『M-1』3回戦敗退も… オダウエダが見せた「大人の事情」ガン無視
#M-1 #TPの芸人礼賛
芸歴1年目の大学4年生、ほぼ情報なしの謎コンビ「リサリサの庭」
ちゃんぴおんず
堀之内さんが相方の日本一おもしろい大﨑さんをつついて、それに対して日本一おもしろい大﨑さんが「ちょんってすんなよ」と注意する……これをリズムに乗せて何十回もやり続けるだけの「リズム漫才」。この日のトップバッターだった2人は最後に「ということで、前説のちゃんぴおんずでした。それでは『M-1』3回戦これからスタートです!」という、自分たちが合格することを放棄した捨て身のボケで会場を沸かせた。次からのコンビがやりやすくなったことは間違いない。自分たちの合格と引き換えに、その日の会場を温めることを選んだのは大拍手、きっとそこまで考えてないのだろうけど。
春組織
「牛の性格に合わせて乳搾りをする」という奇抜な設定。「モーモーモモーモー♪」と歌ってる牛が頭から離れなくなるのでおすすめ。漫才協会が主催する今年の「漫才新人大賞」で大賞に輝く実力派。2人とも沖縄出身でキャラクターがにじみ出てるのも良い。
元祖いちごちゃん
『キングオブコント2020』で準決勝まで進出しているコンビ。ベースがコント師なので演技力を用いて不思議な空気感を作るのがうまい。ハイパーペロちゃんさんがなぜかウエストポーチをつけたまま漫才をしていたけど伏線でもなんでもなくて、それも後から面白くなってきた。とにかく間をたっぷり使って静寂を作る、その上で強いワードを放り込んで大きな笑いを取るめちゃくちゃカッコいいスタイルの漫才。
バッチトゥース
大柄な男性2人組、うち1人が最初から最後まで一言もしゃべらないスタイルの漫才。決勝に行ったら論争が起こりそう。ところどころ耳打ちで相方に何かを話そうとするシーンは、特に打合せもないはずなのにカメラがめちゃくちゃ2人にズームして息ぴったりで面白かった。
リサリサの庭
まだ芸歴1年目の大学4年生、ほとんど情報が出てこない謎多きコンビ。見た目通りか細い声で淡々とボケていく稲葉さんに、健康さんが的確にツッコんでいくオーソドックスなスタイル。だけどほぼすべてのボケを着実に当てていてすごかった。お客さんも「誰?」みたいな空気から、後半は完全に温まってみんな笑っていた。「ボケが面白い」というシンプルな理由でおすすめ、これからがとても楽しみ!
以上ここまでは惜しくも準々決勝に進出できなかった芸人さん。そして、この記事の趣旨からは掟破りになってしまうが、準々決勝進出者の中に1組、まったく知らなかったけどめちゃくちゃ面白かったコンビがいたのでここで紹介させてもらいたい。
インテイク
とにかくボケの鈴木さんの卑屈な演説に引き込まれた。ただひたすら世の中への不満や偏見をしゃべり続ける、話術がスゴい。かなり芸歴を重ねたいぶし銀のコンビかと思いきや、まだ20代で令和ロマンやヨネダ2000と同期だそう。極端な思想を持つ鈴木さんに、まえかずさんがツッコみながら振り回されるという構図、ありし日のスパナペンチを思い出してしまった。
東京3回戦の「準々決勝進出組」はほかも当たり前に全組面白いのでぜひチェックしてほしい。シンクロニシティ、くらげ、ダンビラムーチョ、10億円、ナイチンゲールダンス、パンプキンポテトフライ、さすらいラビー、忘れる。、ウエストランド、ランジャタイ、TCクラクションが特に好きでした。面白い人多すぎるって。
さぁ、いよいよ決勝が近づいてきた。全芸人さんが悔いなく『M-1グランプリ2022』を終えられるように祈ってます。
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