親族や友人が見に来ている様子もチラホラみられました。準決勝のチケットが完売と言ってもジャニーズのコンサートのような争奪戦ではなく、発売日に早めに買いに行けばチケットはとれるので、ちょっと頑張れば見に行くことが出来ます。今までお笑いライブに足を運んでいなかった人も見に行くことが出来ます。

 お笑いライブって初めてだったりすると、劇場、客席、舞台袖、音響、照明、色々な事に気が散って、一緒に来た人とこそこそ話したりして、意外と笑えなかったりします。笑うタイミングはやはり、M-1グランプリなどのお客さんの方が優秀で、ここぞというタイミングで大きな笑いが綺麗に起こるんですよね。もちろん、笑いを巻き起こしている芸人も凄いのですが、それに反応しているお客さんも凄いのです。

 なので、その環境が整っていないTHE Wの準決勝では、笑いが起こりづらくなる場合もあるというのが自分なりの見解です。準決勝2日目、11日の方は1日目に比べると笑い声が多かったと思います。

 そのほかにも、ネタ中に客席から携帯電話の着信音がなりだしたして(これは本当にやめていただきたい。しかも8コールは鳴っていた)。その時にネタをやっていたのは、天才ピアニストで、去年の準優勝者です。今年は優勝目指して面白いネタ2本仕上げて来たのにネタ中に電話が鳴るなんて、なんて不運なんでしょうね……。ただ、それを吹き飛ばすぐらい面白かったです。関係なく勝ち上がっていて問題ないレベルの出来でした。

 

 

サンミュージック所属のお笑いコンビ「馬鹿よ貴方は」 のツッコミ。コンビのネタ作りを担当するほか、お笑いに対するプロ目線の考察に定評があり、「M-1」などの大会はみずから大会を観覧して分析。自身のYouTubeやライブなどで披露する。中でも「女性芸人」研究家として、東京スポーツで連載を持っている。 YouTubeチャンネル【馬鹿よ貴方は、新道竜巳のごみラジオ】

Twitter:@kPXfF3Xm1jvbLMS

【サンミュージック公式】馬鹿よ貴方はプロフィール

ばかよあなたはしんどうたつみ

最終更新:2022/11/24 13:00
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