“若者向け”のチャレンジングなNHK紅白歌合戦、視聴率次第で起こる「分裂」
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毎年大みそか恒例のNHK紅白歌合戦。11月16日夕方に出場歌手の発表があったっが、今年は特に“若者向け”のアーティストが揃うことになった。
紅白初出場となるのは、Aimer、IVE、ウタ、緑黄色社会、LE SSERAFIM、Saucy Dog、Vaundy、BE:FIRST、JO1、なにわ男子の10組。いずれも、ここ数年の間で若い世代を中心に支持されたアーティストばかりだ。
「毎年、紅白の“若者向け枠”は、必ずしも実際のヒットと符合するわけではなかった。政治的なカラミも影響しているのか、“こっちが出なくて、こっちが出るの?”みたいなことも少なくありませんでした。でも、今年の内定報道を見る限り、ちゃんと実際のヒットに則したラインナップと言えそうです。紅白も本気で若い世代の視聴者の心をつかもうとしているのかもしれません」(レコード会社関係者)
初出場組に加え、5人で最後の紅白となるKing & Prince、Snow ManにSixTONESのほかあいみょんや乃木坂46、日向坂46のなど、かなりの数が若者に人気のアーティストだ。
「数年前から“紅白の演歌離れ”などと言われていますが、今年はさらに加速しそう。ただ、実際の紅白の視聴者層はやはり中高年以上が多く、若者向けアーティストが求められているわけではないのも現状です。実際に“演歌離れ”が進んでからの視聴率はイマイチですからね。
そういう意味でも、今年の紅白はかなりチャレンジングな回になるし、今後を占う重要な回になることは間違いない。数字がよければ今後もこの方向性で突き進んでいくでしょうけど、数字が悪かったら、原点回帰で中高年向けの番組にシフトしていく可能性もあると思います」(同)
仮に、若者向けのシフトが失敗した場合、新たな年末の音楽特番の誕生もありうるという。
「そもそも紅白歌合戦については、ジェンダーレスな考え方が主流になりつつある今の時代に、男女でチーム分けして戦うことがどうなのか、という議論がついて回っています。今年はSEKAI NO OWARIが紅組、氷川きよしが枠を超えた特別企画で出場するという配慮もありますが、根本的には変わらない。これまでの伝統もあるし、中高年以上の視聴者がメインということもあり、なかなか大きく変えることができない現実もあるのでしょう。
それならば、紅白とは別の年末音楽特番を立ち上げて、そっちのほうで新しい価値観を見せていくべきなのではないかという意見もあるんですよね。それこそ紅白のほうは懐メロ番組にして、それとは別に、本当にその1年を代表するヒット曲を集めた音楽番組を作るべきだという声が多くなっているんです。
民放各局ではまさにその1年のヒット曲を集めた音楽特番が人気を獲得しているし、NHKとしてもそこに食い込みたいという思いはあるはず。それこそ紅白は、長年にわたって音楽界における重要な番組となり、その出場枠が“利権”のようになっている現実もある。新番組を作れば、NHK的にもメリットもかなり大きいでしょう」(音楽業界関係者)
つまり、視聴者の反応次第では、まさかの分裂もありうる状況ということか。いずれにしろ、今年の紅白には大注目だ。
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