King & Prince退所報道の裏でなにがあった? ベテラン記者が見たジャニーズのこれから
#King & Prince #城下尊之
ベテラン芸能リポーターの城下尊之氏が、とかくあおり・あおられがちな芸能ニュースをフラットな目線で、おちついて解説!
――11月4日、King & Prince(以下、キンプリ)の平野紫耀、神宮寺勇太が2023年5月に退社、岸優太が来秋にジャニーズ事務所を退社し、グループは事務所に残る永瀬廉と高橋海人の2人で存続することが発表されました。2018年のデビューからまだ4年半ほど。絶頂期のアイドルの脱退騒ぎに衝撃が走っています。
城下 やめることについては、昨年からメンバーで話し合いを重ねていたそうですね。結果としてそれぞれがやりたいことをやろうということになったのでしょう。岸さんだけ退社が後になっているのは、契約中の仕事が残ってしまうため、すべてきっちり終わらせてからということですね。
――退社にあたってメンバーはファンクラブサイトでコメントを発表しましたが、どうにかしてグループのまま活動を続けていくことはできなかったんですかね。
城下 そうですね。2022年は4月から5月に4大ドームツアー、7月から10月にアリーナツアーを開催し、合計80万人以上を動員しました。これがすごく評判がよかったんです。これまでの彼らの歩みを振り返るような演出もあり、「これぞジャニーズ」といった和のテイストも取り入れた場面もあり、見応えあるステージでした。そういった演出もすべて自分たちで決めたそうです。僕の取材経験から言っても、彼らは非常に頭の回転が速い。いろいろと将来について考えている中で、初ドームツアーを成功させて「やりきった感」があったのかもしれません。
――人気絶頂期でこのようなことになって、事務所としても困ったことになったのでは。藤島ジュリー景子社長の反応はどうだったのでしょうか。
城下 会社経営面から考えると、人気グループを多数抱えてコンサートツアーを開催するのがいちばん儲かる。たとえばツアーで80万人動員したとしましょう。お客さん1人あたりチケットとグッズ代を合わせると平均2万円使います。それらのグッズは原価が安く、儲けが大きい。となると、ざっくり計算しても160億円の収入になります。コンサートツアーの製作費、人件費、セットの移動などにそれなりに費用がかかりますが、国民的人気となった嵐がいちばんお金をかけたと言っていたツアーでも約10億円でした。メンバーにギャラを渡したとしても、相当な利益が出ることはわかりますよね。それがなくなってしまうのは大きな痛手。
――やっぱりそうですよね。
城下 でも、今はSnow Manの人気がすごいことになっています。「ジャニーズの力を持ってすれば、今後もスーパーアイドルはどんどん作れる」と考えているのかもしれません。それに「やめたい」という人を無理に引き止めても仕方がない。
――今後、3人はどうなると思いますか。干されて仕事がなくなるのではないでしょうか。
城下 20年以上前までは、大手の事務所をやめると「干される」「芸能界にいられなくなる」などといったウワサがチラホラ聞こえました。今はそんなことは一切ありません。「やめるのは残念だが仕方ない」「お手並み拝見」といった具合ですよ。テレビ局も「このタレントは出すな」なんて言いません。ただし、ジャニーズタレントが出演する番組では、「ちょっと難しい」と忖度することはあるかもしれません。
――忖度はあるんですね。
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